2014年8月8日金曜日

LS:東電と安倍政権が、建屋周りの井戸から、くみ上げた「汚染水」を、海へ流すことを検討中。

万策尽きたか。
東電と安倍政権。
建屋周りの井戸からくみ上げた汚染水を、海へ流すことを、検討中。



1) 朝日DIGITAL が報じた記事による__

東電と政府は、建屋周りの井戸から放射性物質を含む地下水をくみ上げ、浄化処理して、海に流す計画を検討中のようだ。だが、本当に浄化処理が出来るのか。疑問だ。


東電福島第一原発汚染水対策で、建屋周りの井戸から放射性物質を含む地下水をくみ上げ、浄化処理して海に流す検討を東電と政府が進めていることが分かった。

建屋に流れ込む地下水を減らす狙いで、今秋の稼働に向け地元への説明を始めた。処理した汚染水を海に流すことになれば事故後初めて。

 検討しているのは建屋周囲の「サブドレン」と呼ばれる井戸。・・・事故でポンプなどが壊れ、地下水が汚染されたために使えなくなっていた。
 地下水の流入で、汚染水は1日400トンずつ増え続けている。東電は既存の27本のほか15本の井戸を新たに掘削し、稼働により1日200トン程度を抑えられると試算する。

地下水に含まれる放射性セシウムや放射性ストロンチウム、浄化処理で検出できないレベルに下がるとしている。


 東電は「地元の了解がない限り、海に流すことはあり得ない」としている。すでに処理設備の審査を原子力規制委員会に申請し、・・・計画の概要を伝えた。

県漁連によると、・・・東電と政府の担当者が訪れ、計画を説明する。漁協幹部らは「より建屋に近く汚染水そのもの。漁業者の反発は必至で理解を得るのは容易ではないだろう・・・』(朝日DIGITAL 8/7)
http://www.asahi.com/articles/ASG872S8QG87ULBJ001.html

これで、①地下バイパスに続いて、②サブドレンからくみ上げた汚染水まで、海に流すことになりそうだ。他に、現在も、③直接に海に流れて行っている地下水(これも汚染されていると思える)が、ある。

①②③が、海に流される。

2) 海は、県漁連だけのものか

東電は、__地元の了解がない限り__海へは流さない、と言っているようだが、これはおかしい。

福島の海は、県漁連だけのものではないからである。福島の住民のものであり、日本の国民のものであり、世界の国々のものである。
当然のことだ。

それを、県漁連だけが、了解すれば済むという考えは、__原発の再稼働において__地元の住民が了解すれば出来る、とする考えに通じるものだ。

東電に今回の事故は、それが誤りであることを証明している。
なのに、何故、考えを改めるれることが出来ないのであろうか。

これでは、到底、再稼働も認めらない。
もちろん、汚染水を海へ流すこともである。

3) 時事ドットコム が掲載した記事によると__

 東電は、「ALPS」(アルプス)の本格運転を、(2014年)12月から開始める、と発表している。

『東京電力は31日、福島第1原発で発生する汚染水から放射性物質を大幅に減らす装置「ALPS」(アルプス)の本格運転を12月から始めると発表した。ALPSはトラブルが相次ぎ、本格運転に入れない状態が続いていた。

 東電によると、現在のALPSは汚染水に含まれる62種類の放射性物質を吸着し、減らすことができる。

ただ、このうちコバルト60やヨウ素129など4種類の放射性物質は処理後も比較的高い濃度で検出されている。また、トリチウムは吸着できず、処理後の水はタンクで保管されている。

 31日に記者会見した福島第1廃炉推進カンパニーの増田尚宏代表は「信頼性向上のためのノウハウがたまってきており、本格運転ができると判断した」と述べた。

ただ、処理後も比較的高い濃度で検出される放射性物質があるため、処理した水は再度ALPSに通す・・』(時事ドットコム 7/31)

4)「アルプスを増設しても、きちんと動くかどうかは分からない」

『・・・アルプスは昨年3月に試運転を開始したものの、トラブルによる停止が相次いでいる。

現在、敷地内に保管されている汚染水約47万トンのうち、処理できたのは2割強の11万トンあまりにとどまる。

しかも、処理済みの水も、コバルト60など、トリチウム以外の4種類の放射性物質が十分に除去しきれておらず、基準以上の放射性物質が残っている

 9月以降、アルプスの増設に着手し、10月からは日量2000トンまで処理能力を高める計画だが、仮にフル稼働しても来年3月末までに処理できるのは最大約40万トン。

タンクに残っている高濃度汚染水約36万トンを処理するのが精いっぱいで、4核種が残ったままの水の処理は間に合わない。

 東電広報部は「目標はあくまで汚染水のリスク低減。来年3月末までにすべての汚染水をアルプスに一度通すことができれば、リスクを下げたと言える」と説明。

資源エネルギー庁の担当者も「4核種が残っても汚染水の貯蔵リスクを低減できればよい」と述べた。

 一方、原子力規制庁の担当者は「アルプスを増設しても、きちんと動くかどうかは分からない。そんな状態で処理量の見通しは立てられない」と話す。

 高濃度の汚染水が敷地に保管されたままでは、漏えいのリスクが残り続けるほか、貯蔵タンク付近の放射線量が高いことから作業員の被ばく量が増えるなど、廃炉作業の妨げになる・・・』
(毎日新聞 8/2=ヤフーよりの転載)

5) これでどうやって、汚染水の浄化処理が出来ると、言うのか

東電は、魔法の杖でも持っているのであろうか。


≪関連サイト案内≫

*”氷投入1日27トンに倍増、汚染水の凍結難航 福島原発”=産経ニュース

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140807/dst14080722570012-n1.htm

*”トレンチ滞留水/実効性高い止水法見極めよ”=河北新聞 社説
http://www.kahoku.co.jp/

(2014/8/8)