2015年10月24日土曜日

驚異的「95歳でも、自転車競技やスキーを楽しむ、米国の高齢者」

「驚異的」な体力である。
ラリー・ジョンソン氏。
95歳という高齢者でありながら、自転車競技やスキーを楽しんでいる。
ジョンソン氏は、今なお、現役で競技に参加し活躍している。


バスケットボールの「ラリー・ジョンソン」ではないので、念のため。

今年の3月に、「東洋経済ONINE」に掲載された記事であるが、今日、偶然に目に留まったので、コメントしておきたい。(元記事は、ニューヨークタイムス)


 自転車と、スキーを、楽しむ
ラリー・ジョンソンは退職後も忙しい毎日を送っている。室内で90分の自転車教室と、上半身のトレーニングを、1日交替で週3日ずつ。土曜日は休息日だ。冬はニューメキシコ州アルバカーキの自宅から少なくとも週1回は山に行き、スキーを楽しむ。
競技会に備えて勘が鈍らないように、土曜日も時々、地元のトレイルで60キロメートル近くペダルをこぐ。4月5日で95歳になるジョンソンは、今年の夏にミネアポリスで全米シニア大会の自転車競技に出場。5・10・20・40キロメートルの4種目制覇を目指している。目標は実現できそうだ。≫
 その理由は、「95歳以上の部」の出場者が、ー多分―ジョンソン氏だけであるということからのようだ。

それにしても、「恐るべき」体力である。自転車の10キロだけでも、大変なのに、40キロメートルとは。これはもう、「神」の世界である。

わたしも、体力にかけては、人後に落ちないつもりでいる。が、仮に、この年齢まで生きたとして、果たして、ジョンソン氏のように「活躍」できるかどうかは、自信がない。


 ロデオ大会や、ソフトボールを楽しむ

もう少し、続けよう。
次は、ジャック・ヒキン氏だ。

ヒキン氏は、ロデオ大会の常連である。彼は、35歳でロデオを始めて以来、78歳になる今日でも、大会に出場し活躍している。

彼には、80歳になる友人のエフィー・シンプソンがいる。二人は、コンビを組んで、混合競技に出る。

ヒキン氏のライバルは、68歳だ。この人が、とてつもなく元気であるらしい。
それで、ヒキン氏は、「依然のようには、勝てなくなった」という話だ。

もう一人、紹介しよう。
この人は、85歳になる女性である。(もう、この年齢であるから、「歳を出しても、許してもらえるだろう。)

エセル・リーマンさん。彼女は、ソフトボールチームに所属している。しかも、男性ばかりのチームの「紅一点」である。

チームの仲間は、「最初は女性にたいしたことはできないと思われていたけれど、今は私のプレーを気に入ってくれている」という。

リーマンさんは、他に、陸上競技もこなす。次の大会では、三段跳びに挑戦する予定だ。この競技は、膝や、腰に、大変な負担のかかる。

「考えられない」ほどの体力の持ち主だ。


 元気で、自分の体で動く

記事は、全米の中高年のスポーツへの取り組みや競技の参加の状況を紹介する。

それによると、「AARP(旧・全米退職者協会)傘下の組織で、中高年からの人生設計を支援する「ライフ・リイマジンド」のエミリオ・パルド会長によると、55歳以上の男性の38%、女性の33%が、定期的にスポーツをしたり、競技に参加したりしている。3年前は男性が33%、女性が31%だった」ということである。

では、日本の現状は、どうなっているのであろうか。
日本は、「長生き」では、世界では有数の国だ。

だが、果たして、高齢者が、上にあげた例のように、スポーツを楽しんだり、競技に参加したりしている例があるのだろうか。

そもそも、そのような高齢者が参加できる大会があるのだろうか。

「国体」という「紛らわしい名前」の大会が、毎年のように行われるが、本当に多くの国民が楽しむことが出来る体育大会」になっているといえるのだろうか。

安倍首相は、「一億総活」という訳のわからない「政策」を、打ち出している。

そんなことより、高齢者が、日々の日常生活の中で、のびのびと運動やスポーツを楽しむことが出来る環境を、整備するほうがよほど、国民のためになる、と思う。

人間は、「考える動物」であると同時に、文字通り「動く動物」でもある。

元気で、自分の体を使って、毎日の生活を楽しむことが出来てこそ、「生きている」という実感を味わうことが出来る、といえるだろう。


(22015年10月24日)