2014年8月14日木曜日

4月から6月期のGDPが、マイナス6.8%の大幅な減少。個人消費が、大きく落ち込んだ。

そろそろ、「アベノミクス」も陰りが見えてきだしたか。
数字は、正直だ。




1) TBS NEWS が報じた記事より__

『13日に4月から6月期のGDP(国内総生産)が発表されました。個人消費が前の期と比べ5.0%も減少しています。大企業を中心にこの春、賃金が上がったはずですが、なぜ財布のヒモが固いのか。あるご家庭からお借りした去年と今年の家計簿を比べると、その理由が見えてきます。

 千葉県に住む川名さん一家。今年うれしい出来事がありました。

 「ボーナスが少し上がりました。5万円ほど」(川名弘志さん)

 年1回のボーナスが5万円増えたのです。ところが。

 「最近、千円札をいつもより1枚多く出しているような感じがしていた」(川名笑美さん)・・・
・・・結果は10日分で、1年前よりおよそ1700円値上がり。1か月で約7000円出費が増えていたのです。年間で5万円の収入増は月にして4100円ですが、それを超える支出増になっているのです。

 「思った以上に(支出が)大きい」(川名笑美さん)

 ことし4月から6月期のGDP。実質で年率に換算すると、6.8%の大幅な減少で、特に個人消費は、比較可能な94年以降、最大の落ち込み幅となりました。

 「4月、5月、6月は反動減が大きくなるであろうとみられていました」(安倍首相)・・・
 川名さん、今も節約せざるを得ないといいます。

 「車を大きいのにかえたかったんですけど、先延ばしにするしかないかな」(川名笑美さん)

 次の焦点は、7月から9月期のGDP。来年にも予定される消費税10%への引き上げの判断材料となります。

 「一部は駆け込みからの反動が終わって、徐々に正常化に向かう消費もある。V字回復は難しいんじゃないかな」(SMBC日興証券 宮前耕也シニアエコノミスト)』(TBS NEWS 8/13)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2273703.html

2) 国内総生産とは、≪GDP=消費+投資≫であらわす

GDP(国内総生産)とは何か。
われわれは、GNP(国内総生産)と教わった。

どちらも、国内総生産だ。
では、何が違うのか。

GDPは、日本の国内の生産のみを対象にしている。
これに対して、GNPは、海外での生産も__海外のおける日本の企業の子会社の生産したもの__勘定に入れている。

さて、大雑把に考えると、国内総生産は、≪GDP=消費+投資≫ という式で表すことが出来る。

、この消費に中で、個人消費が、60%を占めていると言われる。
だから、もし、投資が、一定であれば、この個人消費が、GDPを大きく変化せせる。

今年の4月に、消費税が引き上げられ、8%になった。
私の妻も、急に物が高くなったと、毎日のように言う。

おそらく、便乗値上げなどが行われたのだと思う。
だから、単に3%分だけが、値上げになったのではない、と思われる。

問題は、単に消費税が引き上げられたことだけではない。
他にも、多くのものが引き上げられた。

食品。
社会保険料。
ガス、電気などの、公共料金。
ガソリン。
交通機関の料金。・・・

当然、家計のひもは、絞られる。
個人消費が落ち込むのは当然だ。

3) 消費が大きく回復する事は、今後もないであろう。
 

だから、TBSが、このような内容のニュースを流す理由は、ここに__個人消費が、消費全体の中で占める割合が大きい__ある。

この傾向は、__個人消費の落ち込み__今後も、大きくは変化しないであろう。
それは、単に、物価が高くなった、というだけのことではない。

今度の、3・11の事で、政府や官僚、役人、自治体などの信用が、大きく損なわれた。

国民は、国や自治体を信用しなくなった。
要するに、経済だけの問題ではないのである。

政治に期待をしていないのである。
だから、国民は、それぞれに、自己防衛を始めた。

「徐々に正常化に向かう消費」とは、何のことを言っているのか、説明はないが、消費が大きく回復する事は、今後もないであろう。

そのことは、投資をも、減少させることになるであろう。

「アベノミクス」よ。
なんじの日は、数えられたり。

(2014/8/14)