2014年7月16日水曜日

ケリー米国務長官が、安倍晋三首相の北朝鮮の訪問に対し、異議。

これは、内政干渉には、ならないのであろうか。
余りに、一方的な要求である。

1) 47ニュースが伝えた、記事より_
”ケリー米国務長官が、安倍晋三首相の訪朝に対し、疑問を投げ
かけていることが、分った”というニュースだ。

『ケリー米国務長官が7日の岸田文雄外相との電話会談で、日本政府の拉致問題対応に関し「安倍晋三首相が北朝鮮を訪問すれば、日米韓の連携が乱れかねない」と自制を求めていたことが分かった。

首相訪朝を検討する場合は米側と事前に協議するよう要請し、拉致再調査の進展に伴い段階的に独自の経済制裁を解除するとの日本の方針に不快感をにじませた。複数の日米関係筋が15日、明らかにした。


 核・ミサイル問題での日米韓連携を重視するオバマ米政権が「日朝接近」を警戒している実態が鮮明となった。拉致問題の早期解決と、日米同盟の強化を並行して実現したい首相は難しい立場に立たされた格好だ。』(47ニュース 7/16)

2) 電話会談であろうとも、内政干渉である
  


たとえ電話会談であろうとも、一国の政府の閣僚同士の事である。
こんなことを言えば、普通なら、内政干渉である、と猛反発を受けるであろう。

これは、別の相手国であった場合を想定してみれば、すぐに分る。
もし、これが、韓国の高官であったとすれば、どうだろう。
あるいは、相手国が、中国であったとしたら、どうだ。

政府が「うんぬん」という前に、日本中が大騒ぎになるであろう。
当然に、こうなるはずである。

もし、そうであるとすれば、相手国が米国であろうとも、同じことである。
どんな要求であれ、毅然と、跳ね返すべきである。

3) 米国からすれば、「日本の裏切り」と受け取っている
また、ケリー米国務長官は、 「首相訪朝を検討する場合は米側と事前に協議するよう要請」した、と記事は書いている。
これも、おかしなことである。

もっとも、日米両国は、軍事同盟国という事になっているのであるから、当然の事である、という見方が出来ない訳でもない。

米国からすれば、「日本の裏切り」と受け取っているのであろう。
米国は、北朝鮮を「ならず者国家」であるとして、世界中の「つまはじき」にしようと、躍起になっている時でもある。

日米、米韓の、軍事同盟国を揺るがすものとして、内政干渉に及んだ、としても、米国とすれば、やむを得ない事であったかもしれない。

4) 安倍首相が、どういう判断をするのか、見ものである。

後は、安倍首相の判断ひとつ、という事になろう。

安倍首相は、日本の国民の半数以上が反対する、集団的自衛権の行使容認の閣議決定を行ったところだ。
しかも、それは、米国の要求を受け入れての事である。

記事が、_安倍首相の「日本を取り戻す」という思いとは、裏腹に_、「日米同盟の強化を並行して実現したい首相は難しい立場に立たされた格好だ」と書くのも、無理はない。

どういう判断をするのか、見ものである。

なお、この事に関し、産経新聞は、沈黙したままである。
それも、興味深いことである。

(2014/7/16)