地方の衰退・人口減少に歯止めをかけるに、安倍政権が、新戦略を発表。
果たして、成果を上げることが出来るのでしょうか。とても、そんな風には、思えないのですが。
1) 時事ドットコム が報じた記事より_
政府は、「まち・ひと・しごと創生本部」の準備室を内閣官房に設置したようだ。
『政府は25日午前、地方の人口減少や高齢化などの問題に対応する「まち・ひと・しごと創生本部」の準備室を内閣官房に設置した。
菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、「内閣全体として全力で取り組んでいく態勢をしっかりつくる」と強調した。
創生本部では、年内にも「長期ビジョン」と「2020年までの総合戦略」をまとめる見通し。
2) 何故、「2020までの総合戦略」が必要になるのか
何故、「2020までの総合戦略」が必要か。
それは、団塊世代と関係がある。この団塊世代が、65歳になるのが、2010年ごろ。80歳になるのが、ちょうど2020年代なのである。貼り付けた図を見て頂ければ、そのことが、はっきりと理解して頂ける、と思う。
つまり、2020年を境にして、高齢者の問題が、一気に加速化する、と予想される。そこで、「2020までの総合戦略」と言う発想が出てくるのである。
『人口構成の急激な変化に伴って起きる「2020/30年問題」。
4) 日本における人口分布の割合の変化
さて、現在の人口分布を見てみよう。
日本の三大都市圏における、現在の人口の割合は、約52%である。だから、地方は約48%という事になる。
それが、2020年には、55%と45%になる。さらに、2050年には、56・7%と43.3%になる。
一方、東京圏は、緩やかな直線を描きながら、伸びていく。減らないのである。2050年に、三大都市圏の中で、東京圏が占める割合は、32,5%だ。
5)人口が増える条件は、何もない、
そのことはさておき、地方について考えてみよう。
この、統計に、東京オリンピックが、前提とされているかどうかは、知らない。もし、予定されていないとすれば、東京圏が占める割合は、もっと高いものなろう。直線は、もっと、大きな角度を持つ。
TPPが、どうやら、締結されそうだ。そうなれば、地方に農業は、壊滅的な打撃を受けることになろう。それは、地方の人口減少に拍車をかけるであろう。
東電に事故で、太平洋岸での、漁業は、出来なくなった。今後もこの状況は、変化しない。同時に、山林が、汚染された。これを除染する事も不可能だろう。
また、安価の外材の輸入品に負けている。山は、荒廃し、自然災害を引き起こすもとになりつつある。
そうなると、地方での、主要な産業は、多くが、衰退するであろう。従って、地方の衰退に歯止めをかけることは出来ない。
人口が増える条件も何もない。
6)つまりは、地方選挙の対策でしかない
だから、「地方活性化のため」の施策は、「掛け声だけ」に終わることになろう。
地方の衰退、人口減少は、避けられない。
それでも、安倍政権が、今、地方を持ち出すのは、_だから、単に_これからの地方統一選挙の対策でしかない、という事になる。
* (加筆の予定あり)
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果たして、成果を上げることが出来るのでしょうか。とても、そんな風には、思えないのですが。
1) 時事ドットコム が報じた記事より_
政府は、「まち・ひと・しごと創生本部」の準備室を内閣官房に設置したようだ。
『政府は25日午前、地方の人口減少や高齢化などの問題に対応する「まち・ひと・しごと創生本部」の準備室を内閣官房に設置した。
安倍晋三首相は9月上旬で検討している内閣改造に合わせて担当相を置き、自らを本部長とする本部を発足させた上で、秋の臨時国会に地方活性化のための法案を提出する意向。準備室設置で、こうした作業が本格化する。
菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、「内閣全体として全力で取り組んでいく態勢をしっかりつくる」と強調した。
創生本部では、年内にも「長期ビジョン」と「2020年までの総合戦略」をまとめる見通し。
首相は本部設置に先立ち、8月中にも有識者会議を組織してヒアリングを開始する。メンバーには、独自の人口推計に基づき「消滅可能性都市」を提唱した増田寛也元総務相らの名が挙がっている。』(時事ドットコム 7/25)
2) 何故、「2020までの総合戦略」が必要になるのか
何故、「2020までの総合戦略」が必要か。
それは、団塊世代と関係がある。この団塊世代が、65歳になるのが、2010年ごろ。80歳になるのが、ちょうど2020年代なのである。貼り付けた図を見て頂ければ、そのことが、はっきりと理解して頂ける、と思う。
つまり、2020年を境にして、高齢者の問題が、一気に加速化する、と予想される。そこで、「2020までの総合戦略」と言う発想が出てくるのである。
ところで、これは、別に、地方に限らない。
そこでは、次のように書かれている。
『人口構成の急激な変化に伴って起きる「2020/30年問題」。
元厚生労働事務次官の辻哲夫東大教授は、医療や介護など従来の仕組みを思い切って見直さなければ、「どの国も経験したことのない高齢者の急増が大都市圏を津波のようにのみ込み、お手上げ状態になりかねない」と指摘する。
「2020年問題」は団塊世代の高齢化と「多死時代」の到来だ。
20年代、団塊世代は後期高齢者になる。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、毎年の死亡数は150万人台に達し、出生数の2倍になる。
高齢化率は30%を超す。』(朝日新聞DIGITAL 2010/12/26)
3) 「地方」とは、何処を指して言う言葉か
「地方」という言い方が、何気なく使われる。われわれも、普段は余り、深く考えずに、よく使う。ところが、この「地方」とは、何を意味するのかは、分かっているようで、よくわからない。何となく、漠然と思い描いているだけである。
それが、証拠には、「地方とは、具体的には、何処」と聞かれても、即答できる人は少なかろう。
元々、これと言った、定義がない。 場面、場面で、使われ方も違う。
まず、この点を、はっきりとしておきたい。
普通、「地方」と言う場合は、三大都市圏に属する都府県以外の、地域をさす。(wikipediaより)
三大都市圏とは、
東京を中心とした都市圏。千葉県、埼玉県、神奈川県、など。
大坂を中心とした都市圏。大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、など。
名古屋を中心とした都市圏。愛知県、静岡県、三重県、など。
これらの中にある都市をいう。
このように定義しても、やはり、範囲を特定するのは困難だ。
だいたい、これらの「近辺のこと」を言う、ぐらいの捉え方しかできないであろう。
4) 日本における人口分布の割合の変化
さて、現在の人口分布を見てみよう。
日本の三大都市圏における、現在の人口の割合は、約52%である。だから、地方は約48%という事になる。
それが、2020年には、55%と45%になる。さらに、2050年には、56・7%と43.3%になる。
一方、東京圏は、緩やかな直線を描きながら、伸びていく。減らないのである。2050年に、三大都市圏の中で、東京圏が占める割合は、32,5%だ。
だから、2050年になっても、東京への一極集中は、解消されないと予想される。むしろ、_高齢化が進んで_問題が起きてくるのは、大都市圏なのである。それは、2020年の時点においておいても、変わらない。
5)人口が増える条件は、何もない、
そのことはさておき、地方について考えてみよう。
この、統計に、東京オリンピックが、前提とされているかどうかは、知らない。もし、予定されていないとすれば、東京圏が占める割合は、もっと高いものなろう。直線は、もっと、大きな角度を持つ。
TPPが、どうやら、締結されそうだ。そうなれば、地方に農業は、壊滅的な打撃を受けることになろう。それは、地方の人口減少に拍車をかけるであろう。
東電に事故で、太平洋岸での、漁業は、出来なくなった。今後もこの状況は、変化しない。同時に、山林が、汚染された。これを除染する事も不可能だろう。
また、安価の外材の輸入品に負けている。山は、荒廃し、自然災害を引き起こすもとになりつつある。
そうなると、地方での、主要な産業は、多くが、衰退するであろう。従って、地方の衰退に歯止めをかけることは出来ない。
人口が増える条件も何もない。
6)つまりは、地方選挙の対策でしかない
だから、「地方活性化のため」の施策は、「掛け声だけ」に終わることになろう。
地方の衰退、人口減少は、避けられない。
それでも、安倍政権が、今、地方を持ち出すのは、_だから、単に_これからの地方統一選挙の対策でしかない、という事になる。
* (加筆の予定あり)
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*”地方創生の準備室を設置、人口減対策に着手”=TBS NEWS
(2014/7/25)