先日安倍首相の記者会見があり、集団的自衛権の行使に向けて
本格的に動き出す決意がなされた。
この記事によると、もう、別の局面での、護衛対象の話、になっている。
初めから、「都合の良い、耳触りの良いこと」を言って、ごまかすつもり、であったのだろう。
『衆院の外務委員会、安全保障委員会の連合審査会は二日、集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈の変更などに関する審議を行った。・・・
本格的に動き出す決意がなされた。
この記事によると、もう、別の局面での、護衛対象の話、になっている。
初めから、「都合の良い、耳触りの良いこと」を言って、ごまかすつもり、であったのだろう。
『衆院の外務委員会、安全保障委員会の連合審査会は二日、集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈の変更などに関する審議を行った。・・・
公明党の伊佐進一氏は、安倍晋三首相が邦人を運んでいない米艦や米国以外の艦船でも集団的自衛権の護衛対象とする考えを示したことについて「対象がどんどん膨張していけば、国民に理解してもらうのは難しい」と指摘。「限定的な行使を検討するといっても、何が限定と言えるのか。歯止めはかけられないと捉えられても仕方い」・・・』
(東京新聞 6/2)
戦争が出来る国になるよう、大きく舵をきった。
ところで、安倍首相は、「日本が戦争をするわけではない」、と言う。
では、何のためのでは、集団的自衛権の行使か。
集団的自衛権の行使を言いながら、戦争はしない、と言う。
この矛盾をどう解くべきか。
一つの考え方は、戦争とは何か、について、基本的に理解する
ことである。
さらに、「戦闘行為」と、「後方支援」との関係、についての検討を
してみることである。
以下、引用文が多くて読みづらいでしょうが、検討してみます。
* 最近における自衛隊の「戦争参加」の現状
それを次に見てみよう。
(以下の記事は、全体的には、別の主張をもって書かれている
ので、必要な所だけ、取り上げた。この記事全体へ論評は、
後日にしたい。)
この記事では、過去の自衛隊の海外派遣について、以下の
ように、書かれている。
ように、書かれている。
『志位氏の説明だと、開戦からこれまでにNATO諸国軍の犠牲者は千人を超えた。日本は憲法9条が海外での武力行使を禁じていることから、このときはインド洋での給油支援にとどめた。
続くイラク戦争では日本は復興支援の名目で、米国の求めに応じて自衛隊の「戦地」派遣に初めて踏み切った。9条との整合性を図るため、活動は「非戦闘地域」に限った。当時の小泉純一郎首相は戦闘地域かどうか「分かるわけがない」と語り、見切り発車だったことを印象付けた。
自衛隊の宿営地を狙ったとみられる砲撃は十数回に上った。死者こそ出さなかったものの、隊員が死と隣り合わせの危険な任務に就いていたことは明らかだ。仮に、集団的自衛権の行使が認められていたら、戦闘参加を求められた可能性が否定できない』(信濃新聞)
続くイラク戦争では日本は復興支援の名目で、米国の求めに応じて自衛隊の「戦地」派遣に初めて踏み切った。9条との整合性を図るため、活動は「非戦闘地域」に限った。当時の小泉純一郎首相は戦闘地域かどうか「分かるわけがない」と語り、見切り発車だったことを印象付けた。
自衛隊の宿営地を狙ったとみられる砲撃は十数回に上った。死者こそ出さなかったものの、隊員が死と隣り合わせの危険な任務に就いていたことは明らかだ。仮に、集団的自衛権の行使が認められていたら、戦闘参加を求められた可能性が否定できない』(信濃新聞)
NATOへの協力においては、憲法が、「海外での武力行使
を禁じている」ので、「インド洋での給油支援」にとどめた、
のだという。
イラク戦争では、日本は復興支援の名目で、「非戦闘地域」
での活動をおこなった。
「仮に、集団的自衛権の行使が認められていたら、戦闘参加
を求められた可能性が否定できない」と信濃新聞の記事は言う。
を求められた可能性が否定できない」と信濃新聞の記事は言う。
やはり、戦争というもの、への理解、に誤解がある。
* 全日本海員組合政策宣伝局長・平山誠一さんの話
そこで、戦争とは何か、について、考える良い記事を見つけ
たので、ここに掲載します。
たので、ここに掲載します。
戦争とは――。外洋で戦争と面々相対してきた、全日本海員組合政策宣伝局長・平山誠一さんにうかがった。
編集部(以下編) ・・・
まず、(一九)九九年に制定された「ガイドライン関連法」、これは一言でいって何が問題なんでしょうか。
平山さん(以下平山) 大きくいえばね、ようするにこれは戦争をするための法整備ですよ。日本は憲法で戦争をしないと宣言しているのに、アメリカの要求にこたえて日本も戦争に参加していく。
編 民間人を「後方支援」という名の作戦行動に動員する、・・・海員組合さんなどは強く反対されている・・・。
平山 近代戦では補給というのがどうしたって必要なんだ。湾岸戦争の際には一千万トンの物資がペルシャ湾に輸送された。でね、そのためには民間をフルに活用するわけですよ。太平洋戦争では、大きな船だけでも二五三四隻が撃沈され、六万人の民間の船乗りが亡くなった。当時の陸・海軍の将兵より高い死亡率ですよ。
後方支援、というけれども、これは戦争行為そのものです。相手国からすれば、いや戦争ではない、後方から応援してるだけです、なんて通用しませんよ。政府は「後方だから安全」というが、とんでもない。
そういう意味で言えばね、いままでの「周辺事態法」と、いま検討に入ってる有事法制の違いは何かっていうとね、有事法制の場合は〃強制力を伴う〃わけですよ。断れば罰則規定がつくことは明らかなんだ。だって、みんな「協力拒否」といったら困るでしょ。
編 そのような戦争法の危険性は社会的・・・覆い隠されている・・・。
平山 一つは想像力の問題ですよこれは。どうも、「戦争」というものに対するイマジネーションが足りないね。戦争の実相は、カッコいいなんてもんじゃない、ある種狂気の世界だよ。攻め込む側、攻められる側。堪えられないですよね。そういう痛みや恐怖に対するイマジネーションが不足しているね。
編 海員組合・・・は戦後、世界の海を航行する中で数々の国際紛争に巻き込まれ・・・とのことですが。
平山 戦争海域に入ってくるともう中立国の商船だろうが、攻撃するぞとか、拿捕して捕虜にするとか、そういうことがしょっちゅうあるからね。そういう意味では日常的なんですね、戦争と船乗りの関係っていうのは。だから最近だと、ユーゴ空爆、あったよね。あの時にだって、アドリア海に日本の船が何度か入ってたわけ。でね、空爆の時にはすぐに船と連絡とって、アドリア海の様子はどうか、船は大丈夫なのかと。
大変だったのはイラン・イラク戦争のときだね。このときは、ペルシャ湾に入る船は、中立国の船も含めてさんざん攻撃された。われわれの組合員の乗る船も、十二隻かな、ロケット弾を撃ち込まれたり、機銃掃射をうけたり、いろんな攻撃を受けた。……二人死んだんだよ。
怖いのは、貫通する弾よりも「跳弾」、跳ねる弾だね。ロケット弾が命中すると、何百という破片がバーッと散って、船内を跳ねまわる。これはもうたまりませんよね。シッチャカメッチャカですよ。
こういうことをね、われわれは経験してきてるわけです。それだけに、アメリカ軍がね、これだけの軍隊を配備して、周辺事態だとかと言って、朝鮮半島が戦場になる、これがどれほど危険かということは、肌身でよくわかってる。まあ皆さんよりはね。
編 集団的自衛権行使の合憲化をとなえる小泉内閣が、高支持率を獲得・・・
平山 これは大変なことだと思いますね。集団的自衛権も許容してね、アメリカと肩組んで殴り込む、これがどれほど恐ろしいことか。このことについてどれほど深く考えて、小泉を支持してるのか。経済政策にしても、「痛みを伴う構造改革」という。何のことはない、国民に痛んでもらうと言ってるわけだから。もっと失業が増える、税金も高くなる。要はこういうことでしょう。なのに人気だけ が先行しちゃってる。大変だなと思いますよ。
編 ・・・海員組合としては反対のとりくみ・・・。
平山 厳しいたたかいですよ。小泉政権に逆らって(後方支援に) 行かないのは「非国民」だなどといわれかねない風潮でしょう。そこをみんなでどう支え合って、みんなでどうノーと言おうかと。私どもも、若い皆さんに何をバトンタッチできるかということで、必死にがんばってるんだけどね。(早稲田新聞on the web)
上の話は、小泉政権でのことであるが、本質は安倍政権に
おいても、なんら変わりない。
平山氏は、この話の中で、明確に「後方支援は戦争行為」
であり、それがどんな事態を引き起こすかを、生々しく語っ
ている。
これは見解の相違、というような問題ではない。
後方支援は、現実には戦争行為であり、敵対する相手から
の攻撃がある。
それは、戦闘員、民間人を問わず、生命への危険、と直結
している。
戦争は、相手がある事であり、勝手な解釈は許されない。
この事を充分に理解しておかないと、とんでもないこと、
になる。
≪関連ニュ-ス記事の案内≫