◆ 内閣支持率、48%に上昇=自民は2カ月連続低下-時事世論調査
≪時事通信が8~11日に実施した5月の世論調査によると、安倍内閣の支持率は前月比2.4ポイント増の48.0%だった。不支持率は同0.8ポイント減の30.7%。4月下旬に日経平均株価が一時2万円台を回復したことや、同盟関係の強化を確認した先の日米首脳会談などが評価されたとみられる。
内閣を支持する理由(複数回答)は、「他に適当な人がいない」が18.5%でもっとも多く、「リーダーシップがある」14.6%、「首相を信頼する」11.9%と続いた。支持しない理由(同)は、「政策がだめ」14.7%、「首相を信頼できない」14.2%、「期待が持てない」13.8%の順だった。≫◆ 現在の安倍政権に出来ないことはない
与党の支持率は、3月、4月、5月の順にみると、自民党が、27.0%→25.3%→23.2%、公明党が、4.1%→4.2%→3.2%となっている。
政権与党が、どちらもその支持を減らしている。
特に、自民党は、3月と比較すると、マイナス3.8ポイントと大きく減っている。
ところが、安倍内閣の支持率は、前月比では、2.4ポイントの増加である。
一方で、安倍首相を信頼すると答えた人は、全回答者の5.6%に過ぎない。
これが現実である。
ところで、現在の日本の国会の勢力図は、以下のようになっている。
(wikipedia)
政党名 | 衆議院 | 参議院 | 計 |
---|---|---|---|
自由民主党(1955-) | 292 | 115 | 407 |
民主党(1998-) | 73 | 59 | 132 |
公明党(1964-1994, 1998-) | 35 | 20 | 55 |
維新の党(2014-) | 40 | 11 | 51 |
日本共産党(1922-1924, 1926-) | 21 | 11 | 32 |
次世代の党(2014-) | 2 | 6 | 8 |
社会民主党(1996-) | 2 | 3 | 5 |
生活の党と山本太郎となかまたち(2012-) | 2 | 3 | 5 |
日本を元気にする会(2015-) | 0 | 5 | 5 |
新党改革(2008-)※2 | 0 | 1 | 1 |
沖縄社会大衆党(1950-)※1 | 0 | 1 | 1 |
(無所属) | 8 | 7 | 15 |
(欠員) | 0 | 0 | 0 |
その内訳は次のようになる。
定員は衆議院が475人、参議院が242人。
衆議院は、自民党が、61.4%、公明党が7.3%。与党で、68.7%。
参議院は、自民党が、47.5%、公明党が8.0%。与党で、55,7%。
これを合計すると、衆議院は与党で合計327人であり、全議員の3分の2にあたる316人を上回る。
このことは、何を意味するか。
日本国憲法は、第9条の②で、以下のように規定する。
衆議院で可決し参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決した時は、法律となる。つまりこの規定でいけば、現在の安倍政権に出来ないことはない、という事になる。
もちろん、これは、国会議員の人数においてのことである。
形式的に言えば、そうなる、ということにすぎないが。
◆ そのツケは、払わざるを得ない
時事通信のこの世論調査によれば、 与党で26.4%の支持率である。
国民の約3割にも満たない支持率になっている。
もう一方において、国会議員数で見れば、与党で、327人。これは、割合でいえば、全議員の68.8%にあたる。約7割である。
つまり、支持率は、3割しかないのに、議員数は7割を占めている。
支持率と議員数が逆転している。
その理由がどこにあるにせよ、国民の3割しか支持されていない与党が、日本の政治を左右している。
我々は、まずこの現実をよく認識することが重要である。
また、安倍政権への支持率も、一番支持率が高かった2年前の60%を超えていた時と比べると、この調査では48%に落ちている。
逆に、支持しないという割合は、同じ期間を取ってみると、10%以上増えている。
安倍首相の強引な政治手法に嫌気がさした、ということであろう。
今、この安倍首相と自民・公明の両党(政権党)が、日本の進む道を根底から大きく変えようとしている。
これほどの大事を国民に相談することなく、推し進めようとしている。
それもこれも、我々国民が、自民・公明の両党にこれだけの議席を与えたせいである。
もちろん、最高裁判所も認めるように、今の選挙制度に問題が多いのは事実だろう。
だが、いずれにしろ、選んだのは国民。
そのツケは、払わざるを得ない。
はたして、そのツケの代償はどれほどのものになることであろうか。
(2015年5月15日)
つまり、支持率は、3割しかないのに、議員数は7割を占めている。
支持率と議員数が逆転している。
その理由がどこにあるにせよ、国民の3割しか支持されていない与党が、日本の政治を左右している。
我々は、まずこの現実をよく認識することが重要である。
また、安倍政権への支持率も、一番支持率が高かった2年前の60%を超えていた時と比べると、この調査では48%に落ちている。
逆に、支持しないという割合は、同じ期間を取ってみると、10%以上増えている。
安倍首相の強引な政治手法に嫌気がさした、ということであろう。
今、この安倍首相と自民・公明の両党(政権党)が、日本の進む道を根底から大きく変えようとしている。
これほどの大事を国民に相談することなく、推し進めようとしている。
それもこれも、我々国民が、自民・公明の両党にこれだけの議席を与えたせいである。
もちろん、最高裁判所も認めるように、今の選挙制度に問題が多いのは事実だろう。
だが、いずれにしろ、選んだのは国民。
そのツケは、払わざるを得ない。
はたして、そのツケの代償はどれほどのものになることであろうか。
(2015年5月15日)