中国湖北省荊州の長江で大型客船「東方之星」が転覆した事故で、乗客の家族の一部は5日、現地で開かれた当局の記者会見の会場に入り込み、当局の対応に抗議した。
不明者の生存が絶望視される中、家族は一段と不満を募らせている。
当局は5日午前、記者会見を開催。その会場に乗客の家族ら数人が入り込み、当局関係者と一時もみ合いになった。
姉夫婦が安否不明の女性は「説明を求めている私たちの願いには、習近平シージンピン共産党総書記(国家主席)も同意するはずだ」と訴えた。同日夕には、天津から来た家族ら約30人が、事故現場周辺の道路に座り込み、当局に抗議した。
★乗客家族、会見場入り込み当局に抗議…長江転覆=YOMIURI ONLINE◆ 中国の近代化は、儒教の精神までをとりさることになったか
こういう取扱いの仕方では、抗議が起きるのは、当然だろう。
あまりの、乗客の家族をないがしろにした、対応だ。
まず、説明する相手は、乗客の家族であるべきだろう。
少なくとも、記者会見に、乗客の家族を同席させるのが、筋だろう。
それとも、中国は近代化したするとともに、儒教の精神をなくしてしまったのであろうか。
そうであるとすれば、毛沢東のおこなった文化大革命は、「成功した」といわねばならないであろう。
だが、そうすることで、人間としても、最低限守るべき礼節まで、失ってしまった
とすれば、残念なことである。
乗客の家族の気持ちを思うと、他人事ながら、同情を禁じ得ない。
いったい当局は、何を恐れているのだろう。
それとも、乗客の家族を現場にちかずけると、都合の悪いことでもあるのだろうか。
ここに張り付けたものと違い、乗客の家族が座り込んで、抗議をする写真もあるが、気の毒で、とても貼り付ける気には、なれない。
手にした花束が、無念さを象徴しているかのようである。
現場を混乱から守る方法は、乗客の家族の気持ちを最優先に考えることである。
今、中国政府の対応を、世界が注目している。
対応をあやまれば、後々に、禍根を残すことになろう。
(2015年6月9日)
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