2015年5月26日火曜日

米国の苦悩 丸腰の黒人射殺の白人警官無罪に、抗議デモ

今、米国が揺れている。

丸腰の黒人男女を射殺した白人警官にたいし、23日に、 無罪判決が言い渡された。
これをうけて抗議デモをした人々を、暴行や公務執行妨害などの容疑で、71人を逮捕した。
米中西部オハイオ州クリーブランド市の警察が、発表した。


黒人2人射殺の白人警官無罪に、抗議デモで71人逮捕 米=CNN

 事件の経過

事件は、2012年11月下旬、同州クリーブランドで発生した。
この車から発砲があったとの通報を受けた警官らが、パトカーで30キロ以上にわたり車を追跡。
車を停止させた。

その直後、警官13人が、車に向かって発砲した。
合計、137発を車に撃ち込んだ。
男性は24発、女性は23発の銃弾を浴びて死亡した。
ブリーロ被告は、車の上に立ち、少なくとも15発撃った、とされる。

事件後に、車や沿道から銃は、発見されなかった。
男女が逃走した理由は不明。

車のバックファイアによる音を銃声と間違えられて通報された。
前科のある男性が怖くなって逃走した。
この可能性についても指摘されているようだ。

なぜ、ブリーロ被告が、告訴されたのか。
ほかの警官も、告訴されているのか。
この点は、情報をもっていない。

もし、ブリーロ被告だけが告訴されたのだとしたら、記事がつたえている以上の、何かほかの事情があるのかもしれない。

 デモの様子はどうか

で、抗議行動が発生したのは、クリーブランド中心部。
抗議デモは、はじめは平和的に進められていた。
ところが、23日、午後から夕方にかけて激化した。

レストランの看板を通りすがりの人に投げつけるなどして、逮捕者を出した。

ウィリアムズ警察署長によれば、男39人、女16人、未成年らが逮捕された。
ウィリアムズ署長は、警察が、怒りや不満をぶつけるデモ参加者にも建設的な姿勢で辛抱強く対応したと強調。

事態が暴力化し、人々が解散するのを拒否した。
警察は、ここまでまって、逮捕に踏み切った。

CNNの記事は、全米各地の抗議行動では、暴力の激化から夜会外出禁止令や一定区域の閉鎖という事態に発展してきた、と書いている。

◆ どこの国のマスコミも、自国の「不都合な真実」の報道は控える?

しかし、CNNを始め、wsj、ロイター通信、などは、この「全米各地の抗議行動」(私にはこれが、この判決に対するものなのかどうかは、この記事からは、はっきりとは、読み取れない。)については、なにも報じてはいない。

私が目にした範囲内では、Iran Japanese Radio が、詳しく報じている。
アメリカで、人種差別に抗議する人々が星条旗を焼却

ただし、これは、マディソン郡で発生した、白人警官による黒人少年射殺事件に抗議してのことである。

記事は、
「この数ヶ月間、アメリカ全域で警察による黒人の殺害に反対する大規模な抗議デモが行われています」
と述べる。
イランラジオのこの記事は、関連記事で、オハイオ、ボルチモア、ワシントンなどでの「抗議デモ」について、紹介している。

こうしてみると、米国の大手メディアも、自国の都合の春いことにつての報道は、どうやら、控えめのようだ。

それにしても、最近、米国内の白人警官による、公務上の人種差別的な事件
が増えてきているように感じられる。

このことは、いかに人種問題が、米国内にあって、「根深いもの」であるかを象徴しているのではないか。
デンカ―の『復讐法廷』のような世界が、まだなくなってはいないのだ、と思えてくる。

(2015年5月26日)