2013年8月30日金曜日

英議会の決定は妥当な判断である

 妥当な判断だ。イラクの二の舞を踏むようなことがあってはならない。
アメリカのような「ならず者」政権の後追いは、断じて拒否するべきだ。

[ロンドン 29日 ロイター] - 英議会は29日夜、シリアに対する軍事行動の是非問う政府議案を285対272で否決した。キャメロン首相は対シリア武力行使への英国の参加に道を開く、重要だが象徴的な採決で支持を得られなかった。

キャメロン首相は否決を受け、議会が化学兵器使用に関してシリアへの武力行使を望んでいないのは明らかだとし、議会の意向を無視しないと表明。今後は相応な行動をとっていく方針を示した。≫
事と次第によっては、第3次世界大戦に突入しかねない。二次大戦のことを思い起こすべきだ。

一発のミサイルと軽く考えるべきではない。
オバマ大統領が、それで済むと思っていても、ミサイルを撃ち込まれた方はそれでは済まない。

当然のことだ。断固として、反撃に出ることは目に見えている。
短期に終わるなどとは、考えないことだ。

このことは、ベトナムでも、アフガニスタンでも、イラクでも経験していることではないか。

どこまでやれば学ぶことを知るのだろう。アメリカという国家の政権は。

それとも、戦争をせずにはおれない国柄なのか。
アメリカの大多数の国民が、それを望んでいるとは、いくらなんでも、思えない。

もしかすると中国と似て、自国の問題を逸らすために、シリアに出て行こうとしているのであろうか。

泥沼を3回も経験すれば十分ではないか。
もういい加減に、他国に干渉するのはやめるべきだ。

世界の国々の民族の自決を尊重してこそ、米国の安全保障も保たれる。

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同時に以下の、この英紙の報道内容について、安倍首相は真相を早急に英紙に問い合わせ、厳正な対応を求めるべきだ。産経ニュースが伝えた。
≪29日付の英紙ガーディアンは、シリア軍士官の話として、シリア軍が米英などによる軍事介入に反撃するため、自爆攻撃を仕掛ける「カミカゼ・パイロット」を用意していると報じた。
同士官は13人のパイロットがこの作戦に加わる誓約書にサインしたとした上で、「米英などの戦闘機を砲撃で撃ち落とせなかった場合、彼らが空中で体当たり攻撃を仕掛ける」としている。≫(『共同』)
もし、シリア軍の士官が、この通りの言葉を使ったのなら、安倍首相の不用意な、「化学兵器使用の可能性が高い」とか「アサド政権は道を譲るべき」とか発言したことに対する報復であろう。
安倍首相にとっては、自業自得だ。
日本の国民は、怒る前に、こんなバカな首相を選んだことを反省するべきであろう。
また、もし仮に、「カミカゼ・パイパット」と言う表現を使ったのが、英の記者の独断であるとしたら、安倍首相は、直ちに英国の政府に厳重に抗議をするべきだ。
この発言は、言語道断である。
絶対に容認してはならない。
日本は、過去の戦争を清算している。
「神風」を持ち出すのは、現在の日本の国家にする侮辱である。
もし、英国政府が、過去の植民地での蛮行を、表だって非難されたら、いい気分はしまい。それと同じことだ。

(2013年8月30日)