2015年10月10日土曜日

”日本酒”が恋しい季節 「純米吟醸酒」を安く美味しくするには


(お酒がないとは・・・)
散歩をしていても、半そででは、肌寒いぐらいの気候になってきました。
”日本酒”が恋しい季節になりました。そこで、「純米吟醸酒」を安く美味しく出来ないか。この話題を取り上げます。

「熱燗」には少し早いと思われますが、一杯やりながら気軽な気持ちで、おつきあいを願います。
もちろん、出来れば、「純米大吟醸酒」も、それなりに、安くしてもらえれば言うことはありませんが。


◆ 福井の試験場が、大吟醸酒に使う酒米の開発に
福井県農業試験場(福井市)が大吟醸酒に適した酒造好適米(酒米)のオリジナル品種の開発に、今年度から本格的に乗り出した。目標は「山田錦に勝る酒米」。原料を全て地元産にこだわった日本酒を醸造し、ブランド力を向上させる狙いだ。県は「福井国体が開かれる2018年までに新品種の米で仕込んだ酒を完成させ、広くPRしたい」としている。
生産は発祥地の兵庫県が国内シェアの約7割(14年度産)を占めており、福井の酒蔵が大吟醸酒に使う酒米も、多くが兵庫産の山田錦という。≫
一方で、海外の和食ブームを背景に日本酒が売れゆきが好調に。
でも、近年は山田錦も不足しがちに。

酒米までもが、13年度産までは価格維持を目的とした生産調整の対象になっていた。また、稲の背丈が高く風雨で倒れやすい山田錦は、主産地の兵庫でも収穫量が、簡単には伸びないという事情があるらしい。


◆ 日本酒を「純米酒」だけに戻す

もっともこれは、農家の「思惑」もからんでおり、簡単に解決する問題ではないようです。

それにしても、酒米まで、生産調整をする必要があったのでしょうか。これまで私は、いつも不思議でした。普通米が売れないのなら、どうして酒米を生産して、もっとおいしい「お酒」を生産しないのだろうと。

「純米酒」が一般に、認知されるようになって、久しいと思いますが、未だに、「合成酒」(今の人は、これが日本酒である、と思わされていますが)が幅を利かせています。スーパーなどのお酒売り場でも、「合成酒」がほとんどで、「純米酒」は、ほんのわずかです。

しかも、「純米吟醸酒」以上のクラスになると、値段がすごく張ります。もちろん、これは、税金の体系の関係もあることなのでしょうが。

それにしても、高い。

もっと、酒米の生産を奨励して、日本酒を「純米酒」だけに戻す必要があると思います。そうすれば、「安くておいしい日本酒」を提供できるようになると思うのですが。

私は「二日酔い」の原因を、「合成酒」に添加されている醸造アルコールのせいではないかと、勝手に思っています。それは、「純米酒」だけを飲んだ時は、「二日酔い」になることが、ないからです。

もちろん、飲み過ぎれば、別です。なんでも、「度が過ぎれば」、結果はおなじことです。何事も「ホドホド」がいいことは、当然のことです。


◆ 日本酒を「日本酒ワイン」として、世界へ売り出す


(「久美の浦」京都府丹後のお酒)
TPPが、妥結したようです。
今のうちに、すべきことがあります。

日本酒を「純米酒」だけに戻して、日本独自のブランド酒に育てることです。

ビールでいれば、ドイツに、いい「モデル」があります。
ウイスキーでいえば、「イギリスモデル」ということになるでしょうか。

これらの国々を見習って、日本特産の「酒ワイン」として世界中に売り出す。

そうすれば、農家にとっても、田んぼを「遊ばせておく」必要がなくなる。
そう、思うのです。

それには、政府の「農政」を改めることが大事です。ちまたでは、「ノ(NO)ー政」と揶揄されるぐらい、いい加減な農業政策。これを、根本から見直すことが、まず、第一に必要でしょう。

田んぼは、遊んでいるのですから、いつでも、やろうと思えばできることです。そうすれば、若者の中にも、農業を継ぐ人が増えてくるようになるかもしれません。

いいことずくめです。

お酒は、百薬の長。
この言葉は、日本酒にこそ、ふさわしい言葉である、と思います。

「安くておいしい日本酒」を作る。このためには、大量の酒米が必要ななります。
ぜひ、農家にも、政府にも、醸造元にも、考えていただきたいことです。

うつくしい「お月さん」を観ながら、酒を飲む。
これこそが、日本人にとっての、「至福のひと時」ではないのでしょうか。

ビールや、ウイスキーでは、こうはいきません。(偏見ですか。)

「”上癇のお酒”で、イッパイやる」とき、日本人に、この日本に、生まれた喜びを、シミジミと感じるのは、私一人でしょうか。


(2015年10月10日)