2014年8月3日日曜日

LS:米国防総省は、最新鋭ステルス戦闘機「F35」を、全機を飛行停止。

これは、看過する事が出来ない事件である。
これでは、空の防衛は、「絵に描いた餅」に終わる。
米国防総省は、最新鋭ステルス戦闘機「F35」を、全機を飛 行停止とした


1) ロイター が伝えた記事より_

6月23日に米フロリダ州の空軍基地で出火事故を起こした最新鋭ステルス戦闘機「F35」。米国防総省は、エンジンの追加検査が完了するまで全機を飛行停止としたが、今回の事故は、数千機に上る米軍の戦闘機が確実には飛べなくなる事態さえ予感させるものだ。
公平のために記すと、米国防総省は戦闘機が事故や故障を起こした際、原因の究明と問題の解決のため、一時的な飛行停止はこれまでも通常運用として行ってきた。しかし、今回の事故には真に懸念すべき理由がある。F35が戦闘には不向きであることを示しかねない設計上の深刻な欠陥を映し出しているかもしれないからだ。
まず第一に、ロッキード・マーチン製のF35は単純に言って、あまり成功を収めているとは言えない。米国防総省は2007年以降、少なくとも13回はF35の一時飛行停止を余儀なくされた。その多くはプラット・アンド・ホイットニーが製造する「F135」エンジンが原因で、特に、エンジンのタービン翼が問題となってきた。一次飛行停止の期間は、長くても23週間程度だった。
オランダの航空宇宙専門家で、戦闘機情報サイトのJSFニュースの編集者であるヨハン・ベーダー氏は「エンジンの同じ個所で問題が繰り返されていることは、F135エンジンの深刻な設計上かつ構造上の問題を示しているかもしれない」と述べた。
プラット・アンド・ホイットニーは度重なる不具合に終止符を打とうと、F135エンジンの全面的な再設計をすでに行っている。しかし、エンジニアにできることは限りがある。
F35の開発初期段階でエンジンの問題は議論を呼んだが、米国防総省は双発エンジンではなく単発エンジンを選んだ。単発を採用することでコスト低下には寄与するかもしれない。しかし、F35のケースでは、その決断は「自滅」だと言わざるを得ない。
なぜなら、F35は基本設計に空軍と海兵隊、海軍の要望を取り入れた結果、構造が複雑になっているからだ。航空機の設計では、複雑さは重量に直結する。F35の重量は燃料満載時は35トンと、単発戦闘機としては極めて重い。
対照的に、従来の「F15」戦闘機は重量40トンだが、エンジンは双発だ。F35は速度と操縦性を保つため、F135エンジンに戦闘機史上最大の推進力が求められる。

そうした推進力を実現すれば、エンジン部品には過度なストレスがかかるため、F35が高い頻度でエンジントラブルに見舞われるのも驚くには当たらない。
そして、たとえ史上最大の推進力を生むエンジンを積んだとしても、F35は「鈍重」な戦闘機だ。ワシントンの非営利組織「政府監督プロジェクト」で軍改革について研究するウィンスロー·ウィーラー氏は、F35を「重くて動力不足の失敗作」と呼ぶ。』(ロイター  7/16)
http://jp.reuters.com/article/jpUSpolitics/idJPKBN0FL07I20140716?sp=true

自衛隊は,このF35を42機。購入する計画だ。擁する金額は、約8000億円である。

2) 強引に武器輸出の原則を変更したのは、何故か

これは、今年の3月に伝えられたニュースである。
日本の政府が、強引に武器輸出の原則を変更したことをつたえた記事だ。


『航空自衛隊の次の主力となる最新鋭ステルス戦闘機「F35」について、政府は、日本企業が製造した部品を紛争国に兵器売却を禁じた「武器輸出三原則」の例外と決めました。

 菅官房長官:「米国政府の一元的な管理のもとで厳格な管理を行われることを前提として、武器三原則等によらないこととする」

 F35は、日本企業も部品製造に参加します。しかし、イスラエルにF35の導入計画があるため、武器輸出三原則に抵触する可能性が指摘されていました。このため、政府は「日本独自の完成品を輸出するわけではない」などとして、例外にすることを決めました。』(テレ朝news  3/1)

いまは、武器輸出三原則については、問題としない。(これ自体検討すべき問題が多く含まれてはいるが・・・。)では、何が言いたいのか。それはこのことである。

3) F35は、設計段階において、根本的な問題を抱えている

F35が、故障ばかりする。
これまでに、「13回はF35の一時飛行停止を余儀なくされ」ている。そこで、日本の企業の出番となった、ということではないか。上の記事は、そのことを、示したものではないか、と思うのである。

この記事は、 「F35は、日本企業も部品製造に参加」すると書いているが、当然ながら、どの部品についてなのかは、報じない。思うに、このエンジンの不具合の事が関係しているのではないか。

しかし、この記事にによると、F35は、設計段階において、根本的な問題を抱えているようだ。とすれば、一基が裁定でも100億円はすると謂われるF35を導入することは、「無駄な買い物」になるのではないか。

安倍政権は、この事をどう考えているのであろうか。
「無駄な買い物」と解っていても__日米軍事同盟のためには__買うのであろうか。

もっとも、__地球俯瞰的外交」をして__、世界中に日本国の貴重な資金をばら撒いている安倍首相の事であるから、そんなことは、眼中にないのかもしれないが。

≪関連サイト案内≫

*”日本メディアはなぜ、次期主力戦闘機F35の致命的欠陥を報じないのか?”
=BLOGOSU   木村正人氏のブログ     7/21)

http://blogos.com/article/90903/

*”F35の開発、三菱重の参画が遅れる可能性=関係筋”=ロイター

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0G40W620140804

(2014/8/3)