2013年7月4日木曜日

東電、福島での「無主物」を引き取る

東電が福島・樽葉町でみつかった「無主物」をひきとった、と報道された。

それは、6月の環境省による福島・樽葉町の調査でみつかったものである。
その「無主物」を、環境省が東電に渡し、それを東電が受け取った。

(福島新聞、2013・7・3)

何故持ち主が分らない「無主物」を環境省が東電に渡し、
東電はそれを断らずに受け取ったのか。

「無主物」とは持ち主が分らないもののことではなかったのか。

東電は、2011年のゴルフ場の裁判において「無主物」を引き取る義務はない、と
主張したのではなかったのか。
裁判所もそれを認めたではないか。

それなのに、なぜいまさら福島・樽葉町で見つかった「無主物」を引き取るのか。
当社には関係のない事なので、受け取れませんと、なぜ断らなかったのか。

それとも東電という会社は、わずか一年前に裁判で争ったことさえ忘れてしまうほどの、
健忘症患者のあつまりか。
開いた口がふさがらないとはこのことである。
あきれてしまう。

日本で有数の大会社である東電が、いつからこんなにも情けない、
反社会的な組織になってしまったのか。

再建などあきらめて解散するべきである。

渡す方も渡す方である。

環境省という役所は、本当に日本の役所なのか。
「無主物」であるものを何故警察に届けずに、東電に持っていくのか。

あるいは環境省という役所は、東電の子飼いであったのか。
そうであるのなら、それも理解できないことではない。
もちろんそんなことは決して許されることではないが。

環境省にはちゃんと、原子力規制委員会が存在するではないか。
なぜそこで調べないのか。
何のための委員会なのか。
そんなことひとつ処理できない委員会なのか。

これで日本の役所のモラルも完全に地に落ちてしまうであろう。

今は選挙期間中なので、自民党のことはあまり言いたくはない。
ないのであるが、やはり言わずにはおれない。

こんなことを許すようでは、自民党も信用できない。
福島の復興も看板だけに終わるのではないか。
政府は、早急に東電へ返却するように命令するべきである。

政府にできないなら検察の出番だ。
はたして検察は動くのか。
今こそ名誉回復の時であろう。

もし検察も動かないで東電に渡ったままになるというようなことになれば、
また、事実は暗闇の中である。

東電も環境省も自民党政府も、そして検察も、福島を復興することを真剣に考え、
実行するというのなら、早急に検査結果を国民に公表するべきである。