2014年7月30日水曜日

エボラ出血熱、米国人の初の死亡者。収束の見通し立たず国境の封鎖か。

一向に、収束の見通しがつかない。
感染は、拡大する一方のようだ。


1) CNN の報じた記事より_

ついに、「国境の大部分の封鎖」にまで、進展しそうである。


『アフリカ西部リベリアのサーリーフ大統領がエボラ出血熱の感染拡大を食い止めるため国境の大部分の封鎖を指示したことが29日までに分かった。出入国を認める地点にはエボラ出血熱の検査所を設け、感染防止策を講じる。

公共の場での集まりには規制をかけると共に、ホテルや飲食店などのレジャー施設に対しては5分間のエボラ啓発ビデオを流すよう指示した。出入国者全員に検査を行う新規定も導入した。

サーリーフ大統領は、「エボラウイルスは国家的な健康問題だ。我々の生活を直撃し、経済的、社会的に重大な結果をもたらす。この災禍に立ち向かうため、国を挙げて解決に当たらなければならない」と訴えた。

世界保健機関(WHO)の統計によると、リベリアでは7月20日までに224人のエボラ出血熱感染が確認され、うち127人が死亡した。西アフリカ全体では少なくとも660人が死亡。18~20日の3日間だけで新たに45人の症例が報告された。

衛生当局は国境を越えた感染の拡大を懸念している。25日にはリベリア人の男性がナイジェリアのラゴスでエボラ出血熱のため死亡した。



この男性はガーナを経てトーゴで便を乗り継ぎ、20日にラゴスの空港に到着していた。衛生当局はこの男性と接触した可能性のある乗客を突き止める作業を進めている。しかし航空会社がこの3便の全乗客リスト提供に応じていないことから、作業は難航しているという。』
(CNN 7/29)

予想された通り、エボラ出血熱の勢いは、一向に止まりそうにない。

2) 傲慢になった、人間への警告か

ガザの方にばかり目が行きがちであるが、こちらも見逃せない。「自然」の脅威だ。これも、なまじ「知恵がついた」ばかりに、傲慢になった、人間への警告か。

それにしても、今頃になって、「出入国を認める地点にはエボラ出血熱の検査所を設け、感染防止策を講じる」措置を取ったとは、起きれるばかりである。

これまでにも、何度か、流行しており、その怖さは良く解っているであろうに。対策を講じるのが遅すぎる。今頃になって、ようやく「出入国者全員に検査を行う新規定も導入」したとは、あきれる。

3) 新しい情報が入ってきた。

ここまで、書いて、そのままにしていたら、新しい情報が入ってきた。


上の記事の、ナイジェリアのラゴスでエボラ出血熱のため死亡した男性は、「米国籍を持つパトリック・ソイヤーさん(40)だったことが分かった。娘の誕生日を祝うため米ミネソタ州の自宅に帰宅する途上にあったという。」CNN

このことについて、米当局者は、「米国で感染が広がる可能性は低い」と強調していると、記事は書いている。

 
「リベリア財務省幹部だったソイヤーさんは、米国に戻る前に会議に出席するためラゴスに到着し、飛行機から降りたところで倒れた。リベリアでエボラ出血熱に感染していたことが分かり、7月20日にナイジェリアの隔離病棟に入院して、5日後に死亡した。

ソイヤーさんは妻と共に米国の市民権を獲得してミネソタ州に住んでいた。3人の娘は米国生まれだった。西アフリカのエボラ出血熱流行で米国人が死亡したのは初めて。」(同上)

4) 先進国へ伝染する可能性について

この記事は、国境なき医師団の専門家の話として、次のような談話を載せた。


『これまでエボラ出血熱の感染が先進国に広がったケースは確認されていないと説明。「ウイルスは一般的に、高熱などの重い症状がある患者から感染する。だがそうした状況で渡航はしない」「たとえ先進国に渡航してから発症したとしても、管理が行き届いた病院に入院できるので他人に感染させる可能性は極めて低い」と話す。』(同上)

この談話によると、日本で、流行するような可能性は低い、という事になる。
まずは、一安心、と、いったところか。

それにしても、収束の見通しが立たないのは、どうしたことであろう。そう考えると、_進歩したとはいえ_まだまだ、人類は、未発展の状態にあるのかもしれない。

人類が、「自然を征服する」などということは、到底できないことなのかも知れない。

≪関連サイト案内≫

*”エボラ流行は「悪化の一途」、ボランティアも退避”=CNN
 http://www.cnn.co.jp/world/35051641.html?tag=cbox;world

(2014/7/30)