2013年8月5日月曜日

再稼働出来ないことが原因か■■■電力料金の値上げ 

電力各社が電気料金の本格的な値上げに踏み切った。
東電、関電,九電に続いて、東北電、北電、四電が9月に値上げを予定している。


原発の再稼働を前提にコストを計算しており、再稼働が遅れるようなら、さらなる値上げが予想されると、産経ニュースは解説している。

そして電力を安定的に供給するには、原発再稼働が欠かせない、としている。
規制委に速やかに適合審査を求め、政府にも再稼働を主導するように、と主張する。

これはおかしい。
産経ニュースも認めるように、燃料費の高騰は、ひとつは円安がその原因である。80円が100円になった。当然輸入価格が高騰する。
その円安にしたのは、安倍首相である。

アベノミクスとおだてながら、円安による燃料費の高騰を、原発の再稼働が遅れているせいにするのは、ごまかしだ。

また、天然ガスは福島での事故以後、「ジョパンプレミアル」となっており、欧米の4倍の輸入価格だ。要は足元を見られているのだ。

これがふたつめの原因である。
これに円安が影響し、燃料費の高騰となっている。

今まで電力会社はその分を消費者に転嫁することで、切り抜けてきた。
しかし電力会社は、関電の例にみられるように、本来コストに算入するべきでないものまで計算に入れて、電力料金を決めてきた。

また、電力料金のなかには、再生可能エネルギー発電や太陽光発電の、「促進付加金」が含まれている。本来消費者が負担する必要のないものである。

こんなものまで消費者に押し付けておいて、再稼働を認めないと経済活動が減速すると主張するのは筋違いである。

また世界的に見ても、日本の電力料金は高い。
韓国と比較しても、三倍ぐらい高い。
今まで日本の国民は高い電力料金を払わさせられ、原発立地の自治体では危険と隣り合わせの生活を強いられてきた。

東電に限らず、また福島と同じような事故がおきれば、最後の所は国民が尻拭いをさせられる。
どんなに電力料金が高かろうとも、火力発電(原発の除く)で電力をまかなう方が良い。

国民の生命と安全と財産を、原発再稼働と引き換えにすることは、出来ない。
これが、福島の事故から学ぶべき教訓であろう。

≪参照にしたサイト≫
①   天然ガスの価格のカラクリ
   http://www.j-cast.com/tv/2012/11/30156202.html?p=all
②   関電のごまかし
   http://mainichi.jp/select/news/20130616k0000e040135000c.html
③   促進付加金について
   http://www.tepco.co.jp/e-rates/individual/basic/charge/charge02-j.html
④   エネルギー庁による電力料金の各国比較
   http://www.enecho.meti.go.jp/denkihp/shiryo/110817kokusaihikakuyouin.pdf