2014年9月13日土曜日

石破茂地方創生相が、金沢で講演  「地方の所得を上げ、地方の雇用を安定させる」 

安倍首相が、本気で、地方の再生・創生を考えているのなら、少なくとも、オリンピックを、東京に誘致せずに、地方に誘致すべきであった。

そうすれば、地方の活性化につながったであろう。
もちろん、箱物が残って、結局は、維持管理で、赤字を出すということになるかもしれないが。


また、安倍首相は、「私が本部長として先頭に立ち、全省庁をまとめて政策を打ち出していきたい」と、地方創生相を創設にするにあっての、抱負をのべた。

そうであるなら、「やる気も知恵もないところはごめんなさいだ」などという言葉がどうして出てくるのか。

1)日本経済新聞の記事より__。
 
石破茂地方創生相は、金沢で講演し、「地方の所得を上げ、地方の雇用を安定させる」とのべた。
また、「人も出すし、お金も支援するが、やる気も知恵もないところはごめんなさいだ」とも述べて、「地方自治体の自発的な取り組みが支援の前提になるとの認識を示した」
『石破茂地方創生相は13日、金沢市で講演し、安倍政権が重要課題に掲げる地方創生に関し「北海道から九州・沖縄まで事情が違う。日本全体で同じことはやらない」と述べ、地域ごとに活性化策を打ちだす考えを示した。人口減少に歯止めをかけるため「地方の所得を上げ、地方の雇用を安定させる」と強調した。
 同時に「うちの街を良くするためにと地方から(具体案を)言ってくれば、人も出すし、お金も支援するが、やる気も知恵もないところはごめんなさいだ」と述べ、地方自治体の自発的な取り組みが支援の前提になるとの認識を示した。
 この日は福井県坂井市も訪れ、地方活性化に向けた取り組みをアピールした。来春の統一地方選に向け、景気回復の実感が乏しい地方での支持を広げる狙いがある。』=日本経済新聞 9/13

2) 「夢や希望を持つことができるような地域を創ること」は、夢のまた夢

これでは、石破氏の言は、安倍政権には、「出すべき知恵がない」と言っているのと変わりがないではないか。
安倍首相は、12日に開かれた「まち・ひと・しごと創生本部」の初会合であいさつし、次のように述べている。
「豊かで明るく元気な地方の創生は安倍内閣の最重要課題。景気回復の波を全国隅々にまで届けなければならない」
 「若い方々が安心して働き、子育てができ、将来に夢や希望を持つことができるような地域を創ることは人口減少を克服していく道筋」

「石破茂地方創生担当大臣を中心に、現場に積極的に出向き、地域の魅力やニーズ、意欲あふれる取り組みを把握して頂きたい」
「地方の意見も伺いながら、従来とは異次元の大胆な政策をまとめていく。その際には各府省の縦割りやバラマキ型の対応を断固排除しなければならない。地域の個性を尊重し、全国、同じ枠にはめるような手法をとらないことを徹底していく」


地方の創生・再生が、安倍内閣の最重要課題であり、景気回復の波を日本中に行き渡らせる、ということだろう。

つまり、すでに日本の経済は、__東京などを中心として、中央においては__回復しており、その恩恵を地方にも行き渡らせる、ということなのであろう。


だが、__地方によって、偏りがあってはならず、お金を分配するについては__「その際には各府省の縦割りやバラマキ型の対応を断固排除」すると述べている。

そして、そのためには、「私が本部長として先頭に立ち、全省庁をまとめて政策を打ち出していきたい」と述べているのである。

まず、私が、先頭を切って、方向を決め、政策を打ち出す、と言っているのである。

どうして、ここに、地方の創意工夫が産まれる余地があるのか。

2020年には、日本で、オリンピックが開催される。
だが、その開催地は、東京だ。

安倍首相が本気で、地方の再生を考えているのなら、少なくとも、オリンピックを東京に持ってくるべきではなかった。

オリンピックを東京に持ってくる事で、今後ますます、東京への、一極集中が促進されるだろう。
物も、仕事も、人も、「東京へ、東京へ」と流れて、集まっていくことであろう。

また、TPPの問題もある。
その意味なのか、だから、「従来とは異次元の大胆な政策をまとめていく」とも述べている。

このことは、農業や林業、漁業などは、衰退するに任せるのだと、公言しているに等しい、のではないか。
__もし、この見方がただしいとすれば__農業や林業、漁業などを、十分に保護しないということになる。

これで、地方の、国の発展があるか。
そんなことは、ありはしないのである。

その意味で、「若い方々が安心して働き、子育てができ、将来に夢や希望を持つことができるような地域を創ること」は、夢のまた夢、と言わねばならないだろう。

つまるところ、日本経済新聞が書いているように「来春の統一地方選に向け、景気回復の実感が乏しい地方での支持を広げる狙いがある」ということであろう。

わたしには、__地方創生というのは__ あくまでも、支持率が低下しつつ
ある現状を考慮しての、選挙対策としか思えないのである。

           ≪関連サイト案内≫

安倍政権の地方創生=佐賀新聞 7/31

http://www.saga-s.co.jp/column/ronsetsu/89101

地方創生で従来と異次元の大胆な政策立案 総理=economic news 9/12
http://economic.jp/?p=40061

地方創生大臣が新設 地方の復活に大鉈を振るえるか=財形新聞 9/13
http://www.zaikei.co.jp/article/20140913/213731.html

(2014/9/13)