2015年6月14日日曜日

安保法制審議  君子豹変した「維新の党」に、未来はあるか 


「君子豹変」 した、維新の党には、もはや、未来はない。こういっても、いいすぎではないだろう。
民主党や共産党が、12日の安保法制案の国会審議を「ボイコット」した。そんな中で、維新は審議に応じ、出席した。これでは、「共闘」の約束
は、反故(ないものにする)にされたも同然である。



1) 維新の足立康史氏は、共産党と共に欠席した民主党を、酷評

労働者派遣法改正案への対応をめぐっての、野党国対委員長会談が行われたが、維新を外した。

労働者派遣法改正案への対応をめぐり11日、成立阻止を訴える民主党と、反対するものの衆院採決は容認する維新の党の足並みの乱れが鮮明になった。民主が「与党のサポーターだ」と批判すれば、維新は「何でも反対するだけの野党は古い」と反論するなど、両党幹部の間では相互不信が増幅。この余波で、今国会最大の焦点である安全保障関連法案の野党共闘にもほころびが露呈した。
【労働者派遣法】対応乱れ、民主・維新に相互不信 安保共闘にもほころび=47ニュース


民主党は、維新の党にたいし、「与党か野党か、はっきりしろ」と、いった。
これにたいし、維新は、「野党共闘で合意した覚えはない。ちぐはぐな動きと言われるが、違う党だから当たり前だ」と反論した。

12日の衆院平和安全法制特別委員会では、共産党と民主党が共に欠席。
議会は、自民、公明、維新の3党による審議、となった。

維新の足立康史氏は、共産党と共に欠席した民主党を、酷評することまでした。
すると、喜んだ与党議員から、拍手が。


2) 維新の党は、民主党の間では、「共闘」の約束をした

これは、維新の党のほうが、分が悪い。

6月4日には、「将来の野党再編も視野に、国会での連携について協力していくことを確認した」、とテレ朝NEWSが、報じたばかりであった。


民主党の枝野幹事長は橋下大阪市長に近い維新の党の幹部らと会談し、将来の野党再編も視野に、国会での連携について協力していくことを確認しました。
  会談には、民主党から枝野幹事長のほか、安住国対委員長代理ら、維新の党から馬場国対委員長や遠藤国対委員長代理が参加しました。このなかでは、両党が政策などで立場の違いがあるものの、できるだけ国会内で連携協力していくことで一致しました。さらに、来年夏の参議院選挙に向けた選挙協力などについても意見交換を行いました。
 民主・維新幹部が会談 国会での連携を確認


会談には、枝野幹事長、安住国対委員長代理(民主)、馬場国対委員長や遠藤国対委員長代理(維新)が、参加している。
軽々しい、「約束」とは、思えない。

「野党共闘で合意した覚えはない」というのは、間違いではないかもしれないが、すくなくとも、民主党との間では、「共闘」の約束をした、はずだ。

維新の党の代議士会では、「派遣法成立をアシストしているように見える」と批判が出ている、のも、当然だろう。

これからの、維新の党のことを思えば、軽率なことをすれば、「命とり」になる。
維新の大阪系を、苦々しく思う議員が多い、というのも、うなずける。


3) 維新の党の「君子豹変」の訳は、どこにあるか

以下に述べることは、私の「推論」であり、確たる証拠があることではない。

さて、この足並みの乱れ、維新が変貌した原因は、どこのあるのか。
しかも、それは、急に起きてきたことだ。

このことについて、推論してみたい。


自民党が、水面下で、「工作」を進めていた、という見方もあるが、そうは思えない。
思うに、それは、橋下徹氏の意向が強く働いているのではないか。
「老齢」の、しかも、政界を引退した石原氏が、「噛んでいる」とは、到底思えない。

橋下徹氏は、「大阪都構想」の住民投票にさいして、菅長官、安倍首相に「恩をかんじている」といわれる。
今回、野党を分断することに「手を貸す」ことで、その「恩を、返した」、ということではないか。

あるいは、「大阪の仇を、東京でうちたい」、ということである、のかも知れない。


ところで、その橋下氏は、「大阪都構想の住民投票」の敗北した後に、「僕の人生から政治家は終了です」と記者会見でのべた、ことはよく知られている。

橋下語録に、「政治権力の根幹は人事権と予算権。これを選挙で選ばれてもいない公務員が行使していることが過ちだった」 というのがある。
つまり、選挙で選ばれたものでしか、責任がとれない、ということであろう。

そうだとするなら、党の代表でもない、まして、国会議員でもない橋本氏が、国政にまで「口を出すこと」は、間違いだろう。

菅長官は、先日、自民党の長老の4人が、安保法制案に反対の声明を出したことについて、「もうすでに現役を辞められ、”議員バッジ”を外されている方であり、それぞれ個人の意見表明」だと、きりすてた。

もとより、橋下氏は、その「議員バッチ」をさえ、つけてはいない。
まして、政界の引退宣言(今年の12月以後のことであるにしても)までしたのである。

だから、国民の見えないところで、こそこそと、「余計な、さしで口」を出すべきではない。
そう思う。

もっとも、これがあくまでも、推測の域をでることではない。
このことは、繰り返しておきたい。

だが、いずれにしろ、12日に維新の党がとった行動は、共産党と民主党をうらぎっただけではない。

多くの国民の期待をも、裏切るものである。
もはや、維新の党には、「未来はない」というべきだろう。



(関連サイト案内)
民主・維新が非難合戦=再編構想遠のく=時事ドットコム


 (加筆 2015/6/15 00:12)
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  夕食の時間が過ぎても、食事をとらず、この記事をまとめていました。
ようやく、書き終えたので、youtubeでドラマを見ながら、食事。
それから、グーグルニュースを見て、目をみはりました。

(⇒)首相、橋下氏と会談 安保法制などで意見交換か=日本経済新聞)という記事が、目に飛び込んできたからです。
あまりの「タイミング」に、驚くばかりでした。

こういう事なら、もう少し「厳しい」見方の論調でもよかった、という気がします。
ですが、この記事は、これで、意味があると思うので、修正はしません。

いずれ、もっと事態が日っきりとする時が来る、と思われます。
そのときには、「推測」によらない内容の記事がかける、とおもいます。


(2015年6月14日)