2013年8月12日月曜日

東電や安倍首相の「味方」をする、マスコミの「トリチウム」報道の深層を解く。

今更ながらではあるがトリチウムについて調べてみました。


① 水素爆弾の主原料に使われる。
② 半減期約12年。
③ 放射性同位体の中でも危険性が高く、破壊的で、放射性同位体のワーストNO1。
④ DNAを直接に被曝する。
⑤ プルトニウム以上に、危険。
⑥ 研究途上で、生物への影響について詳しくはわかっていない。
⑦ 天然のものはごくわずかで、そのほとんどは、核実験や原発から撒きちらされたものである。
⑧ 日本では事故前は、美浜沖で,1リットルあたり490ベクレルであった。(1991/2/11)
⑨ 事故後は、港湾の敷地内で、1リットルあたり1100ベクレルが検出された2013/6/21)

東電は福島のい号機の海側の観測用井戸での地下水から、1リットル当たり3万4千ベクレルのトリチウムが検出されたと発表した。11日の21時に、東京新聞が伝えた。

8日の時点では、2万3千ベクレルであり、「やや上昇した」と付け加えています。
東電は8月2日にも、過去2年半余りの間に40兆ベクレルのトリチウムを海に流した、と発表したばかりです。

上の⑧をもう一度見ていただきたい。
事故前は、1リットルあたり490ベクレルです。

井戸で検出された濃度は、何と、約70倍です。
2号機タービンの近くの観測井戸では、1リットルあたり最高50万ベクレルを観測しています。

報道各社は、東電の発表をそのまま流すだけで、トリチウムの危険性には何も触れていません。
東電の発表の遅れや、汚染水対策の破綻等には触れていますが、危険性には何も触れていないのです。

しかも東電だけでなく他の原発も、福島の事故前から、海にトリチウムを流し続けていたのです。
それを国は認めていましたが、国民には知らせませんでした。報道も、知っていたのかどうかは不明ですが、事故前には国民に伝えていません。(追記 8/14 )

また、他の大手マスコミで、社説等で「トリチウムの危険性」を取り上げているものも、見当たりません。
しかし安全に関するほかの件では違います。

たとえば東京新聞では、中国の毒餃子(8/6)、カネボウの化粧品による「白斑」(7/29)、アユの感染症(7/15)と、社説で取り上げて解説をしています。
何故トリチウムについては、取り上げないのでしょうか。

これはマスコミがトリチウムの危険性を、国民に伝えたくないのだと考えるしかありません。
国民に危険を知らせると国民が騒いで、大変なことになると、考えているのでしょう。

しかし大変なことになって困るのは誰なのでしょうか。
それは東電であり、安倍首相です。

だからトリチウムの危険性を国民に知らせようとしないマスコミは、「東電や安倍首相の味方」なのです。
こう考えるほかありません。

≪サイト案内≫
   サンケイBIZ の記事
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/130811/cpb1308112101001-n1.htm
   東京新聞の社説  東電の発表の遅れについての記事
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013072502000123.html