2014年8月19日火曜日

茂木経済産業大臣が、福岡県を訪れ、川内原発再稼働に向け意欲を示した。

いよいよ、再稼働となるのであろうか。
東電の今の状態を見ていると、到底、許されることではない、と思うのだが。

1) TVQ(テレビ九州) が報じた記事より__
茂木経済産業大臣が、福岡県を訪れ、川内原発再稼働に向け意欲を示しました、ようだ。

国の成長戦略についての講演で明らかにした。

『茂木敏充 経済産業大臣が18日福岡県を訪れ、国の成長戦略についての講演で、原発再稼働に向け意欲を示しました。

正午前に北九州市に入った 茂木経産大臣は、クリーンエネルギー分野の取り組みが進む八幡東区で国が実証実験を進める施設を視察しました。

燃料電池車から電気を供給できる住宅では、一般家庭への導入に向けた課題などを、確認していました。

このあと福岡市で国の成長戦略について講演した茂木大臣は、エネルギー戦略にも触れ、原発の早期再稼働への意欲を見せました。


●茂木大臣 「政府としては原子力規制委で出された判断を尊重して、規制委が安全であると判断した原発については再稼働を進める」九州電力の幹部とも非公開で会談した茂木大臣は、再稼働を目指す鹿児島の川内原発について「九電の最大限の資源を投入してほしい」と要請したということです。』(TVQ
8/18)
http://www.tvq.co.jp/news/news.php?did=11253

2) 規制委の委員長及び委員の任命権は、内閣総理大臣にある。


川内原発
茂木 経済産業大臣が、今頃に、「原発再稼働に向け意欲」を示しても、別に驚くことではない。安倍首相が、前々から、意欲的である以上は、当然のことであろう。
だから、わざわざ、ブログの記事にするほどの事ではないかもしれない。

ただ、茂木 経済産業大臣の言葉に引っかかった。

それは、__これも、言い古された言葉ではあるが__「政府としては原子力規制委で出された判断を尊重して」という言葉についてである。

これを聞くと、一見、原子力規制委員会が、政府からまったく独立した機関のように聞こえる。そこを、問題としたいのである。


原子力規制委員会は、確かに、法律では、独立した機関という事には、__一応の形のうえでは__なっては、いる。


だが、それは、必ずしもそうは、なっていない。

委員長及び委員の任命権は、内閣総理大臣にある。

それは、原子力規制委員会設置法の第7条に、規定がある。その第7条は、「委員長及び委員は、…両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する」と明記されている。


だから、一応は、「国会の同意を得る」となっているが、国会に推薦するのは、内閣である。内閣の意に反する事をおこうであろうものが、推薦されるはずがない。


その内閣の長である、内閣総理大臣は、国会で多数派を占めた党から、使命される。だから、国会が、内閣総理大臣の意向に背くわけがないのである。

こうして、結論は、こういうことになる。
原子力規制委員会の、委員長及び委員は、内閣総理大臣が、好きに選べる。

その、委員長が、内閣総理大臣の意向に背くわけがない。
子供でも分ることである。

だから、政府が、「原子力規制委で出された判断を尊重」してといっても、「ドロボウが自分で、自分の窃盗の罪を裁く」ようなものである。

しかも、川内原発について、原子力規制委員会の田中委員長は、「基準の適合は審査したが、安全だとは私は言わない」と言っているのである。

3) 規制委は、川内原発について、技術的な評価をしなかった

また,しんぶん赤旗が、「川内原発適合審査 笠井氏への回答で判明」という記事を、17日に掲載した。

規制委が、審査したとした内容について、齟齬(そご)があると記事は書いている。

規制委は、提出した「技術報告」について、次にように述べたと、記事は書く。

本技術報告の内容を規制基準、評価ガイド等として審査や検査に活用する場合には、改めて規制委としての判断が行われます」と、ただし書きを明記しています」(しんぶん赤旗)

もし、この記事がいう通りであるとすると、規制委は、川内原発について、技術的な評価をしなかった、という事になる。

この事を見ただけでも、到底、再稼働は、容認できない。

(2014/8/19)