2015年6月10日水曜日

村山氏・河野氏が会見←「談話」以外の道があったはず

元村山内閣のコンビが、会見をひらいた。
時の、村山富市元総理と河野洋平元副総理兼国務大臣である。
それぞれ出した談話やその意義などについて、改めて説明した。


思うに、むしろ、自衛隊の存在について、日米安保条約について、再検討してこそ、村山氏が内閣を組織する意義があったのではないか。


 TBS NEWSから_
それぞれ、戦後日本の考え方と従軍慰安婦問題についての「談話」を作成した村山元総理と河野元官房長官、ハト派の重鎮2人が会見を行いました。2人は揃って、安倍総理が今年の夏に発表する「戦後70年談話」の内容に釘を刺しました。
 「歴代内閣が継承してきた談話が、後退するようなことがあっては絶対いかん」(河野洋平元官房長官)
 「(戦後70年)談話の中に、素直にはっきり(村山談話の内容を)明記した方がいいのではないかと。国際的な疑問とか誤解を解消するということが大事ではないかと」(村山富市元首相)
★ 村山氏・河野氏が会見「村山談話引き継ぐべき」

◆ 村山氏が内閣を組織する意義は、自衛隊の存在、安保条約の再検討にこそあったのではないか

まず、二人の年齢の驚かされる。
村山富市氏が、91歳。
河野洋平氏は、78歳である。

政治家が、総じて長生きであるというのは、定評であるが、この年でなお、頭脳に衰えがない、ということは、おどろくべきことである。
が、ことは、年齢ではない。

この会見で、村山氏は、自身が出した村山談話について、繰り返し「謝罪することが目的ではなかった」とのべた。

また、自身が「首相になる意思がなかった」とものべた。
だが、自分が首相を務める以上は、「50年の節目にあって、劇的な役目」が課されている、と思った。
「この内閣でしかできないことがある」という決意で、「村山談話」をだした。

だから、「戦争をしない。平和憲法を持った日本は、平和で生きる。そして、再び、過ちを繰り返さない」とことを宣言する、ためであった。
誤ることだけを目的に出したのではない、とのべた。


もし、そうであるなら、村山氏がとるべき選択肢は、ほかにもあった、と思う。
村山氏は、首相になると、自衛隊の合憲や、日米安保維持を明言した。

これは、村山氏が党首であった、日本社会党の党是を、180度転換するものであった。
だが、むしろ、自衛隊の存在について、日米安保条約について、検討してこそ、村山氏が内閣を組織する意義ではなかったのか。

このことをさしおいて、「自衛隊が合憲である、日米安保は維持」する。
このことを明言しながら、村山談話で、「反省と謝罪」を表明しても、それは説得力を持ちえない。

そのことは、その後の歴史を見ればよくわかる。
戦後50年のけじめの談話は、その後の日本と、中国や韓国との間において、けじめをつける働きをしなかった。

中国や韓国は、今もって、反省が足りないと叫び、謝罪は済んでいない、といい続けている。この談話が、有効であったのかどうかは、まだ、歴史の検証をうけてはいない。


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(2015年6月10日)

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