ここが、分水嶺と観たのか。
乾坤一擲(けんこんいってき)の、民主党、
共産党の追及が、始まった。
自民党の「マスコミ批判」騒動。
この記事では、国会での議論を、検討したい。
今回で、一応、終了。
さて、国会でも、政府側の答弁は、「ひどい」ものであった。
予想された事であったが、政府側は、「はぐらか」し、「まとも」には、答弁をしなかった。
3) 国会の反応
今朝の国会審議では、野党は、各党が、一斉に、自民党の「マスコミ批判」について、政府の見解を質した。
これに対し、予想されたことでは、政府の答弁は、何一つ、「まとも」と思えるものはなかった。
◆ 民主党の追及
★ 長妻議員(民主党代表代行)は、「加藤官房副長官、ご自身が(問題の)発言をいさめなかった等々、責任を感じていないのか」と、質した。
これに対し、加藤官房副長官は、「私が出席したのは前半の講演部分でございました。(講演部分では)少なくともマスコミあるいは沖縄に関する、そうした(問題の)お話があったとは認識しておりません」と、答えた。
さらに、「大変、残念な事態であった」であったとも、述べた。
また、百田氏の講演自体は、「大変、勉強になり、有益であった」と述べ、百田氏を講師に呼んだことについては、問題視しなかった。
⇒自民党議員“マスコミ規制発言”野党が追及=日テレ
★ 長妻代表代行は、重ねて、加藤官房副長官に対し、「責任を感じないのか」と質した。
安倍首相が答弁した内容と、同じことを述べるにとどまった。
木原氏が、更迭されたことで、「事件」は、解決した、という認識を示した。
長島議員は、自民党が会を主催していた木原青年局長を更迭したことについて、「トカゲの尻尾切りで、非常に後味が悪い」と、批判した。
枝野幹事長は、委員会には出席していなかったが、「安倍総理がどういう対応をされるのか厳しく見守りたい」と、この問題での追及を強めている。
⇒「報道規制」発言問題、衆院安保特委で民主が追及=TBS
◆ 共産党の追及
★ 以下の記事は、主なやり取りを、わたしの要約と、マスコミの記事により、構成した。
赤嶺政賢議員(共産党): 谷垣幹事長は会見で、報道や言論の自由を軽視し、沖縄県民の思いを受け止めるわが党の努力を無にする発言だ。国民の信頼を損なうもので看過できないと、述べた。
谷垣幹事長は、自民党のこれまでの努力を無にすることを問題にしているが、県民を「侮辱」したことについては、問題にしていない。官房長官は、この点について、どう思うか。何が、問題だった、という認識ですか。
菅長官:世界知1危険といわれる普天間の危険の除去のため、努力した。固定化を避けるるための努力もした。
赤嶺議員:今、沖縄では、政府のこれまでのやり方について、県民の多くは、「間違っている」と、厳しく批判している。・・・谷垣幹事長は、自民党のこれまでの努力を無にすることを問題にしているが、県民を「侮辱」したことについては、一言も触れていない。官房長官は、この点について、どう思うか。
菅長官:党内の有志、非公開の集まりの中にあって、事実関係は、掌握していない。百田氏の発言は、民間人としてものだ。これについて、政府の立場でコメントすることは、控えるべきだ、と思う。
赤嶺議員:百田氏の発言については、そうだ。だが、問題は、自民党の議員が、「沖縄が、どっか、おかしい」と、あおっている。それで、百田氏の「つぶせ」「お金めあて」という発言が出た。これらのことについて、沖縄県民は、「侮辱」と受け止めている。この発言について、調査して、謝罪すべきではないか。
菅長官:百田氏の発言が、問題になっている、と理解している。谷垣幹事長も、党として、「しっかり」対応された。
(ここから後は、多くのマスコミが、ニュースで報じているところである。)
赤嶺議員:しっかり対応していない。しっかり対応をしてないから、今、改めて沖縄の基地負担軽減担当の官房長官に申し上げているんです。どこがその沖縄県民に対する侮辱、自民党のあそこに集まった国会議員の発言のどこがそうだったかということについては、官房長官、調査の上ですね、きちんと県民に謝罪していただきたい。
菅長官:ここは党の問題でありますので、政府の立場で私自身がですね、そうしたことを調べてコメントする、これは立場にないと思います。(⇒「沖縄県民を侮辱してる」と菅官房長官に・・・・」)
(再び、ここからは投稿者の要約)
赤嶺議員:まさに、官房長の所属する党で、官房長官は沖縄の負担を軽減するといいながら、辺野古に基地を押し付けている、あなたの立場からして、こういう発言がれば、幹事長も、党と一緒になって、沖縄県民を侮辱していることになる。
そういう認識もできないようなら、「沖縄に寄り添っていく」という言葉は、使わないでいただきたい。(この箇所では、これまで、「静かに、穏やかに」質問を続けてきた、赤嶺氏だが、菅長官の発言に対し、声を張り上げて、「厳しく」批判した。)
★ 赤嶺議員は、この後のやり取りにおいて、百田氏の「周りは、田んぼで、何もなかった」という発言の、政府の認識について、問いだした。
その中において分かったことは、普天間基地が出来る前には、小学校、郵便局、病院、役場が、あった。それは、まさに、生活の場であった。
その生活の場を奪って、米軍が、基地を建設した。
田んぼしかなかった、というのは、間違っている、という事を、政府は、認めた。
さらに、普天間基地は、もともと、そんなに危険なところではなかった。
言座のような危険な基地にしてきたのは、米軍である、という事も、明らかにされた。
◆ 安保法案を、「御姫様」のように扱う、安倍政権の姿勢から見えてくること
これまでに、3回にわけて、≪自民党「マスコミ批判」騒動≫と題して、このたびの出来事について、検討を加えてきた。
そうした中において、まず、第一に、驚かされることは、政府や、自民党首脳部の態度である。
まるで「他人事」であるかのように、このたびの「騒動」を見ていることである。
自民党の党本部において開かれた、公職についている国家議員らにより行われた会議を、私的な会合である、と述べる。
そもそも、「文化芸術懇話会」という名称の会を、秘密で行わなければならないという理由があるのか、と問いたい。
そこで語られる、「文化芸術」というのは、いったい、どのような内容なのか。
人に聞かれると、「まずい」ことがあるような、内容なのか。
このことからして、「理解」出来ない。
また、それを許す党首脳部の考えも、同様に理解できない。
これまでの記事の中においても、触れたことであるが、今回のような「発言」が出たことは、決して、偶発的なものではない、と思う。
自民党の中において、こういう雰囲気が、「蔓延」しつつあるのではないか。
それは、もとをただせば、安倍首相のこれまでの、一連のマスコミの対する「態度」を、反映したもの、ではないか。
「上」が、そうだから、「下」もそうなる。
こういうことではないか。
それにしても、国民の多くが、反対をしている安保法案を「無理やり」押し通すためには、何でもやる。
議員内閣制をとる、我が国の政治制度の中にあって、「党のこと」であるから、「政権」とは関係がない、と言い逃れる事までも、辞さない。
自民党の総裁である、安倍首相が「謝罪」せずに、幹事長に押し付け、「身の安全」を図る。
これは、何かといえば、すぐに記者会見をひらき、「大見得」を切る、安倍首相らしくないやり方だ。
安保法案を、まるで、「御姫様」のように扱う、安倍政権の姿勢から見えてくるもの。
それは、この「法案」が、安倍政権が、これまでに説明してきたようなものではなく、もっと「何か大きな要因」が働いている。
この法案について、安倍政権に賛成する人々でさえ、多くの反対者が見られるのは、そのことを見抜いているからに、ほかならない。
そう思わには、いられない。
(関連サイト案内)
・自民処分、党内に不満の声 執行部を「恐怖政治」・・・=朝日D
・加藤副長官「発言聞いてない」=報道威圧、党で対処-菅長官=時事
※ 加筆して、再送しました。
長い連載になりました。
引用が多く、そのうえ、上手くまとめることが、出来ませんでした。
「中途半端」でも、必要な時には発言すべきだ、という気持ちで記事を書きました。
25日以降の出来事について、十分に検討を加えることが出来た、と自負できるような記事では、ないかもしれません。
それでも、最後まで、「お付き合い」を頂いたことに、心より感謝いたします。2015/6/30
(2015年6月29日)
乾坤一擲(けんこんいってき)の、民主党、
共産党の追及が、始まった。
自民党の「マスコミ批判」騒動。
この記事では、国会での議論を、検討したい。
今回で、一応、終了。
さて、国会でも、政府側の答弁は、「ひどい」ものであった。
予想された事であったが、政府側は、「はぐらか」し、「まとも」には、答弁をしなかった。
3) 国会の反応
今朝の国会審議では、野党は、各党が、一斉に、自民党の「マスコミ批判」について、政府の見解を質した。
これに対し、予想されたことでは、政府の答弁は、何一つ、「まとも」と思えるものはなかった。
◆ 民主党の追及
★ 長妻議員(民主党代表代行)は、「加藤官房副長官、ご自身が(問題の)発言をいさめなかった等々、責任を感じていないのか」と、質した。
これに対し、加藤官房副長官は、「私が出席したのは前半の講演部分でございました。(講演部分では)少なくともマスコミあるいは沖縄に関する、そうした(問題の)お話があったとは認識しておりません」と、答えた。
さらに、「大変、残念な事態であった」であったとも、述べた。
また、百田氏の講演自体は、「大変、勉強になり、有益であった」と述べ、百田氏を講師に呼んだことについては、問題視しなかった。
⇒自民党議員“マスコミ規制発言”野党が追及=日テレ
★ 長妻代表代行は、重ねて、加藤官房副長官に対し、「責任を感じないのか」と質した。
「非常に言語道断だと思いますのは、自民党の会合で報道に対する暴言があった。加藤官房副長官ご自身が、その発言をいさめなかった等々、責任というのはお感じになっておられないんですか」この質問に対し、加藤氏は、その場には、いなかったし、「批判的」な話は、なかった、と答えた。
「百田氏の講演部分とその後の質疑の部分がございましたけれども、私が出席したのは、その前半の講演の部分でございました。少なくともマスコミに関する、あるいは沖縄に関する、そうしたお話があったというふうには認識をしておりません」では、今回の「事件」の対して、「全体としての 感想はないか」との質問には、
安倍首相が答弁した内容と、同じことを述べるにとどまった。
木原氏が、更迭されたことで、「事件」は、解決した、という認識を示した。
長島議員は、自民党が会を主催していた木原青年局長を更迭したことについて、「トカゲの尻尾切りで、非常に後味が悪い」と、批判した。
枝野幹事長は、委員会には出席していなかったが、「安倍総理がどういう対応をされるのか厳しく見守りたい」と、この問題での追及を強めている。
⇒「報道規制」発言問題、衆院安保特委で民主が追及=TBS
◆ 共産党の追及
★ 以下の記事は、主なやり取りを、わたしの要約と、マスコミの記事により、構成した。
赤嶺政賢議員(共産党): 谷垣幹事長は会見で、報道や言論の自由を軽視し、沖縄県民の思いを受け止めるわが党の努力を無にする発言だ。国民の信頼を損なうもので看過できないと、述べた。
谷垣幹事長は、自民党のこれまでの努力を無にすることを問題にしているが、県民を「侮辱」したことについては、問題にしていない。官房長官は、この点について、どう思うか。何が、問題だった、という認識ですか。
菅長官:世界知1危険といわれる普天間の危険の除去のため、努力した。固定化を避けるるための努力もした。
赤嶺議員:今、沖縄では、政府のこれまでのやり方について、県民の多くは、「間違っている」と、厳しく批判している。・・・谷垣幹事長は、自民党のこれまでの努力を無にすることを問題にしているが、県民を「侮辱」したことについては、一言も触れていない。官房長官は、この点について、どう思うか。
菅長官:党内の有志、非公開の集まりの中にあって、事実関係は、掌握していない。百田氏の発言は、民間人としてものだ。これについて、政府の立場でコメントすることは、控えるべきだ、と思う。
赤嶺議員:百田氏の発言については、そうだ。だが、問題は、自民党の議員が、「沖縄が、どっか、おかしい」と、あおっている。それで、百田氏の「つぶせ」「お金めあて」という発言が出た。これらのことについて、沖縄県民は、「侮辱」と受け止めている。この発言について、調査して、謝罪すべきではないか。
菅長官:百田氏の発言が、問題になっている、と理解している。谷垣幹事長も、党として、「しっかり」対応された。
(ここから後は、多くのマスコミが、ニュースで報じているところである。)
赤嶺議員:しっかり対応していない。しっかり対応をしてないから、今、改めて沖縄の基地負担軽減担当の官房長官に申し上げているんです。どこがその沖縄県民に対する侮辱、自民党のあそこに集まった国会議員の発言のどこがそうだったかということについては、官房長官、調査の上ですね、きちんと県民に謝罪していただきたい。
菅長官:ここは党の問題でありますので、政府の立場で私自身がですね、そうしたことを調べてコメントする、これは立場にないと思います。(⇒「沖縄県民を侮辱してる」と菅官房長官に・・・・」)
(再び、ここからは投稿者の要約)
赤嶺議員:まさに、官房長の所属する党で、官房長官は沖縄の負担を軽減するといいながら、辺野古に基地を押し付けている、あなたの立場からして、こういう発言がれば、幹事長も、党と一緒になって、沖縄県民を侮辱していることになる。
そういう認識もできないようなら、「沖縄に寄り添っていく」という言葉は、使わないでいただきたい。(この箇所では、これまで、「静かに、穏やかに」質問を続けてきた、赤嶺氏だが、菅長官の発言に対し、声を張り上げて、「厳しく」批判した。)
★ 赤嶺議員は、この後のやり取りにおいて、百田氏の「周りは、田んぼで、何もなかった」という発言の、政府の認識について、問いだした。
その中において分かったことは、普天間基地が出来る前には、小学校、郵便局、病院、役場が、あった。それは、まさに、生活の場であった。
その生活の場を奪って、米軍が、基地を建設した。
田んぼしかなかった、というのは、間違っている、という事を、政府は、認めた。
さらに、普天間基地は、もともと、そんなに危険なところではなかった。
言座のような危険な基地にしてきたのは、米軍である、という事も、明らかにされた。
◆ 安保法案を、「御姫様」のように扱う、安倍政権の姿勢から見えてくること
これまでに、3回にわけて、≪自民党「マスコミ批判」騒動≫と題して、このたびの出来事について、検討を加えてきた。
そうした中において、まず、第一に、驚かされることは、政府や、自民党首脳部の態度である。
まるで「他人事」であるかのように、このたびの「騒動」を見ていることである。
自民党の党本部において開かれた、公職についている国家議員らにより行われた会議を、私的な会合である、と述べる。
そもそも、「文化芸術懇話会」という名称の会を、秘密で行わなければならないという理由があるのか、と問いたい。
そこで語られる、「文化芸術」というのは、いったい、どのような内容なのか。
人に聞かれると、「まずい」ことがあるような、内容なのか。
このことからして、「理解」出来ない。
また、それを許す党首脳部の考えも、同様に理解できない。
これまでの記事の中においても、触れたことであるが、今回のような「発言」が出たことは、決して、偶発的なものではない、と思う。
自民党の中において、こういう雰囲気が、「蔓延」しつつあるのではないか。
それは、もとをただせば、安倍首相のこれまでの、一連のマスコミの対する「態度」を、反映したもの、ではないか。
「上」が、そうだから、「下」もそうなる。
こういうことではないか。
それにしても、国民の多くが、反対をしている安保法案を「無理やり」押し通すためには、何でもやる。
議員内閣制をとる、我が国の政治制度の中にあって、「党のこと」であるから、「政権」とは関係がない、と言い逃れる事までも、辞さない。
自民党の総裁である、安倍首相が「謝罪」せずに、幹事長に押し付け、「身の安全」を図る。
これは、何かといえば、すぐに記者会見をひらき、「大見得」を切る、安倍首相らしくないやり方だ。
安保法案を、まるで、「御姫様」のように扱う、安倍政権の姿勢から見えてくるもの。
それは、この「法案」が、安倍政権が、これまでに説明してきたようなものではなく、もっと「何か大きな要因」が働いている。
この法案について、安倍政権に賛成する人々でさえ、多くの反対者が見られるのは、そのことを見抜いているからに、ほかならない。
そう思わには、いられない。
(関連サイト案内)
・自民処分、党内に不満の声 執行部を「恐怖政治」・・・=朝日D
・加藤副長官「発言聞いてない」=報道威圧、党で対処-菅長官=時事
※ 加筆して、再送しました。
長い連載になりました。
引用が多く、そのうえ、上手くまとめることが、出来ませんでした。
「中途半端」でも、必要な時には発言すべきだ、という気持ちで記事を書きました。
25日以降の出来事について、十分に検討を加えることが出来た、と自負できるような記事では、ないかもしれません。
それでも、最後まで、「お付き合い」を頂いたことに、心より感謝いたします。2015/6/30
(2015年6月29日)
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