2015年11月27日金曜日

その時日本は?「南シナ海で、米国と中国が交戦」 

「南シナ海で、米国と中国が交戦」、さあー、日本は、どうするのか。その時、日本も参加するのか。中国とまた、戦争をするのか。この「問いかけ」が、「現実のもの」となりつつあるようにも思える。

日本は、安倍首相は、このまま手をこまねいているつもりか。それとも、米国と中国が交戦する事を、「期待」しているのか。

11月25日に、「スプートニク」が、【万が一、南シナ海で、米中の衝突が起こったらどうするか】という記事を載せた。

「スプートニク」は、記事で、日本の小原凡司氏(東京財団研究員・政策プロデューサー)の「見解」を載せた。


 南シナ海で、米中が衝突・・・その時日本は=「スプートニク」

【小原氏「日本が、南シナ海で起こるだろう事象に対して個別的自衛権を発動できない、ということはつまり、軍事作戦に参加できないということです。しかし、日本は南シナ海で活動している米軍の行動を支持する必要がありますから、日本が取り得るオプションは、軍事衝突を『存立危機事態』と認定するか、『重要影響事態』と認定するかのどちらかしかありません。

『存立危機事態』と認定するのは難しいと思います。となると、米軍等を防衛するための集団的自衛権の発動はできません『重要影響事態』だとすると、自衛隊はやはり軍隊として活動するわけではありませんが、米軍の艦艇等に対して補給活動等を行うことができます。ただし戦闘区域には近づけませんので、南シナ海の外側で補給活動を行うことになるのではないかと予想されます。】


 日中関係こそ、重要

      (約100分間の動画です。「中国とどう付き合うか?」)

もし仮に、日本がこれを『重要影響事態』だと認定して、米軍の艦艇等に対して補給活動等を行なえば、中国側は、当然に、米軍と一体化しているという見方をするでしょう。

それは、誰が考えても分かることです。小原凡司氏も、そう述べている。

「ただこれは中国側にとってみれば米軍の作戦行動の一部とみなされるわけですから、その場合に、戦闘区域から離れて活動していても、中国の攻撃対象になり得るということを日本は考えておく必要があるでしょう」

さて、では、「そうなった」(戦争をする)とき、中国と日本との関係は、どうなるのであろうか。日米関係は、それで維持できるとして、中国との関係は、「泥沼」にはまり込むことになりは、しないか。

今や、――日本と中国は、政府間においては「問題が山積」しているとしても――、民間レベルにおいては、「上手」く行っている。

中国からの観光客も多い。日本からも中国へは、多くの企業が投資している。衣類などは、「中国製」が、ほとんどである。高級品は、そうでもないかもしれないが。

地方都市の中には、中国と姉妹都市の関係にあるところも多い。多くの中国人が日本に職を求めてやってきている。

「戦争」ということになれば、これらの関係が「一気に」、「解消される」ことになろう。それで、いいのか。問題は、ここである。

米国と比較すれば、日本にとっては中国のほうが、はるかに、関係が深い。日本にとっては、中国こそ、まさに、隣人だ。それは、歴史を考えてみれば、明らかである。

日本は、中国から、実に多くのことを学んできた。奈良の都も、京都の都も、中国をまねて造られたものだ。第一、日常的に我々が使っている、「漢字」がそうである。

この歴史的関係を再び、「反古」にすることに、何の「メリット」があるというのであろうか。何も、「ありはしない」と私は、考える。

そうであるから、今、日本がすべきことは、米国の「尻馬に乗って」騒ぎ立てることではない。今こそ、中間に立って、米中関係の「修復」に力を注ぐべき秋(とき)である。

そのために全力を出す時である。そうすることが、「償いへの道」でもある、と思う。


<外部サイト>
マスコミ:尖閣をめぐる紛争が第三次世界大戦に火を=スプートニク

(2015年11月27日)