これが「大人の知恵」というものであるかどうかということは、別として、「的を射た」指摘であると思う。
自民党の野田聖子議員が、「南シナ海は、日本は直接関係がない」と発言した。
テレビで語った。
米国の「顔色」ばかり見ていないで、「独自外交をすべきだ」、といいたいのだと思う。
★ 南沙は、直接には関係がない=「ハヒ・ポス」に記事
≪自民党の野田聖子前総務会長は、11月4日放送の「深層NEWS」(BS日テレ)に出演し、南沙諸島をめぐってアメリカと中国が対立していることについて「日本は直接関係ない。日本は独自路線で外交していくことに徹するべきだ」などと述べた。
番組で、中国の南沙諸島埋め立てと、アメリカの軍艦派遣に日本はどう向き合うのかを問われた野田氏は「これからの日本の将来を考えると、労働力がなくなるということは、力を持ってして外交を進めていくという余力はありません」とバッサリ。
「中国も韓国も、私たちと同様に経済に不安を抱えている。そこが一つの突破口となる。南沙問題を棚上げにするぐらいの活発な経済政策のやり取りなど、お互いの目先のメリットに繋がるような二国間の交渉とかやっていかなくてはいけない。大人の知恵として」と述べ、対話による外交を行なうべきだとコメントした。≫
★ 「私が、出向いてきた」
この指摘は正しい」と思うが、問題がある。それは、なぜ今頃になって、こういう発言」が出てくるのか、ということである。
この発言をなぜ、ーー日本の国民に向かってーー国会が安保法制を審議している最中に、発言をしなかったかということである。
このことは、自民党の総裁選に立候補を表明していた野田氏でさえ、安倍首相の意向には逆らえなかった、ということだろう。
それほど、自民党内での「締め付け」が厳しかった、ということを示すものだろう。このことは、「総裁選の顛末」を、今になってようやく、野田氏が「公にする」ようになったことからも知れる。
それにして、よくまあー、「日本は直接関係ない。日本は独自路線で外交していくことに徹するべきだ」などということを、ハッキリというものだ。
確かに、南沙諸島をめぐってアメリカと中国が対立が緊迫した状況にあることは、間違いにないことであるように思える。
だが、その一方で、中国海軍の高官は、いまの中国海軍と米海軍とは、「歴史上、最良の関係にある」、という見解を示している。
もちろん、これは、オバマ大統領が「作戦を許可」する前での見解だ。米国の艦船が、中国の「領海内」に侵入してからの見解ではない。
問題は、今もこの見解を訂正しないのか、ということである。
このことは置くとして、野田氏のいう「南沙問題を棚上げにするぐらいの活発な経済政策のやり取り」をすべきだ、「提言」は重要だ。
無謀にも、安倍首相は、国会審議において中国を名指し批判した。まるで、中国を「仮想敵国にする」といわんばかりに口調であった。
これで、日中間の関係が上手くいくはずがない。
恐らく、安倍首相の一番欠けているのは、「儒教に対する知識・理解」だろう。日本でふつうに言われている「儒教の知識」を持って、中国の儒教を理解しようとすると、まちがう。
このことへに理解が「欠けている」、と感じる。「華夷の弁」こそが、国家の道徳として最高のものである、という理解が欠けている。
田中角栄は、周恩来にむかって「だからこそ、私が、出向いてきたのです」と答えた。この「心意気」、「心遣い」が、安倍首相にあるか。
まずは、安倍首相が、身近ら中国に出かけていって、「直談判」をする。
これくらいの覚悟がなくては、ダメだ。
(2015年11月6日)
自民党の野田聖子議員が、「南シナ海は、日本は直接関係がない」と発言した。
テレビで語った。
米国の「顔色」ばかり見ていないで、「独自外交をすべきだ」、といいたいのだと思う。
★ 南沙は、直接には関係がない=「ハヒ・ポス」に記事
≪自民党の野田聖子前総務会長は、11月4日放送の「深層NEWS」(BS日テレ)に出演し、南沙諸島をめぐってアメリカと中国が対立していることについて「日本は直接関係ない。日本は独自路線で外交していくことに徹するべきだ」などと述べた。
番組で、中国の南沙諸島埋め立てと、アメリカの軍艦派遣に日本はどう向き合うのかを問われた野田氏は「これからの日本の将来を考えると、労働力がなくなるということは、力を持ってして外交を進めていくという余力はありません」とバッサリ。
「中国も韓国も、私たちと同様に経済に不安を抱えている。そこが一つの突破口となる。南沙問題を棚上げにするぐらいの活発な経済政策のやり取りなど、お互いの目先のメリットに繋がるような二国間の交渉とかやっていかなくてはいけない。大人の知恵として」と述べ、対話による外交を行なうべきだとコメントした。≫
★ 「私が、出向いてきた」
この指摘は正しい」と思うが、問題がある。それは、なぜ今頃になって、こういう発言」が出てくるのか、ということである。
この発言をなぜ、ーー日本の国民に向かってーー国会が安保法制を審議している最中に、発言をしなかったかということである。
このことは、自民党の総裁選に立候補を表明していた野田氏でさえ、安倍首相の意向には逆らえなかった、ということだろう。
それほど、自民党内での「締め付け」が厳しかった、ということを示すものだろう。このことは、「総裁選の顛末」を、今になってようやく、野田氏が「公にする」ようになったことからも知れる。
それにして、よくまあー、「日本は直接関係ない。日本は独自路線で外交していくことに徹するべきだ」などということを、ハッキリというものだ。
確かに、南沙諸島をめぐってアメリカと中国が対立が緊迫した状況にあることは、間違いにないことであるように思える。
だが、その一方で、中国海軍の高官は、いまの中国海軍と米海軍とは、「歴史上、最良の関係にある」、という見解を示している。
もちろん、これは、オバマ大統領が「作戦を許可」する前での見解だ。米国の艦船が、中国の「領海内」に侵入してからの見解ではない。
問題は、今もこの見解を訂正しないのか、ということである。
このことは置くとして、野田氏のいう「南沙問題を棚上げにするぐらいの活発な経済政策のやり取り」をすべきだ、「提言」は重要だ。
無謀にも、安倍首相は、国会審議において中国を名指し批判した。まるで、中国を「仮想敵国にする」といわんばかりに口調であった。
これで、日中間の関係が上手くいくはずがない。
恐らく、安倍首相の一番欠けているのは、「儒教に対する知識・理解」だろう。日本でふつうに言われている「儒教の知識」を持って、中国の儒教を理解しようとすると、まちがう。
このことへに理解が「欠けている」、と感じる。「華夷の弁」こそが、国家の道徳として最高のものである、という理解が欠けている。
田中角栄は、周恩来にむかって「だからこそ、私が、出向いてきたのです」と答えた。この「心意気」、「心遣い」が、安倍首相にあるか。
まずは、安倍首相が、身近ら中国に出かけていって、「直談判」をする。
これくらいの覚悟がなくては、ダメだ。
(2015年11月6日)
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