2013年7月22日月曜日

日本丸よどこへ行く....予定通りの結果に終わった

調な選挙に終わった。
選挙の結果が出た以上は、それに従うしかない。
なんのかんのと分析してみても、どうなるものでもない。
ないのであるが、それを承知で、考えてみたい。


戦挙結果の計量的な分析は、専門家や、メディアに任せて、別の視点から、観てみたい。

選挙区の当選者の一覧表を見ると、日本列島は北から南まで、自民党一色で塗りつぶされた観がある。
しかも、大阪を除いては、すべてトップ当選である。

自民党の候補者が当選していないのは、岩手と沖縄のみとなった。
岩手は、小沢一郎たたきが功を奏した。
沖縄は、基地反対が原因であろう。

本全国こぞって、自民党に、明日を託した。
はたしてどんな明日を期待して,何を託したのであろう。

数を頼りにした、安定した政治。
国会の「ねじれ」を解消させることで、「決められる政治」をすることであろうか。

日本の国益である、聖域をしっかりと確保することで、農村を守り、農業を発展させること。
TPPの条約にサインしても、「オラが村」は今まで以上に安泰であることを望んだのであろうか。

「アベノミクス」の掛け声のもと、公共事業をふやし、また「箱もの」をつくること。
そのことを通して、雇用の増大を図る。
株価を上げ「濡れ手でアワ」を手にすることであろうか。

原発を早期に再稼働すること。
そして、安価なエネルギーを安定的に供給する。
関係自治体での雇用を増やし、補助金を受取り、自治体の財政を豊かにすることなのであろうか。

消費税を上げる。
その金で社会保障を充実させ、定年後の生活を安定させることか。

憲法を改正する。
そして自衛隊を国防軍にして、アメリカと一緒になって、海外に出ていくこと。
それによって、国際貢献をし、世界に日本を認めてもらいたいのであろうか。

以上、自民党に投票した国民の心を、想像してみた。

かしはたしてそのようにバラ色の未来が待っているのであろうか。

確かに、数の上から見れば、安定した政治が続くであろう。
だが、投票した国民が、期待するような政策の実行が出来るであろうか。
大いに、疑問である。

TPPは、日本の国益を優先させるものにはならないであろう。
農業の聖域は破られ、農村はますます衰退することであろう。
日本の企業は、厳しい競争にさらされることになろう。
国内の法はズタズタにされるであろう。

国民保険制度は崩壊させられ、高い医浪費を支払うことになろう。

「アベノミクス」は、株価を上昇させても、再びバブルを呼び込む結果に終わるだろう。
この事は、歴史が証明している。
経済成長が国民の幸福を約束しないものである事も、実証済みのことである。

また日本は、土建社会となろう。
小沢裁判であれだけ騒いだ「金と政治」の問題が、蔓延するであろう。

そして再び、「かっての自民党政治」が各地で行われることになろう。
または箱物を作るだけで、あとに無残な姿を、さらすことになるであろう。
地方の疲弊は、公共投資では立て直せないであろう。

原発の再稼働は、再び、国民の生命と財産を奪う結果になろう。
決して、地方のためにも、国民全体のためにもならないであろう。
核廃棄物の処理場は、その限界に近づいているのである。

消費税の引きあげは、社会保障を充実させることには使われず、官僚によって、無駄に使われてしまうことになろう。
そして消費税の、さらなる引きあげをもたらすことになろう。

憲法改正によって、国防軍の創設され、それにともなって国民の人権の制限が行われるであろう。
日本人が、海外で血をながすことになろう。
また憲法が国民の生活を縛るものに変えられることであろう。
それは、憲法の「完全な死を意味する」ものである。

ディアにより、「自民党の一人勝ち」状態が盛んに報道された結果、多くの有権者がシラけ、
ネット選挙解禁と騒がれた割には、低調なものに、終わった。

真に勝利したのは、メディアであるのかもしれない。
自民党圧勝の空気を作り、国民を思うように誘導した。

盛んに国会の「ねじれ」を言い立て、国民を煽り立てた。
選挙違反者を検挙するのであれば、その対象者は、第一番にメディアであろう。

新聞の第一面には、どの新聞にも、「ねじれ解消」の見出し文字が、申し合わせたように、踊った。