2014年8月14日木曜日

東電。建屋周辺の井戸「サブドレン」から汚染水のくみ上げを開始。浄化?して海へ。

いよいよ、本格的に、海へ放出することになるそうである。
東電の原発事故の汚染水の事だ。

注意すべきことは、現在でも、汚れた地下水が、海に流れ込んでいる、という事だ。


1) 河北新聞 が報じた記事より__


『福島第1原発の汚染水対策として建屋周辺の井戸「サブドレン」から地下水をくみ上げ、浄化した上で海に放出する計画で、東京電力は12日、試験的なくみ上げを始めた。

 井戸42本のうち14本から約10トンをくみ上げた。19日まで継続的にポンプを稼働し、計500トンをくみ上げる。20日にはセシウムとストロンチウムを除去する浄化設備に地下水を通し、放射性物質の濃度がどの程度まで下がるか確認する。

 東電は浄化して排出基準を満たした水を海洋放出する方針。「地元の了解を得られないかぎり放出はしない」としており、浄化試験の結果を踏まえ地元漁協に説明する。

 原子炉建屋には1日約350トンの汚染水が流れ込み、大量の汚染水が発生している。東電はサブドレンの稼働で1日200トンの地下水の流入を抑制する効果があると試算している。

 サブドレンは事故前からあり、1~4号機の周囲に掘った井戸で地下水位をコントロールしていた。東電は11日に排水設備の設置を原子力規制委員会に申請した。

 地下水のくみ上げ開始について、いわき市漁協の矢吹正一組合長は「設備の設置申請について説明は受けたが、くみ上げの話は聞いていない。あまりにも進め方が早い」と反発。「地下水と汚染水は違う。団結して今回の計画には反対していく」との考えを示した。

 福島県内の底引き漁業者でつくる県機船底曳網漁業組合連合会も12日までに、風評被害が懸念されるとして海洋放出に反対することを確認した。』
(河北新聞 8/13)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201408/20140813_63012.html


2) 今度は、建屋周辺の汚染水

 計画が、実行に移され始めた。
今度は、建屋周辺の汚染水である。

相当な放射能に汚染されていると思われる。
それを、東電と規制委が決めた独自の基準に従って、海に放出するのだという。

もう、随分前より、規制委の田中委員長自身が、「いずれは海に流すことになるだろう」と発言していたから、別に驚きはしない。

元々、東電に、この事故の処理が出来るとも思ってはいない。
期待もしていない。

遅かれ、早かれ、海に流すつもりであろうと思っていた。
官界の事で、おそらく、東電は、どさくさにまぎれて、何でもかんでも海に流してしまう可能性もある。

誰も、監視するものがいないからだ。
これまで、東電の発表する数字は「ウソだらけ」であった。

今回は、そうではないと、誰が、信じることが出来よう。
到底出来はしないのである。

3) 正確に、汚染水と書くべき


何故、地下水と書いているのか。
不思議だ。
河北新聞らしくない書き方だ。

単に地下水というのなら、浄化する必要は、あるまい。
ここは、正確に、汚染水と書くべきところだろう。

「地下水と汚染水は違う。団結して今回の計画には反対していく」と、漁協が言うのも無理のない事だ。

また、山から流れてきている地下水については、直接に海へ放出されている。
東電は、問題がない線量である、と述べるが、果たしてそうか。
これも、安全かどうか、良く解らない。

原子力規制委員会自体が、当てにならない機関になってしまっているからである。

(2014/8/14)