これが今までの見解であった。それを見事に、180度、回転させて、「否定」した。何という違いであることか。
自民党、稲田政調会長の『WiLL』の誌上対談、今回が最終回。「中国を不愉快にしてまで、なぜTPPなんでしょうか」と、疑問を投げかけていた。
それを見事に、ひっくり返した。
また、「企業は儲かるが、雇用は悪化、給料も下落」するというのに、なぜ民主党はTPPに参加すのか、とも述べていた。
これが、当時の稲田氏の認識であった。
★ ★ ★
◆ 「日本語が最大の非関税障壁」に?
稲田:そこまでアメリカ様の言うことを聞かなきゃいけないんですか、と。アメリカに守ってもらっているからって、「何が何でもご機嫌を損ねちゃいけない」と過度の思い込んでいるんじゃないでしょうか。
しかもアメリカ軍が日本の駐留している一番の理由はアメリカの利益であって、日本を守るためではありません。
どこまで日本はおめでたいのでしょうか。(!!!=これは、ブログ主)
田中:略
稲田:不思議なことに、保守を辞任する産経新聞もTPPには前のめりで賛成。日経はもちろん、朝日も読売も、大新聞は全紙賛成です。
まだ、テレビの方が慎重な姿勢が見えて、「遺伝子組み換えを表示するかどうかという問題が出てくる」などと問題点を指摘し始めています。
田中:略
稲田:地方公共団体も、公共事業などを地場の企業に発注することで地方にお金が落ちるようにやっているわけですが、それも「非関税障壁」といわれれば許されなくなる。
町や村の事業の入札までが英語で行われる、ということになりかねない。日本語が最大の非関税障壁といわれかねない。
そんなことをしていたら、日本はガタガタになってしまう。
田中:略
稲田:どうしてこれだけ問題が懸念されるのに、TPPでバラ色の未来、とばかりに突っ込んでいこうとするんでしょうか。
田中:略
稲田:アメリカに頭が上がらないというなら、自主防衛に踏み切るしかない、という話になりますよね。
田中:略
稲田:保守派の論理としては、中国を牽制するためのTPPだと言います。そのためにもアメリカとの連帯を見せておいた方がいいと。
田中:略
稲田:中国を不愉快にしてまで、なぜTPPなんでしょうか。推進派のもう一つの言い分は「アジアの市場取り込む」。野田総理もそういっていますが、TPPには中国も韓国も台湾も入っていない。
どうやって取り込むんですか。TPPとは何の関係もありませんね。
田中:略
日本の立場を上手く生かした、粘り腰のある外交が全くできていませんね。
田中:略
稲田:カナダとメキシコが参加を表明したといって動揺していましたね。
田中:略
稲田:民主党を応援している組合だって、TPPに参加すれば自分たちの雇用が脅かされかねない。
経団連だって、企業そのものは儲かるかもしれませんが、雇用は悪化、給料も下落します。
田中:略
稲田:野田さんも「日本の農家を絶対に守る」といっているけれどいったい、どれだけお金を使う気なんでしょうか。
そもそも、民主党は小泉構造改革に反対し「自民党の農家担い手政策は零細農家切り捨てだ。民主党はすべての農家を救う」って言って選挙で勝って政権をとったんです。
それで「TPPで農業改革。大規模農場経営を」なんて平気で言える神経が分からない。
田中:略
稲田:TPPは保守の正念場ですね。
反対決議署名が230という数が集まりましたし、自民党は党決定をしたので、採決になれば党議拘束がかかります。
わが党も頑張って戦っていかないと。
★ ★ ★
◆ 即刻自民党の政調会長を辞任すべきである、と思う。
TPPが、大筋で合意に至ったと報じられた。そして、以下が、10月6日に報じられた自民党の稲田政調会長の「認識」である。
「TPPはアジア太平洋地域の未来の繁栄につながる枠組みであるとともに、価値観を共有する国々との間で、関係を深めるという意義」があるものという認識だ。
ここまで読んでこられた読者は、この稲田氏の「コメント」を読んで、どう思われたであろうか。
稲田氏は、自民党が政権に返り咲いたことで、「宗旨替え」をしたのであろうか。それとも、「腹の中」では、今でも、TPPに反対なのであろうか。
もし、仮に「今でも反対である」ということであれば、稲田氏は、即刻自民党の政調会長を辞任すべきである、と思う。
(2015年10月19日)
自民党、稲田政調会長の『WiLL』の誌上対談、今回が最終回。「中国を不愉快にしてまで、なぜTPPなんでしょうか」と、疑問を投げかけていた。
それを見事に、ひっくり返した。
また、「企業は儲かるが、雇用は悪化、給料も下落」するというのに、なぜ民主党はTPPに参加すのか、とも述べていた。
これが、当時の稲田氏の認識であった。
★ ★ ★
◆ 「日本語が最大の非関税障壁」に?
稲田:そこまでアメリカ様の言うことを聞かなきゃいけないんですか、と。アメリカに守ってもらっているからって、「何が何でもご機嫌を損ねちゃいけない」と過度の思い込んでいるんじゃないでしょうか。
しかもアメリカ軍が日本の駐留している一番の理由はアメリカの利益であって、日本を守るためではありません。
どこまで日本はおめでたいのでしょうか。(!!!=これは、ブログ主)
田中:略
稲田:不思議なことに、保守を辞任する産経新聞もTPPには前のめりで賛成。日経はもちろん、朝日も読売も、大新聞は全紙賛成です。
まだ、テレビの方が慎重な姿勢が見えて、「遺伝子組み換えを表示するかどうかという問題が出てくる」などと問題点を指摘し始めています。
田中:略
稲田:地方公共団体も、公共事業などを地場の企業に発注することで地方にお金が落ちるようにやっているわけですが、それも「非関税障壁」といわれれば許されなくなる。
町や村の事業の入札までが英語で行われる、ということになりかねない。日本語が最大の非関税障壁といわれかねない。
そんなことをしていたら、日本はガタガタになってしまう。
田中:略
稲田:どうしてこれだけ問題が懸念されるのに、TPPでバラ色の未来、とばかりに突っ込んでいこうとするんでしょうか。
田中:略
稲田:アメリカに頭が上がらないというなら、自主防衛に踏み切るしかない、という話になりますよね。
田中:略
稲田:保守派の論理としては、中国を牽制するためのTPPだと言います。そのためにもアメリカとの連帯を見せておいた方がいいと。
田中:略
稲田:中国を不愉快にしてまで、なぜTPPなんでしょうか。推進派のもう一つの言い分は「アジアの市場取り込む」。野田総理もそういっていますが、TPPには中国も韓国も台湾も入っていない。
どうやって取り込むんですか。TPPとは何の関係もありませんね。
田中:略
日本の立場を上手く生かした、粘り腰のある外交が全くできていませんね。
田中:略
稲田:カナダとメキシコが参加を表明したといって動揺していましたね。
田中:略
稲田:民主党を応援している組合だって、TPPに参加すれば自分たちの雇用が脅かされかねない。
経団連だって、企業そのものは儲かるかもしれませんが、雇用は悪化、給料も下落します。
田中:略
稲田:野田さんも「日本の農家を絶対に守る」といっているけれどいったい、どれだけお金を使う気なんでしょうか。
そもそも、民主党は小泉構造改革に反対し「自民党の農家担い手政策は零細農家切り捨てだ。民主党はすべての農家を救う」って言って選挙で勝って政権をとったんです。
それで「TPPで農業改革。大規模農場経営を」なんて平気で言える神経が分からない。
田中:略
稲田:TPPは保守の正念場ですね。
反対決議署名が230という数が集まりましたし、自民党は党決定をしたので、採決になれば党議拘束がかかります。
わが党も頑張って戦っていかないと。
★ ★ ★
◆ 即刻自民党の政調会長を辞任すべきである、と思う。
TPPが、大筋で合意に至ったと報じられた。そして、以下が、10月6日に報じられた自民党の稲田政調会長の「認識」である。
≪TPP交渉が大筋合意に至った。TPPはアジア太平洋地域の未来の繁栄につながる枠組みであるとともに、価値観を共有する国々との間で、関係を深めるという意義もあるものと認識している。 他方、農業関係者など、国内にある不安の声に対してもしっかりと応えていかなければならない。
今後、真に強い農業をつくっていくことはもとより、TPPが我が国の経済再生、地方創生に役立つものとなるよう、万全の施策を講じて参りたい。≫(「朝日」)
「TPPはアジア太平洋地域の未来の繁栄につながる枠組みであるとともに、価値観を共有する国々との間で、関係を深めるという意義」があるものという認識だ。
ここまで読んでこられた読者は、この稲田氏の「コメント」を読んで、どう思われたであろうか。
稲田氏は、自民党が政権に返り咲いたことで、「宗旨替え」をしたのであろうか。それとも、「腹の中」では、今でも、TPPに反対なのであろうか。
もし、仮に「今でも反対である」ということであれば、稲田氏は、即刻自民党の政調会長を辞任すべきである、と思う。
それにしても、稲田氏が、この対談で述べていることは、「驚くべき内容」が含まれている。
恐らくは、ー当時の稲田氏はー、自民党が政権に返り咲いて、自分がその政治を預かる代表者である政調会長という地位に就くとは、予想していなかったのであろう。
・「何と、日本という国は、おめでたいのか。」
・「(TPPで)日本はガタガタになってしまう」
・「アメリカに頭が上がらないというなら、自主防衛に踏み切るしかない
・「中国を不愉快にしてまで、なぜTPPなんでしょうか」
上に列記したのが、稲田氏のTPPに関しての基本的な認識だ。
そうであるのに、なぜ、TPPの合意を歓迎するというのか、私には、分からない。
「女心と秋の空は、分からない」というが、稲田氏の心は、もっとわからない。恐らくは、ー当時の稲田氏はー、自民党が政権に返り咲いて、自分がその政治を預かる代表者である政調会長という地位に就くとは、予想していなかったのであろう。
・「何と、日本という国は、おめでたいのか。」
・「(TPPで)日本はガタガタになってしまう」
・「アメリカに頭が上がらないというなら、自主防衛に踏み切るしかない
・「中国を不愉快にしてまで、なぜTPPなんでしょうか」
上に列記したのが、稲田氏のTPPに関しての基本的な認識だ。
そうであるのに、なぜ、TPPの合意を歓迎するというのか、私には、分からない。
(2015年10月19日)