2013年7月18日木曜日

安定した電気の供給は可能か

電力の安定した供給、しかも廉価な電力であることが、重要であるといわれる。
原発の再稼働に際して、反対する人々の多くは、再生エネルギーのこと持ち出す。
はたしてそれは、科学的に見て、正しいことなのであろうか。


私が最近よくいく武田教授のブログを参考にして考えてみたい。


中部大学 武田教授のブログ「電気は火力発電で充分だ」を、要約すると以下のようになる。

① 原発も火力発電である。原料にウランを使うか、石油、石炭、天然ガスを使うかの違いである。
   他の火力発電と区別するうえで、原発といっている。

② 石油、石炭、天然ガスなどの地下資源は、豊富にある。
   少なく見ても、
   石油・石炭は、500年~1000年、
   天然ガスも100年は持つ。

③ 石炭を燃やすと、有害な排気ガスが出たのは、過去のことであって、今は有害な廃棄物を取り   除くことが出来る。
 
④ 原発の単価が安価なのは、コストの計算にそのからくりがある。
  原発から出る廃棄物の処理、技術研究、事故の際の補償金、政府からの補助金などを加える  と、そのコストは、今の2倍ぐらいになる。

④ 原発がだめだから、再生エネルギーに行くのではなく、火力発電(原発の除いた)で電力をまか  なうべきだ。 それは充分に出来る。

                            (詳しくは、武田教授のブログを見て下さい。)

また、ほかの所では、シェールガス(ここでは便宜上、今使われているのと同じ呼び方を使用する)についても解説しておられる。
その要点は一つ。

シェールガスと石油は同じものである。
シェールガスが地上近くに集まったものが、石油である。
だから、シェールガスを正確には、石油と呼ぶべきである。

そして、シェールガス=石油は、膨大な量がある。
今までは、技術的に掘ることが困難であったが、技術が開発され、安価で販売できるようになっ、
とも述べられている。(安価であることの理由は、正確には、もう少し複雑な事情があるのだが、ここでは省略する。)

暖化にはどう対処するのだ、といわれそうである。
これにも、ごまかしがある。

温暖化しても、南極の氷は減らないし(かえって増える)、海面がすごく上昇する訳ではない。
今後の100年間で、平均気温が1.8℃~4℃(最大で6℃)、海面が30センチぐらい上昇すると予想されている。 (これはあくまでも予想である)

しかし、仮に地球温暖化が正しいとしても、その影響は国によって異なる。
日本における温暖化の議論は、まずは日本への影響がどうか、ということが問題にされるべきである。

日本はまわりが海に囲まれており、温暖化しても、その影響は少ない。
風呂を沸かす時、風呂の中の部屋の温度を上げても湯は沸かない。
湯船の水を温める必要がある。(武田教授の例え)

これと同じことで、日本列島は、大きな風呂の中に浮かんだ、船に例えることが出来る。
風呂の温度が相当上昇しないと、船の温度もそう高くはならない。
日本は豊富な水に囲まれている。
森林も多い。

また仮に温暖化しても、気温が上昇するのは、北海道、東北などである。
北海道、東北の気温があげれば、雪は減り、農作物の生産が増える。

だから地球全体の平均気温が少しくらい上がっても、日本列島が直ちに、大きな影響を受けるわけではないと考えられる。

また温暖化ではなく、寒冷化に向かうと言う指摘もある。
実際に今年は、5月でも寒かった。
北の方では、遅くに雪が降ったりした。

こう考えると、火力発電で電力をまかなうことにたいして、温暖化のことを心配する必要はない。

発の再稼働に反対する人々は「環境にやさしいエネルギー」という人が多い。
そして、再生エネルギーの開発、利用をすべきだと言う。

しかし、再生エネルギーは、必ずしも、「環境にやさしい」訳ではない。

バイオエネルギーは、石油をたくさん使う。
風力は、安定しない。
太陽光は、設備費が、高い。
地熱は、見込みがあるが、これも問題がある。熱効率が悪い。

どちらにしろその設備を建設(建設資材の生産のため)し、維持するには、石油を使う。


石油、石炭、天然ガス、シェールガスなどを使って、原発に頼らないで、安価で、安全な電力を供給で出来る。
地下資源の枯渇は、少なくとも100年はない。

日本を考えただけでも、過去の100年の技術の進歩はすばらしい。
今後の100年で、また新しい技術が生まれるであろう。
それまでは、火力発電で充分にまかなえる。