2015年12月20日日曜日

森田実氏「安倍首相は、”中国との対話を深める”べき」 

安倍首相は、「中国との対話を深めるべき」だと、森田 実氏は、批判する。ブログ「言わねばならぬ」で述べている。老いて、ますます「壮ん」の見本のような人である、と思う。

森田氏は政治評論家としてTVなどで活躍されていたので、今更、改めて経歴を紹介する必要はないだろう。

その森田氏が、自身のブログの「言わねばならぬ」で、安倍政権とオバマ政権の「危うさ」を検討し、批判した。


 「幼児性が恐ろしい」
森田氏は、安倍政権の「幼児性が恐ろしい」と述べる。安倍政権とオバマ政権が、日米同盟の運命共同体化をめざしていると、批判した。

【安倍政権とオバマ政権は日米同盟の運命共同体化をめざしています。安倍首相らは日本が米国政府に忠実であれば、日米同盟は安泰だと考えているようです。安倍首相は運命共同体的日米軍事同盟に全幅の信頼をおいてます。

安倍政権は、もしも日本が他国から攻撃を受ければ、世界最大の軍事強国の米国が日本を守ってくれる、と信じています。安倍政権は、米軍が他国から攻撃を受けたときは、日本の自衛隊が米軍を守るための軍事行動をとることができるように日本の安保法制を整備しました。
 安倍政権と安倍政権の支持者たちは、米軍が日本を守り、日本の自衛隊が米軍を守る、という運命共同体が確立していると信じ込んでしまっているようです。果たしてそうでしょうか? 米国政府は、米国民を犠牲にしてまで日本国民を本当に守ってくれると考えていいのでしょうか? これはあまりにも幼稚な考えだと思います。安倍政権のこの幼児性がおそろしい。】
「米国政府は、米国民を犠牲にしてまで日本国民を本当に守ってくれると考えていいのでしょうか?」と言う問いかけは、重要であると思う。

また、これは、――このように「信じている」であろう、多くの――日本の国民への問いかけでもあると、思う。この問いかけを、「発すること」自体をしようとしない人々への「痛烈」な批判でもあると、感じる。

余りに「素直」で、「素朴な」考え方をする人びとへの「警鐘」でもある。


 平和共存関係を確立
また、平和主義に徹し、徹底的平和外交を展開する事こそが、日本政府が今なすべきことである、と述べる。
【日本国民が米国政府を信じたい気持ちをもつのは理解できることですが、過信はよくないと思います。米国を過信し、すべてをまかせきっていて、その挙げ句に裏切られた、で済むことでありません。国民の安全はその国の政府が責任をもつのが当然です。自分の国は自分で守る決心をもっていなければ、独立国とは言えません。
 いま日本政府がなすべきは、平和主義に徹し、徹底的平和外交を展開することです。すべての国と話し合いにもとづく平和共存関係を確立することです。】
ところが、当の安倍首相は、自身の「外交成果」を、地球を俯瞰する「地球儀的外交である」と、自画自賛する。 これは、安倍首相が、考え出したことではなく、――安倍首相の祖父である――岸に習ってのことだ。

岸は、かって、「私は、空飛ぶ外交官になりたい」と述べたことがある。その言葉の通りに、岸は、積極的に「空を飛びまわ」る、外交を展開した。

その岸を信奉する安倍政権は、岸の姿勢を真似ているだけに事である。しかも、安倍首相は、まるで自分の「ポケット・マネー」であるかのようにして、世界中で「国民の血税」をばら撒いている。

そのことを、自民党も、公明党も、誰一人「批判」しない。しようという「気持ち」をさえ、持たない。

誰も、安倍首相を止めることが出来ない。それは、森・元首相を、誰も止めることができない、のと同じ構図である。そう思う。

森田氏も、このことはよく理解されているようで、次のように述べている。


 「中国との対話を深める」

【安倍首相は、米国政府の中国との敵対的対応を支持して、中国包囲網形成に飛び回っていますが、あまりにも愚かです。日本政府がまず第一になすべきは、隣国の中国政府との平和友好関係の維持です。いまなすべきことは中国との対話を深めることです。】

まさに、安倍首相が、今なすべきことは、「中国との対話を深める」ことである。 地球を俯瞰する「外交」などと悠長なことを言っていないで「今、そこにある危機」に、正面から立ち向かうべき、なのである。

このことをしないでおいて、何が「地球儀的外交」か。何が、歴代の総理が「誰一人なしえなかった外交をしている」だ。

そんな「バカなこと」を言っていないで、今すぐにでも、中国の首脳と会談をもつ「算段」をすべきである。

そうであるのに、安倍首相は、――森田氏が言うように――「中国包囲網形成に飛び回っていますが、あまりにも愚か」な行動を止める気配がない。その気配を感じ取ることが、出来ない。

安倍首相が今やるべき「最重要課題」は、中国との対話である。オバマ政権と中国との「闘い」を仲介することである。

そのことこそ、日本の政府の責任であり、「先の大戦」で、迷惑をかけた「中国国民への償い」をすることにもなる。私はそう思うのである。

(2015年12月20日)

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