2015年8月11日火曜日

維新の党の「対案」は必要ない 野党共闘で、廃案に追い込め

安倍政権の出した、安保法案に対する「対案」は、「廃案」である。
これ以外に、「対案」は、必要がない。

国会が、お盆休みに入った。安保法案の審議も、一時中断する。
衆議院に続いて参議院でも、維新の党が、対案を出す予定のようだ。だが、憲法違反の安保法案に、「対案」は必要ない。


維新の党は、対案を出さず、野党共闘で、この法案を廃案に追い込むことを、目指すべきだ。

私は、これまで、このブログで、安保法案に、「対案は、必要がないこと」を、二度にわたって、指摘してしてた。

維新の党の「対案」については、橋下徹氏に振り回されず、維新が「独立」して、法案の審議に、取り組むことの必要性を説いた。

安保法案に「対案」は、必要とせず(上) 維新の党の、最大の「愚策」

また、民主党に対しては、維新の党に、追従して、「対案」を出すことをすべきではない、と述べた。

安保法案に「対案」は、必要とせず(下) 「民主よ、お前もか」


この考えは、今も、変わらない。

考えてみていただきたい。
衆議院で、維新、民主の両党が、「対案」を出したことで、「何」が、起きたか。

結局のところ、両党の「対案」は、わずかな時間、審議されただけで、否決された。
安倍首相に、これで、「国民の理解が深まってきた」、と言わせる結果に終わった。

維新、民主の両党の対案は、野党側にとっては、何の役目も果たさなかった。
ただ、安倍政権を利することに、役立っただけである。

私は、ネット中継にアクセスしたとき、安倍政権と並んで、「答弁席」にいる野党の議員をみて、驚いた。
政権側に、「加わった」のか、と勘違いするほどであった。




今日の審議の中でも、指摘があったが、国民は、この法案について、「理解できていない」訳ではない。むしろ、「理解できている」からこそ、反対をしているのだ、と思う。

この法案が、「日本国憲法に違反するもの」であり、一内閣の恣意的判断により、憲法を「改定」するような「暴挙」が、行われた。

それは、「立憲主義に反すること」になるのを理解し、反対しているのだ、と思う。

多くの国民が、安倍政権に対し、「説明不足である」と考えている理由は、「安倍政権の態度」に、その原因がある。

質問にまともに答えようとせず、「答弁」をはぐらかす。
聴かれてもいないことを、延々と述べ、時間稼ぎのような「姑息」な手段にでる。

都合の悪い質問をされると、いい加減なことを答えて、「誤魔化」す。
そのたびに、質疑がとまる。追い詰められて、どうにもならなくなって、初めて、「聞かれたこと」に答える。

このような態度を見れば、国民の大半が、安倍政権のことを、「理解されるように努めているどころか、説明することを避けている」と、感じるのは当然のことだ。

だから、たとえ、維新や、民主が「対案」を出そうとも、安倍政権の審議にたいする「姿勢や態度」が改まらない限り、国民の安保法案に対する「理解が深まる」ことは、ないと思う。

問題は、野党が、「対案を出さない」ことに、あるのではない。
安倍政権の、「不誠実な態度」や、「詭弁を弄する、答弁の姿勢」にある。

国民は、このことをよく解っている。
だから、全国で、安保法案に反対するデモが、起きている。

今、野党に必要なことは、「対案をだすこと」ではない
この安保法案を廃案にすべく、「一致団結」して、安倍政権を追い詰めることである。


(関連サイト案内)

国会、12日から「お盆休戦」=安保法案、採決見通せず=時事ドットコム
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(2015年8月11日)