2014年6月17日火曜日

シュート時評:安倍政権の骨太方針。 だが、人口減少は、悪い事ではない。

1968年に設立されたローマクラブというシンクタンクがある。
そこの依頼で、1970年に出されたのが、『成長の限界』というレポート。
私が、20の頃の話である。


「100年以内に、地球上の成長は限界に達する」という、内容のレポートだ。
急激な人口の増加に対して、経済成長が追いつかない、というものである。

さて、我が安倍政権も、この度、あらたなレポートを出した、ようだ。


 今回の骨太の特徴は、人口減少という日本の長期的な課題に焦点を当てたことだ。ただ、対策は具体性に乏しく、今後の政策論議でどこまで肉付けできるかが問われる。・・・


人口問題を巡っては、民間の日本創成会議(座長・増田寛也元総務相)が5月、全国の市区町村の半数が消滅する可能性があるとするリポートを発表したばかり。政府内でも危機意識が急速に強まっており、骨太は「2020年をめどに人口急減・超高齢化の流れを変える」との道筋を示した』(毎日新聞の記事=gooニュース寄りの転載 6/14)
http://news.goo.ne.jp/article/mainichi/business/mainichi-
20140614k0000m020102000c.html

ローマクラブのレポートは、人口が40年の内に、80億になり、大変なことなる、と警告した。

これは、かの有名な、マルサスの『人口論』の考えを、援用したものである。
どちらにしても、急激な人口増加に危機感をもつレポート。

とすれば、人口が減ること自体には、「何の問題もない」、と言えるのではないか。
むしろ、人口が減ることの方が、良い事、ではないのか。

政府が、人口減や少子化を心配するのは、年金制度が立ちいかなくなることを、心配しての事であろう。

しかし、それは、歴代の自民党政府の失策により、起こった事。
歴代の自民党政府が、年金制度の危機を招いたことの、責任を転嫁するもの、である。

覆い隠そうとするものである。
本来、少子化とは、全然関係のない話である。

日本の問題点は、人が住める土地に対して、むしろ人口が多い事にある。
そのことからすれば、人口減や少子化を心配する必要はない。

そしてまた、今の農村の疲弊も、少子化とは関係のない話。

国の主導のもとに、高度成長を実施し、農村を軽視、農村の若者を都会に「無理やりに追い立てたこと」による。