「マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働き掛けてほしい」
「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」
何と、これが自民党の若手議員の、発言だ。
また、この日の講師、百田尚樹氏は、「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」
と述べた。
これで、朝からの国会審議は、「一波乱」ありそうだ。
国会での安保法制案の審議が、再開される。
明日は、安倍首相も、答弁に立つ。
当然、野党は、この件について、質問をするだろう。
さて、いかなる答弁をするのか。
1) 「沖縄の2つの新聞は、つぶさないと」・・・百田尚樹氏
これは、「日刊スポーツ」が載せた記事である。
安倍晋三首相に近い、自民党の若手議員ら、約40人。
彼らが、25日、憲法改正を推進する勉強会をひらいた。
その名も、「文化芸術懇話会」。
その初会合が、党本部で開かれた。
自民党中堅が、「自分たちの言動が国民からどのような目で見られるか理解していない。安保法案の審議にマイナスだ」とのべた、と伝えている。
また、公明党幹部の話は、こうだ。
「気に入らない報道を圧力でつぶそうとするのは情けない。言葉を尽くして理解を求めるのが基本だ」
これは、立派な考え方である。
これからの国会審議は、ぜひ、この言葉(公明党幹部)通りに、進めていただきたい。
2) 「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」
「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」
これは、日刊スポーツ(「共同通信」)の記事には、書き込まれていない。
朝日は、以下のように伝えた。
憲法改正の、国民投票まで活動を続けたい考えだ、と記事では書いている。
3) 「安倍首相に近い自民若手が初会合」・・・何の変哲もない記事の、日経
最後に、日本経済新聞の記事を、紹介する。
この記事は、上に報じられたような「発言」については、一切触れていない。
「たんたん」とした、「何事もなかった」ような記事の内容になっている。
4) もはや、自民党は、政権を担う政党としては、失格だ
「八つ当たり」という言葉が、ぴったりだろう。
自民党の「説明不足」を棚に上げて、マスコミに矛先を持っていくとは、認識不足も、甚だしい。
報道機関が、権力批判をしなくなったら、自らを否定したに等しい。
それを政府を批判することが「けしからん」といって、「つぶしてしまえ」というのは、行き過ぎである。
もっというなら、これは、言論の「おしこめ」にあたる。
厳しい言葉を使うなら、言論の弾圧である。
これは、現在の自民党が、もはや、民主主義政党ではなくなりつつある。
そのことの証明ではないか。
かって、高村副総裁が、民主党の手法を批判して、「これからのこの国の政治はどうなっていくのか、末恐ろしい気がする」と発言したことがある。
この言葉は、自民党の若手議員にこそ、当てはまる言葉である。
まして、「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」などという事は、「魔女がり」をすると言っているのと、同じことだ。
これほど、近代国家とかけ離れた、「暴論」はない。
これは、戦前の「独裁国家」思想につながるものである。
これでは、もはや、自民党は、政権を担う政党としては、失格だ。
いさぎよく、下野すべきだろう。
(関連サイト案内)
・安保法案理解広がらず…自民党議員がマスコミ批判=日刊スポーツ
・保守系文化人「発信力を強化」 自民若手が勉強会発足へ=朝日D
・首相支持の若手らが勉強会=自民=時事ドットコム
・「谷垣氏「緊張感持て」 会期延長で引き締め=産経
※ (6/26 大幅に、加筆訂正しました。)
(2015年6月25日)
「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」
何と、これが自民党の若手議員の、発言だ。
また、この日の講師、百田尚樹氏は、「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」
と述べた。
これで、朝からの国会審議は、「一波乱」ありそうだ。
国会での安保法制案の審議が、再開される。
明日は、安倍首相も、答弁に立つ。
当然、野党は、この件について、質問をするだろう。
さて、いかなる答弁をするのか。
1) 「沖縄の2つの新聞は、つぶさないと」・・・百田尚樹氏
これは、「日刊スポーツ」が載せた記事である。
安倍晋三首相に近い、自民党の若手議員ら、約40人。
彼らが、25日、憲法改正を推進する勉強会をひらいた。
その名も、「文化芸術懇話会」。
その初会合が、党本部で開かれた。
「安全保障関連法案に対する国民の理解が広がらない現状を踏まえ、報道機関を批判する意見が噴出した。講師として招いた作家の百田尚樹氏に助言を求める場面も目立った。・・・・
出席議員からは、安保法案を批判する報道に関し『マスコミをこらしめるには広告料収入をなくせばいい。文化人が経団連に働き掛けてほしい』との声が上がった。
沖縄県の地元紙が政府に批判的だとの意見が出たのに対し、百田氏は『沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない。あってはいけないことだが、沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ』と主張した。」
⇒百田尚樹氏「沖縄の2つの新聞はつぶさないと」発言さっそく、自民党や公明党は、「火消し」に追われている。
自民党中堅が、「自分たちの言動が国民からどのような目で見られるか理解していない。安保法案の審議にマイナスだ」とのべた、と伝えている。
また、公明党幹部の話は、こうだ。
「気に入らない報道を圧力でつぶそうとするのは情けない。言葉を尽くして理解を求めるのが基本だ」
これは、立派な考え方である。
これからの国会審議は、ぜひ、この言葉(公明党幹部)通りに、進めていただきたい。
2) 「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」
「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」
これは、日刊スポーツ(「共同通信」)の記事には、書き込まれていない。
朝日は、以下のように伝えた。
「安倍政権と考え方が近い文化人を通し、発信力の強化を目指そうと、安倍晋三首相に近い若手議員が立ち上げた勉強会『文化芸術懇話会』・・・があった。出席議員からは、広告を出す企業やテレビ番組のスポンサーに働きかけて、メディア規制をすべきだとの声が上がった。
出席者によると、議員からは『マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい』『悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい』など、政権に批判的な報道を規制すべきだという意見が出た。」この会の目的は、作家の大江健三郎氏が呼びかけ人に名を連ねる「九条の会」など、リベラル派に対抗するためである。
⇒「経団連に働きかけ、マスコミ懲らしめを」 自民勉強会
憲法改正の、国民投票まで活動を続けたい考えだ、と記事では書いている。
3) 「安倍首相に近い自民若手が初会合」・・・何の変哲もない記事の、日経
最後に、日本経済新聞の記事を、紹介する。
この記事は、上に報じられたような「発言」については、一切触れていない。
「たんたん」とした、「何事もなかった」ような記事の内容になっている。
「安倍晋三首相に近い自民党の若手議員がつくる「文化芸術懇話会」(代表・木原稔青年局長)が25日、党本部で初会合を開いた。首相の出身派閥である細田派や、麻生派、二階派などから約40人が出席。作家の百田尚樹氏が講演し、憲法改正の必要性を訴えた。
加藤勝信官房副長官、萩生田光一党総裁特別補佐も参加した。出席者からは『安全保障関連法案をどうわかりやすく説明したらいいか』との質問や『(安保関連法案を違憲とする)憲法学者や元内閣法制局長官に全く権威はない』との声が出た。」ただ、「憲法学者や元内閣法制局長官に全く権威はない」という声が出た、とだけを付け加えている。
⇒安倍首相に近い自民若手が初会合 総裁選にらみ約40人出席
4) もはや、自民党は、政権を担う政党としては、失格だ
「八つ当たり」という言葉が、ぴったりだろう。
自民党の「説明不足」を棚に上げて、マスコミに矛先を持っていくとは、認識不足も、甚だしい。
報道機関が、権力批判をしなくなったら、自らを否定したに等しい。
それを政府を批判することが「けしからん」といって、「つぶしてしまえ」というのは、行き過ぎである。
もっというなら、これは、言論の「おしこめ」にあたる。
厳しい言葉を使うなら、言論の弾圧である。
これは、現在の自民党が、もはや、民主主義政党ではなくなりつつある。
そのことの証明ではないか。
かって、高村副総裁が、民主党の手法を批判して、「これからのこの国の政治はどうなっていくのか、末恐ろしい気がする」と発言したことがある。
この言葉は、自民党の若手議員にこそ、当てはまる言葉である。
まして、「悪影響を与えている番組を発表し、そのスポンサーを列挙すればいい」などという事は、「魔女がり」をすると言っているのと、同じことだ。
これほど、近代国家とかけ離れた、「暴論」はない。
これは、戦前の「独裁国家」思想につながるものである。
これでは、もはや、自民党は、政権を担う政党としては、失格だ。
いさぎよく、下野すべきだろう。
(関連サイト案内)
・安保法案理解広がらず…自民党議員がマスコミ批判=日刊スポーツ
・保守系文化人「発信力を強化」 自民若手が勉強会発足へ=朝日D
・首相支持の若手らが勉強会=自民=時事ドットコム
・「谷垣氏「緊張感持て」 会期延長で引き締め=産経
※ (6/26 大幅に、加筆訂正しました。)
(2015年6月25日)
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