2014年6月4日水曜日

STAP細胞「騒動」考(6)小保方氏よ、論文撤回でも研究成果は不滅だ。夢を失うな

STAP細胞騒動も、どうやら「終盤をむかえる」ことになった、らしい。
今日(4日)、小保方氏が、論文の撤回に同意した、と報じられている。
ついに、「正しいものは、正しい」と主張していた小保方氏も、「折れた」ようだ。


ところが、理研は再現実験は続け、その際には、小保方氏について、協力を得る予定である、という。

また、すでに、理研は、小保方氏から、助言を受けている、とも報じられてる。
なんらの手打ちがあった、とも考えられるが、真相はわからない。

 小保方氏が、論文の撤回に同意

小保方氏が、同意をしたことを報じた記事。

『新型万能細胞「STAP細胞」の論文不正問題で、理化学研究所の小保方晴子・ユニットリーダー(30)が、主要な論文の取り下げに同意したことが4日、分かった。すでに補完的なもう1本の論文撤回は同意しており、英科学誌ネイチャーが2本の論文を撤回すれば、STAP細胞の研究成果は白紙に戻る。数々の疑惑が指摘され、理研から論文不正が認定されながら、公の場で反論、否定してきた小保方氏だが、とうとうギブアップした。

 理研によると、小保方氏は論文の撤回に同意する書面に署名し、3日に共同著者に渡した』(zakzakの記事 )
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140604/dms1406041142007-n1.htm

小保方氏は、どんな精神状況にあるのだろう。
記事は、「ギブアップ」と書いている。

だが、「ギブアップ」というのは、戦った末、の事である。
小保方氏は、「マットの上にも登らせてもらうこと」、さえ、出来なかった。
これでは、「ギブアップ」も何もない。

そうではなく、理研や、マスコミや、心無い人々の中傷が、小保方氏を、精神的に追い詰めたのであろう。

実験では、ギブアップする事がなかった小保方氏であるが、人間関係との戦いには、「勝てなかった」、ということか。


しかし、小保方氏よ。
論文撤回は、悔しい事であろうが、研究成果は、残っている、はず。
何としてでも、研究をやり遂げよ。

研究を続け,STAP細胞をもう一度、産みだせ。
それこそ、今のあなたにふさわしい道だ。
方法は、あろう。よく休養を取ってから、考えるとよい。

そして、過酷な状況であろうが、めげるな。
心ある人は、多く、しかも、貴女を応援している。

 理研は、その小保方氏に協力を要請

さて、他方で_理研は。

『理研はSTAP細胞が存在するかどうかを調べる再現実験は継続する方向だ。今夏にも中間報告を出すうえ、来春にも最終的な結論を出す方針』(日経 6/4 14:00)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG0400H_U4A600C1MM0000/

であるそうな。
何たる欺瞞。
何たる不公正。

これは、以前にも書いたことであるが、理研は、小保方氏を追い出し、その研究成果だけを、「横どり」した、といえる。

もし、再現実験に成功すれば、膨大な特許料も入る。
これも理研のものになる。

丸儲けではないか。

のみならず、厚顔な事に、理研は、その小保方氏に協力を要請している、のだという。
追い出して、おきながらである。

日経新聞が、次のように伝えた。

『理研によると、入院中の小保方氏は、病室からメールや電話で複数回、検証チームとやりとりしているという。

再現実験は、論文の共著者丹羽仁史プロジェクトリーダーらが1年計画で進めている。実験を総括する相沢慎一特別顧問は4月の計画公表時、「検証チームには加えないが、小保方氏だけが知る情報もあり、協力は得たい」と話していた。』
(日経 6/30  2:00)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG0201J_S4A600C1TJM000/

ならば、何故初めから、そうしない。
そうしておれば何の問題も起こらなかった。
小保方氏も、理研も傷つかずに済んだ。

小保方氏以外の理研の担当者は、いかなる責任の取り方をするのか、は伝えられてはこない。
当然、半端な責任の取り方では、済まされない、であろう。


さらに、驚くべきことには。
ご丁寧にも、理化学研究所の改革委員会は、再現実験に小保方氏を参加させるべきだ、と提言した
これは、氏自身も望んでいたことであるが、今となっては、「いい加減にしてくれ」と言いたくなることであろう。

「人の弱みに付け込む」とはこのことである。
テレ朝NEWSが、以下のように伝えている。

『STAP論文問題で、理化学研究所の改革委員会がSTAP細胞が存在するかを確かめる検証実験に小保方晴子氏(30)を参加させるべきだと提言する方向で調整していることについて、小保方氏の代理人は3日、「理研の指示に従う」と話した』
(テレ朝 6/3  07:58)


全く人をバカにした話である。
「手前勝手」とはこのことだ。

これでは、理研には、科学者・研究者としても良心も、社会的な集団としての良心も、持ち合わせていない、事になる。

 夢を失わずに、研究を続け、自己の信念を貫くこと

歴史を振り返ると、常識を覆す科学的発見をした人々は、いろいろな名目のもとに、迫害され続けてきた。
その発見が、大きいほど、迫害の仕方も、悲惨なものであった。
偉大な発見が、より大きな反発を生んだ。

小保方氏の発見が、大きなもの、であればあるほど、社会的な影響が大きい。
それだけに、反発も大きい。
若い小保方氏が、それを受け止めるのは、至難の事であろう。

だが、私は、小保方氏に思い出してほしい。
科学を志したときの、気持ちを。夢を。

地位を失うことは、「小さく」失うことである、
信用を失うことは、「大きく」失うことである、
だが、夢を失うことは、「全て」を失うことである、
という言葉がある。

若いあなたは、夢だけは、失わず、研究を続け、自己の信念を貫いてほしい。
そうすれば、今のくやしさ、やり場のない怒り、悲しさを、乗り越え、目標を達成することができるであろう、と信ずる。

  この連載記事を締めくくるにあたって。

今回で、STAP細胞「騒動」考 を終わり、としたいと、思います。

この度のSTAP細胞「騒動」考、
と題する記事を連載するに当たっては、

中部大学の武田邦彦教授の考えを、参考にさせていただきました。
ここに、お礼を申し述べておきます。

また、読者で、この問題について、学問的な解説に興味をお持ちの方は、

是非、教授のブログを読まれることをお勧めします。
(下に、教授のブログを貼り付けておきます)
http://takedanet.com/2014/04/post_de9f.html

≪関連記事のサイト案内≫
「小保方氏「STAP細胞はなくならない」 代理人に話す」(apital)
http://apital.asahi.com/article/news/2014060400022.html