2014年8月12日火曜日

長崎の小学校で教諭が、3階の窓から飛び降りてもらう、と小学6年生に発言。

これでは、どこまで真剣に、「命の大切さ」を教えようとしていたのかは、疑問に思える。
「冗談」で済まされることではない。
まして、この教師の経歴を考えれば、尚更のことである。


1)  YOMIURI online が報じた記事より__

雲仙市立小学校で40歳代の男性教諭が(3階教室の)窓から飛び降りてもらう」と発言していた。

「冗談だけど」と付け加えたとされているが、それにした所で許されることではない。」
休み時間中に、児童らとゲームを行子なっていた時のことであった。


『長崎県雲仙市立小学校で6月、40歳代の男性教諭が休み時間中、担任する高学年のクラスの男子児童に「(3階教室の)窓から飛び降りてもらう」と発言し、市教育委員会から7月下旬に文書訓告の処分を受けていたことがわかった。

教諭は、保護者の抗議を受け、児童らに謝罪したという。

 教諭は、同県佐世保市の小学校で2004年6月、6年生の少女が同級生の女児を殺害した事件の2人の担任で、当時、佐世保市教委から「一人ひとりに応じた指導ができていなかった」として厳重注意を受けていた。

雲仙市教委は「人一倍、命に敏感であるべきなのに、軽はずみで大変不適切な発言で、事態を重く受け止めている」と話している。


 雲仙市教委によると、教諭は6月下旬、担任するクラスの教室で、命の大切さをテーマとし、保護者が参観する道徳の授業の直前、児童らとゲームを行い、「次は勝ちます」と言った男子児童に、「もし負けたら窓から飛び降りてもらう」と発言したという。参観に訪れていた保護者がやりとりを聞いていたという。』(YOMIURI online 8/12)

2) この教師は、「佐世保小6同級生殺人事件」の担任であった

長崎でのことである。
もし、例の女子校正殺人事件が起きていなければ、この事は、表沙汰になることはなかったであろう。

市教育委員会も、事を丸く収めることで、責任を逃れたかったのではないか。

記事にもあるように、この教師の経歴がすごい。
いわゆる、「佐世保小6同級生殺人事件」、の2人の担任のうちの一人だ。

「佐世保小6同級生殺人事件」とは、佐世保小の6年生の女子児童が、同級生の女子児童を残酷な方法で殺害した事件である。

その手口は、次のようなものであった。

「・・・当日、加害女児は午前中の授業が終わった後、被害者を学習ルームに呼び出し、そこでカーテンを閉めて床に座らせ、手で目を隠し背後から首と左手を切りつけた。

被害者の首の傷は深さ約10センチ(普通の大人の首の太さは直径で13 - 15cmぐらい)、長さ約10センチになり、左手の甲には、骨が見えるほど深い傷があったという[1]

切りつけたあと、約15分間女児は現場にとどまり、被害女児を蹴り飛ばしたり、踏みつけたりして、生死を確認していたこの時、彼女はパニック状態にあったと考えられている

加害女児が前夜に見たテレビドラマ『ホステス探偵危機一髪6』にカッターナイフで人を殺害する場面があり、女児自身「これを参考に殺人を計画した」と後に供述したことから、その後、各テレビ局が殺人ドラマの放送を自粛する事態にもなった。・・・』(wikipedia)

この事件も、今回と同様に計画的犯行であった。

3) 市教育委員会の処置は、なまぬるい。

この教師は、その事件の当事者である。

「命の大切さ」
「言葉の持つ、重み」
「人を傷つける言葉の恐ろしさ」
「冗談でも、言ってよい事と、悪い事がある」

これらのことについて、人一倍、敏感でなければならないはずだ。

まして、「保護者が参観する道徳の授業の直前」のことであった、という。
信じられないことである。

ツイッタ―などでは、「冗談で言ったことであるから、問題にする方がおかしいい」「神経質になるほどに事件ではない」というような意見が、書き込まれている。

個人の反応であるから、それは、それでもよい。
だが、私は、このような、「社会の風潮」こそが、事件を引き起こす基
であると思う。

このような事は、「軽く聞き流すこと」は出来ない。
その意味では、市教育委員会の処置は、なまぬるい。

少なくとも「文書訓告」というような軽い処分をすべきではなかった、と思う。
停職ぐらいの処置は、すべきであった。

曖昧な処置が、取り返しのつかない事件を産むことがある。
この事の重要性をよく認識すべきであろう。

(2014/8/12)