2014年8月25日月曜日

LS:安倍首相、広島視察「救命・救助、復旧に一丸となって全力を尽くす」

24日夜:安佐南区八木での、捜索活動の様子
今頃になって、ようやく広島を訪れた。
そして、臆面もなく「救命・救助、復旧に一丸となって全力を尽くす」と述べた。
「恥を知れ」と言いたい。

今頃になって言って、何をしようというのか。
それこそ、現場の迷惑であろう。




1) FNN が報じた(動画)ニュースより__

安倍首相は、広島市の土砂災害による、被災地の視察を終えた。
FNNは、安倍首相の「一丸となって、全力を尽くしている」という言葉を伝えた。


『安倍首相は、視察に訪れた広島市で、今回の大雨による土砂災害について、災害復旧事業で国の補助率を引き上げる「激甚災害に指定したい」と述べた。

安倍首相は「今回の豪雨でありますが、台風11号・12号等(による被害)ともあわせまして、激甚災害の指定を行います」と述べた。

視察を終えた安倍首相は、同時に、災害対策本部に被災者支援チームを立ち上げ、被災者の生活再建支援を加速させていくことも表明した。

災害発生時の初動対応について問われた安倍首相は、「災害発生当初から、救命・救助、復旧に一丸となって全力を尽くしている」と強調した。』(FNN=動画あり 8/25)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00275301.html

2) 「救命・救助」するには、すでに遅すぎる

災害発生当初から、一丸となって、全力を尽くしている」中に、安倍首相も含まれている、と思う国民が、果たして、何人いるであろうか。

休暇中であることを理由に、一報が入った後も、ゴルフに熱中していた安倍首相なのである。
それでよく、「全力を尽くしている」と言えたものだ。

地震などによる「生き埋め」は、起きてから、「72時間が勝負である」と言われる。
今日の午前10時で、もうすでに、120時間以上が、経過している。
「救命・救助」するには、すでに遅すぎるのである。

「災害発生当初から、救命・救助、復旧に一丸となって全力を尽くしている」という安倍首相の言葉は、__被災地の人々にとっては__空しく聞こえる事であろう。

よく、現場の人々の反発が起きなかったものである。
「今頃何をしに来た。帰れ」と言われても返答のしようがなかったであろう。


3) ”時事ドットコム”による、今日の安倍首相の動向


情報が、錯綜していた。
安倍政権のあわてぶりが、目に浮かぶようだ。

同じFNNの、12時18分のニュースでは、「ヘリコープターによる現場視察は、天候不良のために取りやめになった」と報じていた。

ところが、時事ドットコムの記事は、安倍首相の動向について、次のような記事を載せている。
14時32分に掲載された。

       *          *            *

午前7時25分、東京・富ケ谷の私邸発。
 
・・・ 午前10時26分、広島県庁着。湯崎英彦広島県知事、松井一実広島市長による被災状況の報告現地災害対策本部を視察。同11時7分、同所発。

 午前11時37分、広島市安佐南区の市立梅林小学校着。同学校内の避難所で被災者を激励。午後0時8分、同所発。

 午後0時11分、同区の被災現場着。被害状況を視察。同25分、徒歩で同所発。同26分、同区の現地調整所着。自衛隊員らを激励。同40分から同44分まで、報道各社のインタビュー

「避難者の生活再建にどう取り組むか」に「安心して生活できるよう、政府としてできることは全てやっていきたい」。同45分、同所発。

 午後1時30分、同市西区の広島ヘリポート着。同34分、陸上自衛隊のCH47大型輸送ヘリコプターで同所発。土砂災害のあった同市を上空から視察
 午後2時10分、広島空港着。
 午後2時21分、空自のU4多用途支援機で同空港発。(2014/08/25-14:32
(時事ドットコム 8/25  14:32)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol

わずかに、1時間余りの被災地での現地滞在である。
まるで、「逃げ帰る」ようにしての現地視察であった。


4) 被災者の姿と安倍首相の姿が、同じ画面には、出て来ない。

 
時事ドットコムの記事によれば、安倍首相の視察は、被災地の現場を直接自分の足で、歩くものであった。
であれば、マスコミは、以下の①②③の視察状況を知っているはずである。

同区(広島市安佐南区)の被災現場着。
被害状況を視察。同25分、徒歩で同所発。
同26分、同区の現地調整所着。自衛隊員らを激励。

海外の外遊においては、多くの大手マスコミの記者を同行させている安倍首相である。
今回の被災地の視察も、大手マスコミが同行していたと思われる。

そうであるのに、ニュースで報じられているのは、__ほとんど言っていいほど__安倍首相の被災者を見舞い、激励する姿を捉えた画面が、出て来ない。

自衛隊員を激励する様子も、報じられていない。

これはどうした事か。
安倍首相は、被災地の激励にいったのではなかったのか。
単に、広島の役所のお偉方との面会に行っただけなのか。


それとも、ニュースとしてほじると、都合の悪いような事が、現場であったのか。
これから、報じられるのか。

どうも、報道管制が行われたように思える。


5) 大手の新聞社は、まるで、申し合わせたように、社説に書いていない


広島の土砂災害のニュースが、伝えられ始めてから、多くの時間が流れた。
だが、この間の安倍首相の災害への対応について、大手の新聞社は、すべてが、社説で取り上げていない。

東京新聞と北海道新聞が、安倍首相を批判する社説を載せただけだ。
後は、まるで、申し合わせたように、社説に書いていない。

今日の被災地の視察の様子も、共同通信の記事を、コピペしたものを載せてるだけである。

その共同通信の記事へのツイートの多くは、安倍首相の、今回の対応のいい加減さを糾弾するものだ。

その後も、安倍首相の、「指示を出した後のゴルフ」を糾弾する大手新聞社の社説は、出ていない。

ニュースも報じてはいない。
やんぬるかな。

(2014/8/25)