関電、本社ビル |
もはや、原発に頼る時代ではなくなりつつあるのではないか。
この事を、ーー誰よりもーー安倍政権は、認識すべきである、と思う。
2016年度に、電力小売りが、全面自由化される。
それを見越しての戦略的な企業活動だろう。
関西電力は宮城県の仙台市に、石炭火力発電所を、新設する方針を固めた。
首都圏を含む、東日本の企業や家庭に、販売する計画のようだ。
今後、ますます、首都圏の電力市場は、自由化をにらんだ競争が激化してきそうである。
1) 日本経済新聞の記事より
『関西電力は宮城県に石炭火力発電所を新設する方針を固めた。伊藤忠商事子会社で新電力の伊藤忠エネクスが計画する発電所建設に参画する。
2016年度に電力小売りが全面自由化されるのをにらみ、大手電力会社やエネルギー会社などが首都圏での電力販売拡大を目指している。関電は自社の供給エリア以外で小売り向けでは初となる電源を確保して、競争を優位に進めたい考えだ。
伊藤忠エネクスは仙台港に石炭火力発電所を建設する計画で、15年秋に着工する。関電の全額出資子会社で新電力の関電エネルギーソリューション(大阪市)と伊藤忠エネクスの子会社が折半出資で特別目的会社(SPC)「仙台パワーステーション」を設立し、同発電所の建設を担う。
発電所の出力は11.2万キロワットで事業費は約300億円。17年秋の運転開始を目指す。関電は発電した電力を首都圏を含む東日本の企業や家庭に、伊藤忠エネクスは企業向けに販売する計画だ。・・・
国内需要の3割が集中する首都圏の電力市場は、自由化をにらんだ競争が激化している。ただ販売量の拡大には安定して電力を確保する必要があることから、自ら発電所を建設する動きが広がっている。中部電力は三菱商事などと静岡県内に出力約10万キロワットの石炭火力発電所を造る。中国電力もJFEスチールや東京ガスと東京湾岸に大型発電所を計画している。』=日本経済新聞 9/25
安倍政権も、原発再稼働などは、諦めて、新しい戦略を打ち出すべきである。
そして、こういう企業努力をこそ、応援すべきだ。
こういう政策なら、歓迎である。
電力が自由化され、一社のみの配給ではなくなれば、個人消費者の選択の幅が広がる。
強制的に、買わされることがなくなる。
それこそが、自由主義経済の本来の姿に戻る。
企業間の競争は、電力料金の値下げを促進することにもなるだろう。
暑い夏に、―料金を気にして―エアコンをつけることを、制限されることもなくなる。
そうなれば、熱中症にかかったり、そのために死亡したりする人々は、ほとんどなくなるであろう。
役所や公共施設も、電気の節約をする必要が無くなる。
勤務する人も、その施設を利用する市民も、ともに快適に過ごすことが出来るようになる。
子供たちも、快適な環境の中で、学習に励むことが出来る事だろう。
学校の全ての教室にも、エアコンを設置すれば、夏休みを取る必要もなくなる。
そうなれば、ゆとりを持って、教育が出来るようになるだろう。
長い夏休みの間に、「不幸な目に合う」ことも減るだろう。
企業にとっても、いいことだ。
コストの低減につながり、いい製品を、より安く生産、販売することができるだろう。
そうなれば、消費者にとっては、二重、三重の利益になる。
第一、今回の東電のような事故が起きる心配がない。
たとえ、日本の国内に、化石資源がなかろうと、これからの、資源獲得は、技術競争である。
たとえ、自国に地下資源がなくとも、高度な掘削技術を持つものが、資源国となる。
これは、日本のお家芸だ。
だから、その意味でも、教育環境をより快適なものにし、多くの若い技術者の養成を計る事が重要である。
それこそ、「国家百年の計」として、実施してもらいたい。
≪関連サイト案内≫
*”電力改革が生む新市場の全貌”=日経ビジネス 9/26
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140919/271473/?n_cid=nbpnbo_top_updt&rt=nocnt
*”原発の電気に優遇策 小売り自由化の趣旨に反する”=愛媛online9/22
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201409220006.html
*”[原発支援策] 自由化に逆行している”=南日本新聞の社説 9/24
http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=201409&storyid=60053
(2014/9/26)
0 件のコメント:
コメントを投稿