2015年6月25日木曜日

TPP 安倍首相は「大きな前進」。稲田氏は「日本壊国」宣言だ

歌を忘れた 「カナリア」か。
米上院TPA可決に、安倍首相が、「大きな前進」だ、と述べた。だが、かって、自民党の稲田朋美氏は、TPPは「日本壊国」宣言、とのべ、西田昌司氏は、自民党はTPPの反対を
決議と、自身のサイトで動画を流した。

彼らの過去の発言を、取り上げる。
大変に長くなるが、しばらくの、お付き合いを願いたい。


1) 米上院TPA可決に、安倍首相が、「大きな前進」だ

アメリカの議会上院が、TPF法案を可決した。
TPP交渉が、再起動しそうだ。
このことについて、安倍首相が、TPP交渉の早期妥結を目指す考えを、表明した。
「アメリカの議会上院がTPP(=環太平洋経済連携協定)交渉の合意に欠かせない大統領に通商交渉の権限を一任する法案を可決し、成立が確実となったことを受けて、安倍首相は25日朝、記者団に対して『大きな前進だ』と述べた。
『この法案の可決は大きな前進です。歓迎したいと思います。米国とともにリーダーシップを発揮して、早期の妥結を目指していきたい』。」
米上院TPA可決 安倍首相「大きな前進」
まるで、歌を忘れた 「カナリア」のごとくに、「大はしゃぎ」の安倍首相。
過去の言動は、すっかり、頭から、消えてしまったようだ。


2) TPPは、「日本壊国」宣言だ・・・稲田朋美

(1)についての記事を書くための資料集めのなかで、興味ある記事を見つけた。

ここに貼り付けている、「WILL」という雑誌に載った、記事である。
それは、自民党政調会長の稲田朋美氏と、田中康夫氏の対談である。

2012年12月1月号。
この時の政権は、民主党野田政権。

この年の12月26日には、第2次安倍政権が始まる。
そのことを「知ってか知らずか」、自由自在に、見解を披露している。

これを読んでいると、大変「おもしろい」。
少し長くなるが、抜粋した。


稲田: 民主党は最初、100名を超える賛同者がいたのですが、圧力で少し消えて(笑)、96名。民主党の議会運営委員会の理事も2名、委員も5名署名しています。
全体で計232人が集まりました。本来ならどんな条約でも批准されるはずの衆議院で、過半数におよぶ反対署名が集まったことがすごいと思います。

稲田:どうして国民の生活にかかわる重要なことを全部、海外で言うんですかね。しかもサービスよろしく。ええかっこしいで、相手に気に入られるようなことを言いたくなってしまうのか。鳩山さんも菅さんも野田さんも、みんなそうですよね。
目の前の人に喜ばれることを言ってしまって結局、できない。
稲田:これは企業や投資家が、投資先の相手国の規制や制度によって損害を被ったとき、国際救済裁判所へ訴訟を起こせるというものです。
近年、日本は外資に狙われている森林や水源地の土地取得、空港の外資規制などを法整備していこうという方向で進んでいたはずです。
ところが、TPPでこれらの規制が「投資家に不利」と判断されれば訴えられるということです。これは、日本の国益に合致する規制を設けるための立法権も司法権も侵害されることになり、主権侵害あり、民主主義の否定になってしいます。
稲田:そこまでアメリカ様の言うことを聞かなきゃいけないんですか、と。アメリカに守ってもらっているからって、「何が何でもご機嫌を損ねちゃいけない」と過度に思い込んでいるんじゃないでしょうか。しかも、アメリカ軍が日本に駐留している一番の理由はアメリカの利益であって、日本を守るためではありません。どこまで日本はおめでたいのでしょうか。
TPPは「日本壊国」宣言だ!
この記事に、「下手な」解説は、無用だろう。
だが、ひとことだけ、感想を述べておきたい。

それは、「赤字」にした部分。
「鳩山さんも菅さんも野田さん」を、「安倍さん」に変えても、そっくり、そのまま当てはまる。

いや、鳩山さん、菅さん、野田さんも、到底、安倍首相の足元にも、およばない。
「月とすっぽん」ぐらいの違いがある。


ついでに、もう一言。
この記事の後日談。

安倍首相が、公邸で自民党の谷垣禎一幹事長、石破茂氏ら、新旧の党四役と会食した時のこと。

『首相は自身が「保守のスターにしたい」と期待する稲田朋美政調会長に対し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)について「昔は反対してたよね」と冷やかし混じりに語ると、稲田氏は「(自分が変わったのではなく)状況が変わったんです」とすかさず切り返していた。』
  ・石破氏とはまだしこり? 首相、自民党新旧四役と会食
このやりとりも、「おろしろい」
自民党の政権の屋台骨を支える人物が、いかなる「資質」の持ち主か、という事を、よく示している。


3) 西田昌司の、「自民党はTPPの反対を決議!」動画より


(動画を張り付けておきます。西田昌司「自民党はTPPの反対を決議!」

長くなることを承知で、最後にダメ押しを、追加。
西田昌司氏。

野田政権の時代は、さんざん、このTPPに関して、政権批判をしていたころの、話。
これは、自身のサイトで、話された内容である。
西田氏も、どうやら、最近は「健忘症」の傾向にあるようだ。

民主党政権が失政をしたことは事実であります。だからと言って日本にとって有利な点が全く見えてこないものに、いきなり仲間に入りますというような売国的な条約への加盟というのはあり得ませんし、そもそもアメリカが本当に日本に協力をしてほしいと思っているのは、要するに雇用を増やしてほしい、同盟国として自分達の国の経済をなんとかして欲しいということなのです。しかし、そのことは TPP に頼る必要はないのです。・・・
民主党政府の中で防衛費がどんどん削られてきています。そしてその結果、もともと十分でなかった自分の国を自分で守る実力が、どんどん棄損されていっているわけなのです。新しい兵器の更新もできなければ人員の更新も出来ない、人員の数まで減らしていこうという話を民主党はやっているわけなのですから、これで日本の安全が覚束ないことは明らかであります。そこで、一層アメリカに頼っていかなければならないとなるのですが、だからこそ、自主防衛路線を明確に主張していかなければなりません。
このように日本の戦後の最大の懸案を、今回の TPP を逆手に使いアメリカと交渉し、アメリカも輸出が増え、駐留経費が安くなり助かります。また、日本もかねてから懸案の自主防衛路線に道筋をつけることができ、中国・ロシアの軍事的圧力を撥ね退ける力も持つことが出来ます。まさに日米両国の外交スタンスにとって非常にプラスであると思います。
このように TPP というのは、かつての黒船や敗戦のように苦労したけれども結果は自由になって良かったという思い込みがあるようですが、それは全くの間違いであります。冷静に考えて頂ければ、日本がまず行わなければならないのは自主防衛であり、戦後からの一番の問題である防衛に関してアメリカと話をつけるチャンスであります。更に言えばTPP に加入したとしても日本の GDP が伸びることはなく、日本にとって不利な状況に飛び込んでしまうということになってしまいます。
「自民党はTPPの反対を決議!」
これも、解説は要しないであろう。

TPPの本質。
日本がとるべき道を、はっきりと述べている。

さて、安倍政権が今行おうとしていることが、西田氏のいうようになっているであろうか。
問題は、このことである。

(関連サイト案内)
TPP、7月妥結目指す=ロイター
TPP、7月合意へ時間との勝負 米貿易権限法案成立へ=日経
TPP交渉、妥結へ加速】 コメ開放以来の大型協定=47ニュース 
「経団連に働きかけ、マスコミ懲らしめを」 自民勉強会=朝日D

(2015年6月25日)


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