2015年12月23日水曜日

許されない「西川知事が、関電高浜原発の再稼働に同意した」

地元の了解が得られれば、許されると言うものでは、ない。福井県の西川知事が、関電高浜原発3、4号機の再稼働に同意した、と朝日新聞が報じた。だが、原発再稼働は、地元だけのことではなく、日本全体の問題である。

それを地元の首長が了解したから、動かす、など、あってはならないことだ。


 西川一誠知事が、関電高浜原発3、4号機の再稼働に同意=「朝日新聞」

福井県西川一誠知事は22日、県庁で記者会見し、関西電力高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働への同意を表明した。これで地元同意手続きは終わった。新規制基準の審査に合格した原発の再稼働への知事同意は九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)に続き3例目。西川知事はこの日夕方に上京し、林幹雄経済産業相に伝える。・・・

福井地裁が4月に命じた運転禁止の仮処分の効力が続く限り再稼働はできない。関電が申し立てた保全異議の決定は今月24日に同地裁で出される。関電は異議が認められれば3号機を来年1月下旬に、4号機も2月下旬に再稼働させる計画だ。西川知事は司法判断が出る前に同意表明したことについて「理由はない。前か後かにこだわる性質のものではない」と述べた。】


 原発再稼働は、日本全体の問題

フクイチの原発事故は、いったん原発で大きな事故が起きたら、その被害は地元だけのことでは済まない、ということを教訓した。

その被害は地元を超えて、場合によっては、日本中が「放射能物質」によって汚染される危険性があることを、「フクイチ」の原発事故は我々に教えた。

だから、原発の再稼働は、今や、全国民的な問題であり、国民投票を行ってきめるべきものである、ということがはっきりとした。

地元の利害関係のみで決められるような、「単純な話」ではないのである。もはや、原発再稼働は、「国民的課題」である。

それを地自治の一主張が「了承した」からと言って、「再稼働が出来る」と言うようなものではない、のである。

今回の知事の表明は、関西電力高浜原発3、4号機が立地する福井県高浜町の野瀬豊町長は3日、町議会で再稼働への同意を表明した」ことを受けたものであるが、町民や、県民の意見はどうなっているのか。

このことについて、「朝日の記事」は、一切触れていない。

最近の朝日の記事は、「羹(あつもの)に懲りて、膾(なます)を吹く」ということなのか、政権を正面から批判するような「硬派」の記事を書なくなって来ている、ように思える。



もちろん、上にのべたように、「地元の同意」があれは、それですべてが、OKという訳ではない。

繰り返しになるが、日本中の国民の合意がいる。それがあってこそ、その覚悟があってこそ、初めて、「原発を再稼働する」ことが出来る。そう思う。

原発再稼働は、日本全体の問題である、からだ。

(2015年12月23日)

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