無様な事、この上ない。
今日になって、「最後は、金目でしょう」と発言した石原環境相がようやく、その「責任」を認めた。
『石原伸晃(のぶてる)環境相は十九日の参院環境委員会で、東京電力福島第一原発事故に伴う中間貯蔵施設建設をめぐる「最後は金目」発言について、「品位を欠いた発言で誤解を招いた。おわびして撤回する」と述べた。国会閉会後に福島県を訪れ、直接謝罪する考えを示した。
石原発言を「苦悩する住民に寄り添おうとはせず、その犠牲の上に国策を推し進めようとする、政府の不誠実な姿勢だ」と厳しく切り捨てた。
その後の経過を予言するかのように、「参院ではきょう環境委員会」がおかなわれる。そこで、「徹底追及」すべきだ、という。
その結果が、冒頭に挙げた、東京新聞の記事である。
② 琉球新報の社説 (6月18日)
石原氏はこれまでも耳を疑う発言を繰り返している。野党時代の2012年には原発事故の汚染土壌について「運ぶところは福島第1サティアンしかない」とオウム真理教の施設名を使って発言した。・・・
今日になって、「最後は、金目でしょう」と発言した石原環境相がようやく、その「責任」を認めた。
『石原伸晃(のぶてる)環境相は十九日の参院環境委員会で、東京電力福島第一原発事故に伴う中間貯蔵施設建設をめぐる「最後は金目」発言について、「品位を欠いた発言で誤解を招いた。おわびして撤回する」と述べた。国会閉会後に福島県を訪れ、直接謝罪する考えを示した。
野党議員からの辞任要求に対しては「職責を全うしたい」と述べ、辞任の考えがないことを明らかにした』(東京新聞 6/19)
昨日までは、「お詫びする」とか、「お金で解決するとは一度も言ったことはないし、解決できる話ではない」といい、「ごかいである)であると、言い続けていた。
軽率な発言であることを認めながらも、「誤解であり、撤回はしない」と
言い張っていた。
大手新聞の社説による、福島議会の反発・・・・・。
四面楚歌に陥った、と見たのか、参院環境委員会において、「お詫びして、撤回する」と述べた。
そこで、各新聞社の社説を掲載する。(順不同)
安倍首相は、どう出るのであろうか。
安倍首相は、どう出るのであろうか。
① 東京新聞の社説 (6月19日)
「あまりにも配慮を欠く発言だ。石原伸晃環境相の「金目(かねめ)」発言から透けて見えるのは、苦悩する住民に寄り添おうとはせず、その犠牲の上に国策を推し進めようとする、政府の不誠実な姿勢だ。・・
野党の要求で参院ではきょう環境委員会が開かれる。石原氏は十六回の住民説明会に一度も出席していないという。以前、国会審議に遅刻したこともあった。大臣や政治家としての資質を含め、この際、徹底追及すべきだ」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014061902000144.html石原発言を「苦悩する住民に寄り添おうとはせず、その犠牲の上に国策を推し進めようとする、政府の不誠実な姿勢だ」と厳しく切り捨てた。
その後の経過を予言するかのように、「参院ではきょう環境委員会」がおかなわれる。そこで、「徹底追及」すべきだ、という。
その結果が、冒頭に挙げた、東京新聞の記事である。
② 琉球新報の社説 (6月18日)
『原発事故で故郷を追われ、再び戻れないかもしれない人々や貯蔵施設建設に向き合わなければならない住民を侮辱するもので看過できない。・・・
誰が誤解しているというのか。国民の多くは札束で頬をたたいてでも従わせるという政府の本音を述べたと感じているのではないか。
石原氏はこれまでも耳を疑う発言を繰り返している。野党時代の2012年には原発事故の汚染土壌について「運ぶところは福島第1サティアンしかない」とオウム真理教の施設名を使って発言した。・・・
一連の不用意な発言を勘案すれば、もはや石原氏が大臣として不適格なのは明らかだ。安倍晋三首相の任命責任は重い。速やかに石原氏を更迭すべきだ』
この社説も、手厳しい。
「住民を侮辱するもので看過」出来ないと言うのは、その通りだ。
言わぬ出のいいことを言うから、過去の失言のことまで持ち出されることになる。
石原氏の、「誤解である」と言う発言には、以下のように述べる。
「誰が誤解しているというのか。国民の多くは札束で頬をたたいてでも従わせるという政府の本音・・・」を多くの国民が、感じている。
藪蛇とはこの事だ。
石原氏の発言が、安倍政権の姿勢にまで、言及される結果になっている。
安倍首相や、菅官房長は、片腹痛い事であろう。
③ 毎日新聞の社説(6月18日)
『原発事故の放射能汚染に追われ、困難な生活を続ける住民の心情を逆なでする発言である。政治家としての資質を疑わざるを得ない。・・・
だが、発言は原発推進のため巨額の交付金を立地自治体に拠出してきた旧来の政治手法をほうふつとさせる。・・・
石原環境相に住民に寄り添う気持ちがあれば、「金目」などという言葉が出てくることはなかったはずだ。自民党幹事長時代、福島第1原発をオウム真理教の施設「サティアン」になぞらえた発言をし、釈明に追われたことを忘れたのだろうか』
毎日も、辛辣だ。
「政治家としての資質を疑わざるを得ない」とまで、書く。
石原氏は、そういわれても、返す言葉がなかろう。
社説は、歴代の自民党政府のやり方にまで、言及し、批判する。
また、オウムの話にまで、及ぶ。
致し方のない事であろう。
「父親の七光り」で、代議士になり、大臣になった、と揶揄されるぐらいである。
いつまでも、「親の威光がある」と勘違いしている、のではないか、と思われるのも、無理のない話だ。
④ 安倍首相の姿勢こそ、日本の安全保障を脅かすもの
安倍首相は、これでも、石原環境相を、更迭しないというのであろうか。
先日の、武田副防衛相の振る舞いと言い、過去の麻生氏の「ナチス」発言といい、何を言っても、更迭されることがない。
そのような安倍首相の対応が、いつまで経っても、政権内から、不用意な発言が消えないことの原因ではないか。
このような大臣がいる事や、そして、大臣が「失言」を繰り返すことや、その大臣をかばい更迭しない首相の姿勢こそ、日本の安全保障を脅かすものである、と思う。
(2014/6/19)