2014年6月1日日曜日

STAP細胞「騒動」考(5)小保方氏は、誰にも迷惑をかけていない。

STAP細胞騒動は、いよいよ、論文の撤回にまで、発展しそうだ。
これが行われれば、この騒動を主導した目的は、ほぼ達成された、ということになろう。


さて、このブログでも、4回にわたって、この度のSTAP細胞についての騒動を、私なりに、検討を加えてきた。
この結果を補助線にして、いよいよ本丸に迫ってみたい。

以下、3点について、検討してみたい。

①小保方氏の、STAP細胞の論文が、世間に何か、迷惑をかけたか
②騒いでいる人たちの目的は何か。何について、騒いでいるか。
③騒ぐことが、日本にとって、利益になるか。

 小保方氏の、STAP細胞の論文が、世間に何か、迷惑をかけたか

今回、ネイチャーに論文が載ったことで、小保方氏が世間に対して、何か迷惑をかけたか。

迷惑をかけられた、という人々が存在するか。
それは、小保方氏がネイチャーに論文を載せたことが原因か。

「迷惑をかけられた」と思える人々について考えてみよう。

  ■ まず、理研である。

理研は、小保方氏が所属する組織であり、むしろ、小保方氏を指導し、支援し、擁護すべき立場にある。
理研は、迷惑を被った、などと口が裂けても言える立場ではない。

年間800億円にもなる、国民の税金を使って、研究をしているのであるから、その研究が、成功し,STAP細胞の再現実験を成功に導くよう、小保方氏とともに、奮闘すべきであった。

  ■ 小保方氏の母校である早稲田大学

この事で、大学の評判が落ちたか。落ちてはいまい。
小保方氏を勝手に持ち上げたのは、マスコミである。
小保方氏個人が、騒いだ訳ではない。

卒業論文にしても、コピペは、科学論文である以上は、問題がない。
小保方氏一人のために、早稲田の名誉が毀損されたか。

それほどに早稲田の実力は、脆弱なものなのか。
そうではなかろう。

多くの後輩に失望与えた、と言う人がいるかもしれない。
それらの人々は「トラの威」を借りようとした、だけだ。
むしろ、自分自身を反省すべきであろう。

  ■ 日本の国民

難病に苦しむ人々に、希望を抱かせておいて、その後にすぐに、奈落の底に落とした。
残酷だ。許せない。

果たして、そうであろうか。
そう簡単に決めつけてしまって、よいか。
希望はない、のであろうか。

STAP細胞の存在は、理研自体が、否定してない。
その証拠に、理研は1年をかけて、再現実験をする。
そして、特許の申請は取り下げない、と明言している。

そうである以上は、少なくとも、1年後を待つ、べきである。
小保方氏がある、と言えば、「ある」と思う。
「論文に不正があった」、とされたら、「ない」と決めつける。

そのように、短絡的に考えるのは、およそ科学的態度ではない。

  ■ マスコミ、ネット

「リケジョ」などという言葉を製造して、勝手に持ち上げておいて、「迷惑をかけられた」、はなかろう。

勝手に騒いでいるだけなのであるから、マッチポンプである。
ほっておけばよい。

騒いで「事が大きくなること」を、楽しんでいるだけのこと、であるから。

 騒いでいる人たちの目的は何か。何について、騒いでいあるか

私は、この騒動自体というより、この騒動がもたらした現象に興味があった。

今、戦前の歴史について、調べている。
たとえば、2・26事件、で、考えてみる。

事件もさることながら、むしろ事件が引き起こしたこと。
その後の、日本の政治状況の変化の方に関心がある。

昭和天皇も、それまでとは、違った処置をとった。
2・26事件が契機となり、日本は本格的に戦争に突入していくこと、になった。

ところで、この騒動を起こした人々は、何が目的であった、のであろう。
本来、小保方氏の味方であるはずの理研は、氏に論文の取り下げを勧告した。
 
  ■  理研

理研の記者会見にも、小保方氏を同席させなかった。
その理研は,STAP細胞を否定してはいない。

理研は、小保方氏に論文を取り下げさせ、理研から追放し、研究が出来なくした。
確かに、小保方氏が、最初に会見で発表した時は、若さゆえに、少し「はしゃぎすぎ」、という面はあったかもしれない。

でも、それをカバーするのが、「理研のお偉方」の仕事ではなったか。
そうしなかったのは、初めから、理研は小保方氏を追い出す算段、ではなかったか。
むしろ「この騒動を主導した」、と勘ぐられても、申し開きが出来ない、のではないか。

小保方氏を「陥れる」ことで、研究成果の独り占めを図った、のではないか、と言われても仕方ないのではないか。

そう考えないと、理研の今までのやり方は、理解できない。
そう考える方が、理研の今までの動きが、すっきりと、腑(ふ)に落ちる。

「外務省には魑魅魍魎(ちみもうりょう)がいる」、と言って大臣を辞めた人がいたが、私には、理研も同じである、ように思える。

  ■ マスコミ、ネット

マスコミが一大キャペーンを張って、騒ぐときは、要注意である。
これまでの経験から、そう感じる。

特定秘密保護法。
集団的自衛権の行使や、日本国憲法の改正。
福島における東電の事故や、いっこうに解決の目途の立たない汚染水の処理。
国民には伝わってこない、TPP参加交渉の行方。

今マスコミが取り上げて、報じなければならないこと、は他にもたくさんある。

それをしない理由として、STAP細胞事件が大々的に、マスコミにより、日本じゅうに広げられた、という気がする。

麻生氏が、「ナチスの手口に学べ」、と述べて、物議をかもしだしたことがあった。マスコミこそが、その手に学んだのではないか、と思える。

STAP細胞の事で騒いでいるうちに、いつに間にか、手足を「がんじがらめ」に縛られていた、という結果になりはしないか。
私が危惧するのは、この事である。

 騒ぐことが、日本にとって、利益になるか。

小保方氏のみを、一方的に糾弾することに、何の意味があるか。
むしろ、小保方氏を助け、励まし、研究をより確かなもの、に出来るように、支援すべきであろう。

せっかく出た芽をつぶすようなことはすべきではない。
そんなことをすれば、ますます若者が、「投げやり」になるだけである。

くり返すが、理研自体が,STAP細胞を否定していない。
この事を何と見るか。

この事をさしおいて、何故、小保方氏のみが、否定されるのか。
理解出来ない。

今は、小保方氏が、静かに研究に没頭出来る環境、を構築してあげることが、日本の利益にかなうことだろう。