ＬＳ＊迷走する朝日新聞に、明日はあるか 池上記事、週刊誌広告に見る不見識

朝日新聞の迷走が、続いている。
果たして、朝日新聞に、明日はやってくるのであろうか。


１≫　信濃毎日の記事より＿＿。

朝日新聞は、「掲載しない」と言った池上彰氏のコラムを、掲載することにしたようだ。

「朝日新聞としての「お断り」と池上氏のコメントを載せることを条件に掲載を認めた」と記事は書いている。

『朝日新聞は３日、同紙の従軍慰安婦報道の検証記事に言及したジャーナリスト池上彰氏のコラムを、４日付の朝刊に掲載すると明らかにした。

池上氏は共同通信の取材に、今後もコラムを続けるかは「まったくの白紙だ」と明らかにした。

　池上氏によると、コラムは８月分として掲載予定だったが、同紙に掲載を断られたため、池上氏が連載打ち切りを申し入れていた。

３日夕、同紙側から掲載したいと連絡があり、朝日新聞としての「お断り」と池上氏のコメントを載せることを条件に掲載を認めた。

』=信濃毎日　9/3

http://www.shinmai.co.jp/newspack3/?date=20140903&id=2014090301001908

２≫　これで、三度目の正直

どうした事であろうか。

朝日新聞の、迷走が続いている。

「従軍慰安婦」の検証記事。

週刊文春、週刊新潮の広告掲載の拒否。

今回、また、池上彰氏のコラムの記事掲載を拒否である。

これで、三度目の正直となる。

今度は、一転して、掲載を認めるのだという。

世間では、これを「どっちつかず」と言う。

まさしく、右往左往する、煮え切らない態度である。

これでは、権力の監視など、とてものこと、無理と言わねばならない。

「従軍慰安婦」の検証記事の掲載で、朝日を廃刊にせよ、という声が、ネットなどでも、盛んに言われる。

「識者と言われる人々」の中にも、あからさまに、そのことを公言する者もいる。

しかも、その中のある人は、安倍政権と、強いつながりを持つ人である。

わたしは、＿＿そんな声は、無視すればいいと思っていたが、＿＿この一連の朝日の判断は、看過できない。

週刊新潮の広告掲載は、一部を黒塗りにして、掲載すると報道されている。

そんなことをすれば、「恥の上塗り」である、と思う。

これでは、朝日新聞は、「戦前に、還ってしまった」と揶揄されかねない。

何故、こんな、迷走を続けるのか。

こんなことでは、自ら、墓穴を掘る事にもなりかねない。

３≫　これからも、有用な記事を、提供し続けてほしい

だいいち、何故、この時期に、「従軍慰安婦」の記事を持ち出したのか、そのこと自体が、不思議である。

今、政治の世界は、「河野談話」の見直しで、揉めている。

こんな時に、あのような形で、記事を掲載すれば、「飛んで火にいる夏の虫」と同じことである。

「待ってました」言わんばかりに、産経新聞が、追い打ちをかけた。

何処からか、「独自に入手した」と言って、「吉田調書」を持ち出してきた。

それを基に、猛烈な「朝日新聞攻撃」を開始した。

こうなる事は、想定外な事であったかも知れない。

だが、「従軍慰安婦」の記事が、大騒動の引き金になることぐらいは、予想できたはずだ。

朝日も、ご多分に漏れず、安倍政権と同様に、「箍（たが）」が外れてしまったか。

このような事では、朝日が書く記事までもが、その信用を落としかねない。

私は、朝日新聞が、「消えてなくなればいい」とは、決して思わない者だ。

これまで、有用な記事を、＿＿たとえ、時に誤る事があっても、＿＿国民に提供してきたと思っている。

「戦前の事」を持ち出して、朝日新聞を、攻撃する者がいるのは、知っている。

だが、これからも、有用な記事を、提供し続けてもらいたい、と思っている。

ネット記事を、「散歩している」と、朝日へ書き込み＿＿ツイッタ―などによる＿＿が、最も多い。

それだけ、朝日新聞が、注目されていることの証であろう。

もし、今の日本で、朝日新聞がなくなれば、マスコミさえもが、「大政翼賛化」してしまう。

もちろん、地方にもいい記事を書く新聞社はある。

だが、ネットで、ニュースに、アクセスしない人々にとっては、「紙による記事」が、ほとんど全てだろう。

だから、朝日新聞が、今消えてなくなることは、日本の社会にとっても、大きなマイナスである。

朝日の記事が、今の日本から消えれば、「この世は闇」になることだろう。
これは、偏見でも、独断でもない。

それほどまでに、大手の新聞社は、軒並み、右傾化している。

表現が悪ければ、安倍政権の「応援団」化している、と言い直してもいい。
安倍政権は、「朝日憎し」で凝り固まっているように、思える。

それだけに、安倍政権側の攻勢も、厳しい。

よくよく、注意する必要がある。

それは、一人、朝日新聞のためばかりではない。

日本の、現在と将来の国民ためでもある。

朝日新聞は、優柔不断な態度を改めて、＿＿たとえ、マイナスの結果になろうとも＿＿はっきりと「明確にすべきこと」は明確にし、「行う必要のある事」は、実行するべきである。

そう思うのである。

　　　　　　≪関連サイト案内≫

＊週刊新潮の広告、「売国」「誤報」黒塗りで掲載へ　朝日新聞=産経ニュース9/3
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140903/ent14090322290016-n1.htm

＊なぜだ？ 朝日が池上彰氏の「慰安婦報道批判」コラムを掲載拒否！＝プレジデント　9/3
http://president.jp/articles/-/13372

＊（池上彰の新聞ななめ読み）慰安婦報道検証
=朝日ＤＩＧＩＴＡＬ　9/4　：池上氏の原稿の全文が読めます
http://www.asahi.com/articles/ASG935H4GG93UPQJ008.html?iref=com_rnavi_arank_nr01

（2014/9/4）