2014年7月14日月曜日

CIAドイツ支局長。スパイ行為の容疑で、ドイツを国外退去に。

スパイ容疑に真相が明らかにされた。
しかし、当局者は、沈黙したままである。


1) 【CNN】が伝えた記事より_

ドイツでのスパイが、摘発された。
メンケル首相の電話盗聴に引き続いての、米国のスパイ行為だ。


『ドイツ政府がベルリン駐在の米国大使館で情報収集活動を仕切る人物に国外退去を求めた問題で、ドイツ政府当局者は13日までに、この人物は米中央情報局(CIA)の支局長であることを確認した。

一方、米大使館は諜報(ちょうほう)問題に関する慣行に従い、コメントしないとの立場を堅持している。

ドイツ国内では最近、米情報機関によるスパイ活動疑惑が相次いで発覚。ドイツの情報機関要員や国防省職員の2人が摘発された。地元メディアによると、2人は政府文書を盗んで米情報機関に引き渡し、金銭を得た疑いがある。

ドイツでは昨年秋、米国家安全保障局(NSA)などによるメルケル首相の携帯電話の盗聴が暴露され、両国関係の摩擦材料となっていた。

オバマ米大統領はこの後、同盟国におけるNSA活動の見直しを約束していた。


これらの経緯があったにもかかわらずドイツで米情報機関による新たなスパイ疑惑が表面化したことで、ドイツの米国への不信感が改めて募るのは確実となっている。
多くのドイツ政府高官は米国のスパイ活動に対する失望感を表明している』(CNN 7/13)

http://www.cnn.co.jp/world/35050771.html

まるで、テレビドラマを見ているようである。
foxテレビの「24」を思い出した。

そういえば、もうすぐ「24」の9シリーズが始まる予定であるはずだ。
こういう話が出てくると「24」も、「架空の物語」ではない気がしてきた。

2) スパイをしてまで、必要な情報とは何か

こういう話は、日本ではあまり聞かない。
たぶん、もっと、別な形で、行われているのであろう。

もちろん、日本が情報の重要さを、本当に理解できているかどうかは、不明だ。
それにして、こうまでして、探らなくてはならないほどの情報とは、一体、どんなことなのであろう。

情報の専門家である、藤原肇氏は、一次情報は、あまり重要ではない。
その情報をどう解釈するかが、ポイントである。

インフォメーションより、インテリジェンスが、求められている、と述べておられる。些細な事からでも、その情報を分析し、それが価値を判断することが出来るかどうかが、重要である、という事なのであろう。

今一つの疑問は、米国ほどの軍事力を擁していても、尚、スパイ活動が必要である点だ。

3) (軍事)同盟国といえども、表向きの事か

または、(軍事)同盟国といえども、あくまで、表向きの事である、ということか。
ロシアに対してなら分らなくもないが、相手は、ドイツである。

まだ、第二次世界大戦の「トラウマ」が残っているのであろうか。
再三のスパイ行為である。
繰り返しになるが、よほど重要な情報なのであろう。


誰でも、痛くもない腹を探られていい気がするものはいない。その意味では、「多くのドイツ政府高官は米国のスパイ活動に対する失望感を表明」した、というのもうなづける。

日本では、米国が、「世界の憲兵であることから、手を引こうとしている」と、強調する識者が増えつつあるが、こういう事実が出てくると、それが、「ウソ」に思える。

それは、日本が軍国主義国家になりつつあることを、隠ぺいするための口実に思えてくる。

これでは、当分の間、米国が「ならず者国家」であり続けることは、変わりなさそうである。

(20147/14)