インドのモディ首相が、日本に「防衛装備品の移転や海上共同訓練」を希望へ。

これが、日本初訪問である。

モディ首相が、「安全保障分野での両国の関係を格上げする時期に来た」と会見で述べた。
そして、「日本と安保上の強い結び付きを維持する姿勢を鮮明」にした。





１）　信濃毎日　の記事より＿＿。
『インドのモディ首相は２９日、首都ニューデリーの首相公邸で、３０日からの日本初訪問を前に日本メディアと会見し「安全保障分野での両国の関係を格上げする時期に来た」と述べ、日本からの防衛装備品の移転や海上共同訓練で関係強化を進める必要性を強調した。

　安倍政権が４月に武器禁輸政策を見直したことを評価。「日印双方はあらゆるレベルで防衛交流を強化し、頻繁に海上訓練を継続する」と語った。

インドは、台頭する中国をにらんで軍事力を増強。５月に政権交代で就任したモディ氏は日本と安保上の強い結び付きを維持する姿勢を鮮明にした。』（信濃毎日　8/29）

http://www.shinmai.co.jp/newspack3/?date=20140829&id=2014082901002333

これで、自衛隊の海外での活動に、拍車がかかりそうである。

２）　日本の自衛隊が、インドを守らなければならない理由は、何もない

この記事によると、これは、「台頭する中国をにらんで」のことのようだ。
インドは、自国の防衛力の強化のために、日本に自衛隊をまきこもうとしている。

これこそ、まさしく、集団的自衛権の行使に当たるものだ。
安倍首相や、与党の高村氏や山口氏らは、自国の防衛のために使うのであって、他国を守るためのものではない、と言い切った。

この国民への約束は、早速、破られることになりそうだ。

それでは、このインドのモディ首相は、何のために日本にやって来るのであろうか。
ただの観光か。
それはないであろう。

モディ首相は、会見で、「日本からの防衛装備品の移転や海上共同訓練で関係強化を進める必要性」を、特に強調した、と記事は書いている。

日本と共同して、自国の防衛力の増強を計ろうとしているのだ。
安倍首相と違って、率直に、正直に、自説を述べたに過ぎない、と思う。

インドは、原爆保有国だ。
その意味では、日本の自衛隊より、抑止力がある。
それでも、自衛隊との協力を必要としているようだ。

安倍首相は、このインドのモディ首相の要請に、どう答えるつもりなのであろうか。

それは、出来ない相談である、と答えるのだろうか。

「はい、分りました。協力し合いましょう。」と答えるのか。

見物である。

日本の自衛隊が、インドの国民を守らなければならない理由は、何もない。

インドの国民のために、自衛隊員が、血を流す必要はない。

それでも、安倍首相は、協力を約束するのであろうか。

（2014/8/30）