2014年6月21日土曜日

石原環境省の「金目」発言と、都議会でのセクハラ「ヤジ」について。

石原環境相の「金目」発言が、霞んでいる。
都議会でのセクハラ「ヤジ」が、マスコミにことさら、取り上げられた事で、そちらの方に目が向いたままだ。

一方で、石原氏の「金目」発言は、国会で、不信任案が否決されたことで、幕引きになりそうである。


 「金目」発言と、都議会でのセクハラ「ヤジ」について、再考

『自民党の石破茂幹事長は21日の読売テレビ番組で、東京都議会で女性都議が「早く結婚しろ」などとセクハラに当たるやじを受けた問題について、「決して良いことではない。速やかに『私です』と言っておわびをすることが必要だ」と述べ、自ら申し出て謝罪するよう求めた。
 やじを飛ばしたのが自民党都議ではないかとの指摘については、「今の時点で自民党と決まったわけではないが、仮にわが党であったら党としておわびをしなければいけない」と語った』(時事ドットコム6/21) http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014062100237

都議会でのセクハラ「ヤジ」は、安倍総理にとっては、助け舟になった、と見る事が出来る、と思う。

そのせいか、石破幹事長の口が軽い。
もっとも、テレビ番組の中での事。
これより、ほかに言いようがなかろう。

このように発言をした、石破幹事長が、石原氏の「金目発言」については、石原氏をかばって、無難な発言をした。


「これは、やはりどこかに国民から見て違和感を持つ、あるいは反発を受けるようなところが、緩みとか驕りとか、そういうご批判を浴びる要素が全くなかったとは思いません。同じ与党の公明党から、今日の反対討論の中で「猛省を促す」というような言葉もありました」

「ぶら下がり記者会見」でのことだ。
不信任案が否決された後の事であり、ひたすらに、低姿勢を取っている。

 松田公太議員(みんなの党の、報告

ところが、その不信任案を審議する際に、自民党の席から、ヤジが飛んだ、と
松田公太議員(みんなの党)が、報告している。

「それは、石原大臣問責決議案に対する賛成討論の際、登壇していた民主党議員が「最後は金目でしょ」と大臣の発言を引用した瞬間、「正しいよ!」という野次が自民党の席から飛ばされたこと」(BLGOSより)
http://blogos.com/article/88952/

懲りないとは、この事だ。
自民党の議員は、本当に反省しているのであろうか。

このようなヤジを、しかも、自民党の議員の不信任案について審議している時に、言うとは、常識では考えられない。

この自民党の議員は、テレビの前でも、福島の住民や国民に向かって、言うことが出来るのであろうか。

テレビ中継がなければ、平気なのであろうか。

松田公太議員は、

『都議会で塩村あやか議員に対して心無い野次が飛ばされ、問題になっていますが、やはり野次には「本音」が出てしまうようです。
結局は福島県民に対して、石原大臣だけではなく、多くの自民党議員が同様に思っているのでしょう』(同上)
と結んでいる。

松田議員の指摘の通りであろう。

 都議会でのセクハラ「ヤジ」とSTAP細胞「騒動」とは、おなじ構図

ところで、都議会でのセクハラヤジが、石原発言と呼応するかのように、おこなわれた。
それが、スケ-プゴートに、使われている気がする。
それはそれとして、都議会でのセクハラヤジを、別の視点で考えてみる。

私には、それが、STAP細胞「騒動」と、おなじ構図に思える。
この問題では、小保方氏一人の責任のようにされている。

だが、小保方氏は、実験のチームリーダーであった。
ということは、何人でチームを組んでいたはずだ。

それらの人と協力をして、実験をしていたはずだ。
ところが、今回、それらのチームにいた研究員からは、何の情報も出てきていない。

もちろん、理研が、箝口令を引いている、からであろう。
だが、内部告発の道がある、はずだ。

正面きっては、出来なくとも、ネットを使うとか、マスコミに郵送するとか、方法はある。
なのに、小保方チームの研究員は、誰ひとり、告発をしようとしない。

今度のセクハラヤジも、同様だ。
近くにいた議員が、分らないはずがない。

それなのに、誰も口をつぐんだまま、だ。
仲間をかばっているのであろう。

そして、もし、告発すれば、今度は、自分は「つまはじき」にされる。
それを恐れているのであろう。
このような意気地のない議員らに、本当に都政を任すことが、出来るのか。

また、都議会は、塩村議員の要望をはねつけた、という。
二重に、許されることではない。

これでは、自浄作用もなく、今後の抑止にもならない。
これらのことは、日本が、まだまだ、「村社会」から、脱していないことの証明であろう。

また、小保方氏の大学院生の頃。果ては、男女関係を、匂わすようなことまで持ちだして、非難した。

そのような彼女だから、「不正をする」のが、当然のごとくに、言い立てた。
これも、同じ構図だ。

今回も、塩村議員の過去を暴き、持ち出して、あたかも、セクハラ「ヤジ」が当然のごとくに言う。
ヤジを飛ばした議員にも、同じような意識かあったのではないか。

ツイッタ―などでの、中傷も、ひどい。
わざわざ、写真付きのものまで出ている。

* 我が国の議会の現状は

我が国の議会の現状は、いかなる状態にあるのだろう。
実は、私も、今住んでいる市の、議会を見た事がない。

最も、自分たちに、近いはずの議会であるのに。
私のような、「不心得者」は少なくない、のではないか。

それが議会を、聞くに堪えないような「ヤジ」や怒号が、飛び交うような議会にしてしまっているのではないか。

単にセクハラ「ヤジ」を非難するだけでは、反省にはならない。
自らの反省に結び付けるべきであろう。
(6/22  一部加筆)

(2014/6/21)