2015年6月22日月曜日

遺族の許しの言葉に容疑者は無表情、判事発言も波紋 米教会乱射

遺族の「許し」の言葉にも、感情を動かさなかったようだ。
アフリカ系米国人の教会で、9人が射殺された銃乱射事件。
容疑者が、保釈審問のため、法廷にビデオ出廷した。


「被害者は、この若者の側の家族にもいる」。
「事件の被害者だけでなく、容疑者の家族も支援するよう」にと、呼びかけた。

保釈尋問の冒頭の、判事の発言だ。
この、判事の発言もまた、波紋を呼んでいるようだ。


 CNN の記事から
米サウスカロライナ州チャールストン市にあるアフリカ系米国人の教会で9人が射殺された銃乱射事件で、ディラン・ルーフ容疑者(21)が19日午後、保釈審問のため同市の法廷にビデオ出廷した。捜査当局によると、同容疑者は犯行の動機について、人種戦争を始めるためと供述しているという。
被害者の遺族らが見守る中、ルーフ容疑者はビデオ出廷した。同容疑者は現在、同州ノースチャールストンの刑務所に収監されており、安全上の問題を懸念した当局の意向で、実際の出廷は見送られた。
ルーフ容疑者は立ったまま動かず遺族の苦悩の言葉を聞いた。母を殺された女性が「あなたは私を傷つけ、多くの人々を傷つけた。だが、神はあなたを許す。そして私もあなたを許す」と語りかけたが、無表情のままだった。
遺族の許しの言葉に容疑者は無表情、判事発言も波紋 米教会乱射

◆ 「普通の、一見して、真面目そうな青年」であるからこそ、「恐ろしさ」がある

この、記事をよんで、まず、思うのは、司法制度の違いである。
「迅速さ」において、あまりにも、日本の現状と違いすぎる。

保釈審問のための法廷が開かれる、という事も、テレビドラマではよく見るが、
事実なのだと、わかった。


犯行の動機は、人種戦争を始めるため、といっているようだ。
本気で、そう思っているのか。

それとも、共鳴者がいるのか。
「誇大妄想」狂なのか。

これが、日本であったとしたら、どんな反応があるのだろう。
「あんなにおとなしい人が、何故」というのが、多いように思える。

学校時代の、同級生の話を聞き、「いかに、まじめな学生であったか」が、テレビを通じて、流される。
同級生は、一様に「信じられない」と、当時の姿を回想して、感想を述べる。

もし、仮に、本当に「真面目」な学生であって、「良き市民」である。
そして、良き隣人でもある。

彼が、そのような人物だとしたら、そのほうが、不気味である。
いかにも、「信じられないことをする人だ」と誰もが、認める人物であれば、まだ「救われる」気がする。


「普通の、一見して、真面目そうな青年」であるからこそ、「恐ろしさ」がある。
恐怖がある。

この恐怖が、やがて、疑心暗鬼を、生む。
他人を信じることができなくなる。

それは、地域社会の崩壊を生み出すことだろう。
それが、伝染すれば、国家の崩壊につながるかもしれない。


度々、このブログでも書いたが、米国は、今、危機にあるように思える。
それは、過去の「絶えざる暴力」が引き起こした結果である、のかも知れない。

米国こそ、これまでの過去を清算すべき時を迎えているのかもしれない。
そう思える。

(関連サイト案内)
米黒人教会銃撃、21歳白人男を逮捕 「ヘイトクライム」で捜査=ロイター
「悪魔は教会を支配できず」、米乱射事件後初の礼拝=AFP
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(2015年6月22日)

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