2015年11月2日月曜日

米国の国民の28%が“YES”「米国が、世界中で一番優れている国」 

自国に対する「自信の現れ」か、それとも、「自信喪失」と観るべきか。1年以上も前の記事である。たまたま、目にして興味が湧いたので、紹介したいと思う。「米国が、世界一優れている国」=「全体の28%が、YES」と、回答したという記事である。
「CNN」が、2014年7月4日付けで掲載していた。


 自分の国が優れている=「CNN」の記事から
米国民は今でも自分の国が優れていると思っているが、最も優れていると言う人は減っている――。米独立記念日を前に世論調査機関ピュー・リサーチ・センター(PRC)が発表した調査報告書で、こんな結果が明らかになった。
この調査は1万人以上の米国民を対象に行われた。それによると、「米国は世界の他のすべての国より優れている」と考えている人の割合は28%で、2011年と比べ10ポイント下がった。この割合は2010年以降、低下が続いている
米国は「他の数カ国と並んで世界で最も優れた国の1つ」と答えた人は全体の58%と、11年の約53%から上昇。「他の国々の方が米国より優れている」と答えたのはわずか12%だったものの、11年の8%から上昇した。
 米国が優れていると考える傾向は、民主党員や無党派層よりも共和党員の方が今も強い。だが、過去3年間でこうした認識の後退が最も目立ったのも共和党員だった。
米国は世界で最も優れていると答えた共和党員は、11年は全体の53%に達したが、今回は37%にとどまった。30歳未満の若い世代ではさらに低く、11年の27%から15%に低下した。≫

 米国への「信頼感」

この調査を今おこなったら、その数値はもっと下がるのではないか、という気がする。だからと言って、米国の国民が「自分自身をどう思っているか」ということとは、また、別の次元の話である、と思う。

そして実は、このことのほうが重要である、と私は考える。それとも、米国の国民にとっては、「自分自身より米国(国家自体)のこと」のほうが、重要なことなのであろうか。

それにしても、「米国が、世界一優れている」=「全体の28%が、YES」と考えているということを、どう評価すればいいのだろうか。

さらに、「米国が、世界一優れている」と考える人が減りつつある、ということについてはどうだろうか。

ところで、米国の国民は、「何をもって」、「優れている、あるいは優れていない」と判断を下したのだろう。そして、その判断の基準は、どちらの場合も、同じものなのであろうか。

それとも、両者には、「違いがある」のだろうか。

もし、この調査がそう考える「理由も回答する」というものであれば、もっと、面白いものになっていたと思う。

どちらにしても、「米国が、世界一優れている」と考えるのは、米国の国民
の、自国に対する「自信の現れ」なのだろう。

興味深いのは、30歳未満の世代で、「15%(=共和党内において)」しかいないという事実である。これは、一体、どういうことなのか。

若い世代(共和党内の)ほど、米国への「信頼感」が薄れてきているということか。


 「日本が、世界一優れている」

我々、日本人にとっては、米国は近いようで、遠い国である。解っているようで、本当に解っているかというと、それは「怪しい」ものだ。

これだけネットが張り巡らされていても、それは変わらない。我々、日本人のどれだけが、英語を使って会話を交わすことが出来るだろうか。

相手に通じる会話が出来る人は、そう多くはいないと思う。安倍首相は、米国の議会での講演を英語で行った。

しかし、あの英語が米国の人びとに、「通じた」とは思えない。「通じた」のは、あらかじめ、安倍首相の演説の内容を書いた「ペーパー」が、各議員に配られていたからである。

もし、「ペーパー」が配られていなければ、そのような「拍手」を受けることが出来たかどうかは、分からない。

また、日本人が、旅行や、商談などで米国に行くことも増えてはいるだろう。だが、しばらく間旅行したからと言って、商談を「取りまとめる」ことが出来たからと言って、それで米国の人々を理解できた、と思うのは早計である。

もっとも、米国人と言っても、彼らを「一括り」で考えることは、誤解が生じる「もと」である。十分に考慮しなければならないことだ。

それは、「単一民族」ーーもちろん、これは、「正確な表現ではない」ことは解っているーーの我々、日本人が「理解しがたい」ところだろう。


さて、では、これとおなじ「調査」を現在の日本で行ったなら、どういう結果が出るだろうか。

我々のなかで、「日本が、世界一優れている」と考える国民は、どれほどいるのだろうか。そして、その「理由」にーーもし、「理由をあげよ」と聞いた場合ーー何を挙げることだろうか。

それも興味ある、ことだ。

(2015年10月2日)

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