2013年8月6日火曜日

■ ようやく出た、マスコミの評論■■■汚染水の政府説明と対応を求める

昨日は産経ニュースの原発の再稼働に対する主張を批判したばかりであるが、本日付けの「主張」には、敬意を表したい。


このところ連日のように、東電の汚染水問題が報道されている。
参議院選挙後の東電の社長の会見に始まって以来、東電の汚染水についての報道がない日はない、と言ってよいくらいである。

8月にはいってようやく東電は、汚染水の海への流出を認めた。
ところが開き直って、今までも公然と流してきた程度の濃度の汚染水なので、問題がないと言った。これでは「いたずら」をして叱られた子供の言い訳と変わりはない。

東電が行った流出対策の地盤改良は効果がなく、海への流出がつづいている。
8月2日になって規制委が重い腰を上げて、東電に汚染水のくみ上げを指示した。


これらの一連の報道についてのマスコミの姿勢は、事実を短く報じるだけで、政府に対しては何も述べていなかった。
7月末の豪雨ではいち早く対策を指示した安倍首相に、マスコミは、東電の汚染水へも同様に対応するように求める論評は、どこにもなかった。

我々は安倍首相の対応をとりあげ、それが片手落ちなものである事を、批判した。
マスコミの報道姿勢には疑問があり大いに不満ではあったが、そのことには触れなかった。
しかし連日、目を皿のようにして、報道各社の記事を漁っていた。

今朝になってようやく、産経ニュースが、これを取り上げた。
冒頭に書いたように、この事について、心より敬意を表したい。

何事も最初に始めるのは勇気のいることである。
そのことを考えただけでも、この記事は、充分に賞賛するに値するものである。

また安倍首相や政府の耳の痛いことを正面からとりあげるのは、「政府寄り」とみられている産経ニュースにとっては、異例のことと思う。内部では、いろいろと揉めたのではないか。

我々はもちろん「主張」の内容にも、賛成する。

安倍首相は、山口・島根の災害と同様に、「全力」で、東電の汚染水の問題の解決にあたるべきである。

もう東電には、当事者能力がない。
規制委まかせもダメである。官僚が「余計な事」をしたがらないのは、常識だ。

いずれ、国民にすべての「ツケ」が回ってくる。
ならば早く払うべきだ。
早い方が、少なくて済む。

国民は安倍首相の「早い決断」を待っている。
「決められる政治」に期待している。
安倍首相はこの国民の期待にすぐに答える責任がある。

もし安倍首相がこの事態を放置し傍観し続けるなら、東日本震災の時に受けた世界からの賞賛の声にたいする裏切り行為ともなるであろう。

≪関係するサイト≫
msn 産経ニュースの記事
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130806/dst13080603060001-n1.htm