「気が狂った」としか思えない。国会で名指しで、「中国を非難」するだけでは、飽き足らず、「戦闘機」に乗って見せた。
安倍首相が、来日した米軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」に乗船。艦載の戦闘機に搭乗して「ご満悦」だ。そして、そのことで「安保法」の成立が、何を意味するのかを
、自ら証明して見せた。
少し、過激な「見出し」になったが、けっして、大げさな表現とは思わない。そもそもが、国会で名指しで「非難する」ことだけでも、”戦線布告”と取られても仕方がないぐらいである。
そうであるのに、原子力空母艦載の戦闘機に乗って見せるなど、言語道断の行為である。
◆ 「読売新聞」の記事より
≪安倍首相は18日、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に今月から配備された原子力空母「ロナルド・レーガン」に乗り込み、艦内を視察した。
現職首相が米空母に乗艦するのは初めて。安全保障関連法成立を踏まえ、日米同盟の結束をアピールする狙いがある。
首相は海上自衛隊のヘリコプターで着艦し、米海軍第3艦隊のタイソン司令官らと懇談した後、ブリッジや格納庫を視察した。搭載されている戦闘機の操縦席に座り、説明を受けた。≫◆ 安倍首相は「頭がどうかしている」
記事は、「安全保障関連法成立を踏まえ、日米同盟の結束をアピールする狙いがある」と書いているが、何で「米空母に乗艦すること」が、日米同盟の強固さを証拠することになるのか。
まったく、安倍首相は「頭がどうかしている」、としか思えない。無分別な行動だ。地図を逆さにしてみればわかることであるが、日本は、中国の真上に位置している。
ちょうど、中国の頭の上に覆いかぶさるようにして、中国の「重石」になっている。
それは、キューバが、米国の「のど元に突き刺ささる」ように、位置しているのと、同じである。
米国が、キューバを「取り除いて」しまいたいと思うのと同様に、中国も邪魔な日本を「取り除いてしまいたい」を思っていることであろう。
そして、何よりもその原因となっているのが、「日米安保条約=日米同盟」という存在である。この「存在の意味する」ところが大きい。
もし、「日米安保条約=日米同盟」という存在がなければ、中国にとっての日本は、友好的な、古くからの「友人」として、「将来を分かち合う」当事者同士となることが出来た。
◆ 事実上「日米安保条約」の改定
それを安倍首相は、今回の「安保法」を成立させることで、事実上「日米安保条約」の改定を行った。「安保条約」から、憲法の「縛り」を取り除いてしまった。
だから、このたびの「安保法案」の可決成立は、「日米安保条約」の改定であった、ということになる。
安倍首相は、それを「岸信介の意思」を継いだものと思っているようだが、ーもし、本当にそう思っているとしたらー、それは「大きな勘違い」である。
「岸信介」をどう評価するのかということは、難しい。「戦犯であった」岸が、何故、無罪放免になったのか。米国にとって、岸が「使いやすい、便利な」存在であると思われていたからなのか。
それは、米国にとっての「機密情報」であるから、岸に関する「情報開示」は、当分のあいだ期待することは無理であろう。
だから、想像でものを言うしかないが、恐らく岸は、心の底においては、「日米安保条約」の破棄を望んでいた、のではないかと思う。
もし、そうなら、安倍首相は、おじいさんにあたる岸信介を、「蔑(ないがしろ)」にしたことになる。
◆ 米空母の艦載機に搭乗し、ご満悦
それにしても、中国の目の前で「搭載されている戦闘機の操縦席に座」って見せるなど、「狂気の沙汰」であるとしか、言いようがない。
「おぼちゃまの戦争ごっこ」などに付き合わされるのは、「御免こうむりたい」。
これが、日本の国民の大半が思っていることである。その意思表示が、あの「国会前での安保法案の反対「デモ」である。
全国で行われた、安保法案への反対の「デモ」や集会である。
それでも、安倍首相には、そんなことは、「目にも入らず、耳にも聞こえ」ないようだ。ひとり、米空母の艦載機に搭乗して、「ご満悦」の様子である。
安倍首相は、本当に自分が、「自衛隊の最高指揮官である」という自覚があるのか。こんな行動が、平気でできるということを考えると、それが「疑わしく思えてくる」のだ。
考えても見るがいい。
我が家の目の前で、「空母の艦載機」に搭乗して、自慢顔の「隣人」がいる。
それを「不気味」だと思わない者がいるのかどうかを。それを安倍シュシュは、演じて見せたのである。
いやそうではない。たんに、「米空母の艦載機に搭乗してみたかっただけのことである」というのなら、それこそ、「戦争屋」といわれても、反論できまい。
(2015年10月20日)