2015年11月3日火曜日

WHOのお墨付き「ベーコン・ハムの摂取が大腸がんを引き起こす」

朝、ベイコン・エッグを食べるとき、その手を止めて考えることになるかもしれない。世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関が、「加工肉の摂取が大腸がんを引き起こすことを示す十分な証拠が得られた」と公表した。



何でも、権威に頼りたがる我々、日本人は、これを「信じる」のか。

まして、国連の「お墨付き」である。ベイコンがなければ、日も暮れない」という、欧米の人々は、どうするのか。


 加工肉の摂取が大腸がんを引き起こす=「IT meida」の記事より 
世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)が、「加工肉の摂取が大腸がんを引き起こすことを示す十分な証拠が得られた」として、タバコやアスベストと同じレベルの発がん性があるという評価を公表したのだ。
なんでもハムやベーコン2~3枚分(50グラム)を毎日食べ続けると、がん発症率が18%高まるというのだ。子どもをもつ親や、健康志向の高い人々の食卓や冷蔵庫から加工肉が消えるほどインパクトのある数字だ。
 「がんとの因果関係」は、間違いないか

この書き出しだけでなく、記事全体をよく読むことが、重要だ。

「IT meida」の記事は、 「ただ、ビミョーな部分もある」と続ける。
それはなぜか。

「それは、過去にも同じよう事が繰り返されてきた経緯があるからだ」という。

今までにも、「ガンのリスクが高まる」と、やり玉に挙げられた「食べ物」は他にもたくさんある。だから・・・・・。

≪このような流れを見ても分かるように、「加工肉でがんになる」というのは昨日今日でたような話ではない。一部研究者たちにとっては、長きにわたって取り組んできた研究テーマであり、がんとの因果関係を明らかにすることは「悲願」ともいうべきものなのだ。≫
つまり、この「ガンのリスク」は、これまで言われ続けてきたことである、と指摘する。従来からの、「研究テーマ」であった、という訳だ。

さらに、記事は続ける。
≪なんてことを聞くと、「じゃあやっぱりソーセージとかベーコンは危ないんだ」と思うかもしれないが、一概にそうとも言えない
  研究者たちが科学的に証明しようと長年取り組んできたからといって、信用できるとも限らない。むしろ、「証明したい」というバイアスが加わっているからこそ、胡散(うさん)臭くなってしまう部分もあるのだ。≫
このあたりの「見解=観方」が、妥当なところだろう。

そもそも、これは、「肉そのもの」が問題になっているのではない。 加工肉に含まれる「添加物」の問題だ。

自宅で、ベーコンやハムを作る(=自家製のもの)野であれば、問題がないということになる。

こういう問題が出てくるのは、こういうベーコンやハムを自宅で作らなくなってきたことが、根本にある。その意味で、これは、「現代の加工肉リスク」だ。


 「プロセス・カット」の暮らしを改めよう

それは、西洋でも、生活習慣が変化してきているということの表れだろう。「母から子へ」、「子から孫へ」、生活の技術や知恵を伝える、という習慣が廃(すた)れてきつつあるからだろう。

日本でいえば、「梅干しを漬ける」、「沢庵を漬ける」ということでさえ、それが出来る主婦は、少なくなってきている。まして、もっと、手の込んだことなら、なおさらだろう。

「忙しい」ことを理由にして、我々は、生活の中の多くの部分で、「プロセス・カット」を行ってきた。それを、「文化的な生活」であると、自慢してきた。

だが、もうこの辺で、それが「勘違い」であるということを「悟る」べき時だ。大手企業をはじめ、スーパーや、「オカズ屋さん」などに奪われたものを取り返すべき時である。

それこそ、本当の「豊かな生活」と言うことが出来るだろう。これは、何も、「加工食品」に限らない。

子育て、教育(学校)等でも、同じことである。


 この記事は、もっぱら、西洋風の生活を送っている人びと。欧米の人々を、念頭に置いて、書きました。

「文化の日」ということで、いつもより、長い記事になりました。ここまで読んで頂いて、「最後まで読んで良かった」と思っていただけたなら、「さいわい」です。

(2015年11月3日)

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