2013年7月13日土曜日

熱中症報道に思う

参議院選挙の開始とともに、梅雨が明けた。
昨年によりかなり早い。 また空梅雨であった。
明けると同時に気温が急上昇した。


東京では、80代と70代の男性が、自宅で、熱中症で亡くなった。
エアコンがあったが、使っていなかったとのことである。

また、今年も早々と、熱中症で病院に搬送される中高生が増えている。
屋外だけでなく、体育館で、クラブ活動などの最中に、倒れた生徒もかなりいる。

元気な時だけに、無理をするのだろうか。
屋外は注意が必要で、体育館など屋内なら安心という意識があるのであろうか。

昨年あれだけの犠牲者がでた。
屋内で亡くなった方も多くある。

体育館などの閉ざされた空間の中で、大勢の生徒が活動する。
風通しのいい体育館ばかりではなかろう。
決して安心できるという訳ではなのだ。

現場の指導者はどのように考えているのか聞いてみたい。

体育館でも危険はあるということを、十分に説明をしたのであろうか。
水分補給は十分であったのか。
風通しのいい服装をしていたのか。
休憩は十分に取ったのか。
現場に指導者はいたのか。

このところ、クラブ活動などによる指導者、教師の「体罰」が、問題になっている。
精神論を先行させ、「根性で乗り切る」というような姿勢がなかったかどうか、しっかり検証すべきであろう。

もうすぐ学校は夏休みに入る。
今年も多くの学校で、クラブ活動が、またそれに伴って「合宿」が実施されるであろう。

「夏に鍛える」ということは、元気盛りの子供たちには大切なことではある。
しかし何事も、やりすぎるのは禁物である。
一般的に見て、長時間練習をすれば効果が上がると考えている指導者が多いのではないか。

あるいは、長時間拘束することで、良からぬことをする時間が減る。とでも考えているのか。
夏場の暑い時である。短時間で切り上げると言う頭の切り替えが必要である。

どちらにしても、必ず指導者がついて、十分に、監督する必要がある。
生徒は夏休みでも、学校は休みではなく、教師は勤務していることになっているのであるから。

それでも目が届かないことがあろう。
十分に対策を取って,欲しいものである。
それには、生徒に十分に熱中症について、説明をしておくことも含まれる。
ただ単に注意するように言うだけでは駄目である。

どういう危険があるのか。
具体的にどういうことに注意をしなければならないのか。
身体がどんな状態になったら、熱中症の手前である、と解るのか。
きめ細かい説明が大切である。

また報道によると、青森,茨城、長野、北海道、など多くの府県に渡っている。
どこなら安心という訳ではない事も十分に頭に入れておくべきことである。

それでもこれから先、病院に搬送される生徒はなくならないであろう。
最悪の事態にならないことを祈るばかりである。


一方で、マスコミが熱中症で病院に搬送される市民や子供らが多くでていることを、
集中的に流すのは、「温暖化」の報道と関係があるのではないかと思う。

毎日、37度、38度、39度になるとの予想を、気象庁は報じている。
こんなに気温が高いのは、「地球が温暖化しているから」である、と言いたいのであろう。
地球温暖化と日本の気温が異常に高いのは、関係があると言いたいのであろうか。

ことしは今後ますます気温の高い日が続きますから、省エネ家電に買い替えてください、
とでも言いたいのであろうか。
あるいは、「温暖化」を止めるには、原発の再稼働が必要であるとでも言いたいのであろうか。

今年は昨年ほど、節電を言わなくなった。
エアコンの温度設定も、28度にするということはなくなっているようである。
電力会社も計画停電は予定していしていない様である。

薬が効きすぎたと思っているのであろうか。

最近は報道が過熱すると、何故なのだろうと考えるようになった。
以前は単に、「そういう状況が、広範囲観られるのだな」とおもっていただけであった。
今は、他との関連を考えるようになった。
今までは単に、流れの表面を見ていただけであったのが、流れの底の状況も考えるようになった。


最後に、学校のクラブ活動自体について述べたい。
私は、今の学校のクラブ活動は全面的に見直す時期に来ていると思う。

教師はもともと、クラブ活動を指導するために存在するわけでない。
それに、クラブの経験がなかったり、あっても浅い、教師も多かろう。
本来教科の指導をするのが使命の教師に、クラブ活動まで押し付けるのは、もうやめた方がいい。

学校のクラブ活動(運動クラブ)は、おそらく戦前の「文武両道」の思想の名残であると思う。
あるいは江戸時代までさかのぼるか。

どちらにしても、クラブ活動の指導で、教師が本来の仕事が出来なくなるようなことは、
避けるべきである。
教科指導の準備、他の教員との打ち合わせや教科の合同研究など、本来の仕事に関することは
山ほどあろう。

学校の名誉とか伝統とか、特待生とかいうようなことは、忘れてはどうか。

クラブは学校外でするようにしてはどうか。
地域が見る。そのための週5日制ではなかったのか。