当然の訴えであろう。
むしろ、遅すぎたぐらいである。
1) WSJが伝えた
フランスのサパン財務相が、「米ドルの支配の打破」を表明したことについての話だ。
『フランスのサパン財務相は9日、米ドルの支配的地位によって欧州各国は不要な為替リスクにさらされているとして、ユーロ圏加盟国は国際取引におけるユーロの使用拡大を推進すべきとの見解を示した。
むしろ、遅すぎたぐらいである。
1) WSJが伝えた
フランスのサパン財務相が、「米ドルの支配の打破」を表明したことについての話だ。
『フランスのサパン財務相は9日、米ドルの支配的地位によって欧州各国は不要な為替リスクにさらされているとして、ユーロ圏加盟国は国際取引におけるユーロの使用拡大を推進すべきとの見解を示した。
サパン財務相は「ユーロ圏は単一通貨にどのような役割を期待するかをあらためて問う必要がある」と主張した。
フランス銀行大手BNPパリバは先月、スーダンやイランなど米国の経済制裁対象国と取引した罪を認め、約90億ドルの罰金を支払うことで合意した。同行はこれらの国とドル建て取引を行っていた疑いで米当局から訴追されていた。
米司法省の決定を受け、フランス当局は欧州各国に対して国際取引における米ドルへの依存軽減に向けた取り組みを進めるよう求めていた。
サパン財務相は「ドルの支配的地位は明らかに(中略)米規範の域外適用など様々な影響をもたらす」と述べた。』(WSJ 7/10)
これは、ある意味、すでに米国の世界支配が終焉を告げていることを証明するものであろう。
つまりは、米国の軍事態勢に陰りが見えてきたことの証でもあろう。
2) 自由主義経済の原則からいえば、当然のこと
「スーダンやイランなど米国の経済制裁対象国」との取引であろうとなかろうと、どの通貨で支払うかは、その国の自由である。
それを米国の都合で、「使うな」というのであれば、そんな通貨なら「いらない」、となって当然だ。
「スーダンやイランなど米国の経済制裁対象国」との取引であろうとなかろうと、どの通貨で支払うかは、その国の自由である。
それを米国の都合で、「使うな」というのであれば、そんな通貨なら「いらない」、となって当然だ。
ユーロを単一通貨にすることを推し進めているフランスなどにすれば、手持ちの米ドルを少しでも減らして、そのことで経済的なリスクを減らそうと考えるのは、自然な事だ。
また、相手国も、ドルを欲しがっている事であろう。双方の思惑が一致すれば、ドルでの取引となることは、避けられまい。
それを、米国が「気に入らない」と思っている国々との取引に使ったからといって、多額の罰金を支払うことを要求されれば、サパン財務相のような発言が出てきても何の不思議でもない。
むしろ、遅いぐらいである。
そんなに使ってほしくない通貨なら、米国内だけで使えばいい。
そんなに使ってほしくない通貨なら、米国内だけで使えばいい。
3) 後生大切に「貯め」こんで、何の得になる
日本は、能天気に構えて、ひたすらに、米ドルをため込んでいるが、いずれ、「バカを見る」事になろう。そして、その「付け」を支払わされるのは、日本の国民である。
政府の人間やお役人ではない。日本は現在、日本銀行の外貨保有高は、120兆円だ。当然。それは、米ドルであろう。
これだけの米ドルを、せっせと貯め続けてきた。今後も貯めつづけるのであろう。
一体、いつまで続けるのであろうか。何のためにためつづけるのであろう。何故、使おうとはしないのであろう。あるいは、使うことが出来ないのであろう。
手元に貯めておいたところで、何の裏づけもない米ドルだ。はっきりと言ってしまえば、ただの紙切れにすぎない。、米ドルと言えども、現在は金とは切り離せれているのである。
そんなものを後生大切にして、何の得になるというのだ。
以前、元橋本首相が、米ドルを使と言って、大騒ぎになった事がある。騒ぐ方がどうかしている。経済原則から言えば、当然の選択である。
それを「勝手」は許さないなどという方が、横暴だ。
日本は、「切り札」を持っているのである。もっと上手に、使うべきである。その方法を知らないというのなら、どこかの家庭の主婦に、「弟子入り」して、教わることだ。
(2014/7/11)